監督:日垣一博
脚本:日垣一博
出演:二宮哲也 遠藤久美子 馬渕英里何 永島映子
「いさな」とは土佐弁で鯨のことだそうです。と言っても作中では一度も使われなかった気がしますけどね。この映画の舞台は高知県の室戸岬。馬渕英里何さん演ずる転校生の京子を除いてほとんどの人が土佐弁を話しています。ときどき何言ってるのか判らないところとかがあってちょっと困りましたが、おかげで若い役者さんたちの演技が上手いのかどうか判らないという、いいのか悪いのかといった効果もありました(^^;)
。だから逆に映画自体に集中できた気もします。
この映画のテーマは自然保護であり、捕鯨(ホゲイ)ならぬ保鯨(ホゲイ)です。そして少年の成長と自立です。京子の存在により廉次の気持ちが捕鯨から保鯨へと変わっていき、自らの道を選択するきっかけになるというのはこの映画を作った人達の気持ちをすべて反映しているのでしょう。もちろん100%すべての保鯨ということをうたっているわけではなく、必要なだけ食べることが正しいと言っているわけですが。作中でも鯨を食べてますし。少年はそれを知り、成長していくのです。
ほとんどすべての人が生き方や自然との接し方を考え悩む中、ただひとり遠藤久美子さん演ずる美智子だけがラブストーリーを突っ走ります。友達以上に親しかったはずの廉次が突如現れた京子と接近していくのを思い悩む姿は、他との対比からも何となくおかしくもありますが、一直線な気持ちにも好感がもてて応援してあげたくなりました。
この映画、実はちょっとだけ思いがけない方向に話が進みます。とは言え序盤で何となく予想できる展開ではあるのですけどね。でもほとんど予備知識無しで観たので結構楽しめました。そうか、おまえはそういう奴だったのかって感じ。面白かったです。
ちょっとだけ残念だったのは、海がいまひとつ綺麗に映ってなかったこと。鯨の映像もいかにも望遠という粒子の粗さが目立ち、迫力が感じられませんでした。惜しい。