監督:タカハタ秀太
脚本:麻生哲朗
出演:草なぎ剛 市村正親 中谷美紀 香川照之 パク・ジョンウ コ・ドヒ チョ・ウンジ イ・ジュンギ
SMAPって、おそらく日本芸能史上最も成功した男性グループなのではないかな(女性はピンクレディー?)。グループとしても個人としても大活躍で多くの実績を残していますが、メンバーの中で一番映画で成功しているのは間違いなく草なぎくんでしょう。「メッセンジャー」「黄泉がえり」は「催眠」だ「香港大夜総会」だ「模倣犯」だと言った他のメンバーの主演作中では映画自体の質、評価、ヒット度合いどれも間違いなくトップクラス。演技力も高く、将来は男優賞など狙えるのではないでしょうか。と言うか、この映画ですでに高い評価を得るかもしれません。わかんないけど。でも僕の目には彼は素晴らしかった。
都会でも、故郷でもなんでもない廃れかけた町の寂れた安ホテルに長期に滞在しつづける住民たちの生活。彼らはみなどこかに暗い影を持っている。ずっと続くかと思われた緩やかな日常が、新しい住民となった親娘の存在によって少しずつ変化していく。
大きな動きはなくとも少しずつ変化していくストーリーの流れはうまい。各人の心の傷が少しずつあきらかになっていくのは胸に響く。幸せでもあり、悲しくもあるラストシーンに向けて感動し、泣ける展開がいっぱいありました。
しかし。全編がLOVE PSYCHEDELICOのプロモーションビデオなのではないかと思わせるくらいに彼らの歌声が響き続けるのは正直ウンザリ。歌詞つきの曲はここぞというときに使ってこそ効果を生む。それが2〜30回くらい彼らの歌声が響く。この歌声が馴染むかどうか、この歌声に馴染めるかどうかが分れ道。画面から多くの情報を得たいシーンでも歌声が響く。馴染めなかった。音楽と映像の融合。新しいことに挑戦した意欲は買う。でも僕には失敗に思う。
青がかったモノクロの画面は美しい。それだけにもっとじっくり落ち着いて観ていたかった。違う音楽の付けかたをしてくれていれば、かなり評価が高かったと思う。
ただラストの特別ゲストは最低点。あれはぶち壊しだよ。