監督:清水 崇
脚本:清水 崇
出演:奥菜 恵 伊東美咲 上原美佐 市川由衣 津田寛治 田中要次 森下能幸 尾関優哉 藤 貴子
思いっきり怖いのを期待しましたが、残念ながら怖くなかったです。怖くなかった最大の理由は、間違いなくあの予告編でしょう。超怖くてインパクトがあり、絶対この映画を観たい!と思わせるには素晴らしい予告編でしたが、実際の本編を観ると一番怖そうなところがもう既に予告で観た場面。次に何が起きるか知っている映像なんて、もう怖くないよね。
2番目の理由は、オムニバス方式になっていること。少し怖くなってくるとすぐにサブタイトル画面になってしまうのは、恐怖が持続しません。新展開になったとたんは怖い場面にならなそうなのは誰にでも分かるもんね。確実に怖くないとほぼ分かっている部分が挿入されることで、怖いのがリセットされてしまうのです。怖い映画は、いつ怖い場面になるかが全く分からないほうがいいでしょう。そのほうがどきどきしながら観続けて、ふと来た展開に恐怖するのです。この映画のオムニバスは緊張感を一旦切ってしまうものでした。僕はあのサブタイトル画面は邪魔だと思います。あれがないだけでもずいぶん違うのにね。
第3の理由は、ほぼ単独の”呪怨”によっていろいろな人が恐怖に導かれていると思われるのに、その現象が一つ一つ大きく違うこと。あれだと、怨霊自身がどう怖がらせようかといろいろ考えて次はこうしよう、今度はこうしようと試行錯誤しながら楽しんでいる感じに見えちゃいます。呪いの類はシンプルなのが一番。ただそこに立って、向かってきて、死へと連れ去ってしまうだけといった方がよっぽど怖いのです。いろんなことができちゃあ、いかんのですよ。
でもとにかく1番目の理由の影響が多大なので、予告編を観てない人なら、結構怖い可能性もありですね。観てない人、どうでしたかね。
ただしオムニバス場面同志はいろいろな点でリンクしていて、そのつながり方は面白いです。あそこの場面がここにつながるのか、あの人があの後こうなったのか、などと言ったことが他のエピソードで分かったりするのが僕は好きでした。
怖い映画としてはイマイチでしたが、そういった展開の巧みさと言う点では面白い映画だったと思います。総じてはまあまあ、ですかね。