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「赤い文化住宅の初子」☆☆☆

監督:タナダユキ
脚本:タナダユキ
出演:東亜優 塩谷俊 佐野和真 坂井真紀 桐谷美玲 鈴木慶一 鈴木砂羽 浅田美代子 江口のりこ 大杉蓮 諏訪太郎 

 父親が失踪、母親は苦労がたたって早死した初子は兄と二人で古い文化住宅に暮らしていた。テレビも電話もない。中三の初子は高校受験を控えているが希望の進学校に進むには経済的な不安がある。そもそも参考書も買えない。ボーイフレンドにもなかなか自分の境遇も言い出せない。初子の日々は続く。

 ワーキングプアなどと言う言葉が定着していますし、現代社会は格差社会と言われていますのでおそらくはこんなふうに経済的な理由から進学もままならないという境遇の人達というのも決して珍しいわけではないのかもしれません。僕なんかがこうして日常的に映画ばかり観れていれるのも、実は会社のコストダウンで他の会社に払うお金を減らしている、すなわちお金の回転を悪くしているからという面もあり、多少責任があると言えばあります。もっといい経済システムはないもんでしょうかね。

 初子はお金が無く、様々な困難が立ちはだかり、越えられない問題が山積み。よくありがちな貧乏でも明るく元気なキャラでもなく、苦しさから転落の道を歩き始めるわけでもない。ただひたすらその境遇の中で行きて行こうとするばかり。
 時折静かな爆発を見せるものの、基本的にはその境遇を受け入れ、自然であろうとしている。だから僕ら観客もただその姿を淡々と受け入れるしかない。泣くでもないし心も震えない。ただただ見守るしかないのです。初子がこのあとも変わらず過ごしていけることを願うばかり。

 主演の東亜優さんは先日観た「海と夕陽と彼女の涙 ストロベリーフィールズ」で初めて見て最近ランクインした注目のお気に入りさん(笑)。と思ったんだけど、なんか顔が違う。メイクや表情のせいなんだろうけど、やっぱり違う。同日観た「16」のほうは「ストロベリー」に近い顔をしていたぞ。こっちのほうが撮影は先なのか? でも今回もよかったよ。

(渋谷シネ・アミューズ)←久しぶりに行きました。「赤い」方かと思ったら青い方で残念。(笑)

2007.6.7


 

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