「劇場版とっとこハム太郎 はむはむぱらだいちゅ! ハム太郎とふしぎのオニの絵本塔」☆☆☆
監督:出崎 統
脚本:金春智子
出演(声): 間宮くるみ 松浦亜弥 石川梨華 道重さゆみ 池澤春菜 愛河里花子 伊藤健太郎 村井かずさ 佐久間レイ 杉本ゆう
過去3本はゴジラと2本立てだったので劇場で観ていましたが、去年のこれは犬夜叉との併映だったので観には行っていませんでした。今回子供と一緒にDVDにて鑑賞。
例えばドラえもんもしんちゃんも、TVでは彼らがフツーに住んでいる世界の(と言うか世間の)なかでのお話ですが、映画版になるとこれがSFになったり時代劇になったり宇宙に行ったり魔法の世界に行ったりします。あの「あたしんち」でさえも映画版はファンタジーでした。このへんがTVアニメの映画化のパターンなのでしょう。映画がTVの延長線上にあってはいけないと言うような暗黙のルールがあるように思います。(いいか悪いかはともかく)
ハム太郎もTVでは以前は日常的なシチュエーションのなかで微妙な非日常性を取り入れることで話を作る、言わばハムスター版のホームドラマだったのですが、去年くらいから趣が変わって魔法や不思議な生物(ユニコーンとか)が日常的に出てくる夢物語的アニメに様変わりしています。こういったファンタジックな展開は映画版だけのものでしたが、いまはTVでも毎週不思議な世界でハム太郎たちが活躍しているのです。そのため、TV版と映画版の差別化に相当苦しんだんじゃないでしょうかね、と思わせる映画でした。
一番明確な差別化は、松浦亜弥さんのアヤヤムとエコモニ。(from モー娘。)のエコハムずでしょう。過去3作ではミニモニ。がミニハムず。としてゲスト出演していました。2作目はモー娘。全員がハムスターキャラになって出演と言う豪華さだったし3作目も安倍なつみさんが活躍していました。ただし彼女らはあくまでゲスト(&挿入歌歌唱)であって、ストーリーの核になるようなメインゲストではありませんでした。だいたいがパパッと出てきて1曲唄ったらおしまい。ストーリーの核となるメインゲストは別のオリジナルキャラでした。
しかし今回、ハム太郎たち以上に存在感を示すほどのポジションとしてアヤヤムちゃん登場です。ハム太郎たちを不思議の世界に連れ出すのも彼女、話をかき回すのも彼女、トラウマを抱えて最後に心を晴らすのも彼女です。主人公はアヤヤムちゃんなのです。これはいままでの3作にはないことでした。ちなみにミニハムず。は劇中でもアイドルでしたのでフツーに唄って踊っていましたが、彼女は小説家なので”趣味のカラオケ”で映画の主題歌を唄うシーンがあるというのが面白い。
完全に主役は彼女なのですが、まあたしかにハム太郎も彼女が作った不思議の世界で巨大タコや鬼たちと勇気いっぱい戦うなど大活躍します。ハム太郎はホントいい奴(笑)で、傷つきヒネくれかけているアヤヤムちゃんを優しく厳しい言葉で励ましてあげたりします。カッコいいのだ。
と、この二人にほとんどのウエィトが置かれているがために、他の仲間たちの影が薄い薄い。(笑) 映画初登場となるラズリーちゃんもラビスちゃんも、全然見せ場なし。かぶる君とかめがね君とかねてる君とか、いたっけか?って感じ。これだけ長いことやっている番組だとみんなそれぞれにファンがいるはずだし、せっかくの大画面なんだからみんなにそこそこ活躍させてあげて欲しい親心を持っちゃうのは僕だけ?(^^;) ほらジャイアンやスネオだっていつも活躍するじゃない。ちなみに僕はまいど君のファンです。(笑) ちなみにゲストながらエコハムず。も見せ場はほとんどありません。
あぁ、お話お話。(^^;)
締め切り間際で時間がない天才小説家のアヤヤムちゃんがそのイメージを広げるためにハム太郎たちを無理矢理呼び寄せ、桃太郎ならぬ”ひまわり太郎”のお芝居をさせてその様子を活字にしようとするという展開。ハム太郎たちのお芝居と共に彼女の不思議な羽根ペンでどんどんお話は出来上がっていきますが、ハム太郎たちの友達意識とアヤヤムちゃんの”友達”に対する否定的感情から微妙なずれが生じていってしまう。
えー、お話はさほど。(^^;) もちろん硬いこと言いっこなしでしょうけどね。やはりTVとの差別化に苦しんでいるがために、いろいろ縛られてしまっている感じがします。ゲストをメインに置くのも私ゃ多少否定的です。もう少しみんなを活躍させてあげてね。
ただもちろん子供は喜んで観ていました。娘よ、友情の大切さをこれで学びたまえよ。(笑)
一番笑ったのは、鬼に扮して身体だけ異様に大きくなって顔はそのままでえらくアンバランスになったリボンちゃんやマフラーちゃんの姿。いま思い出しても笑えます。
2005.4.14
|