監督:荒木太郎
脚本:吉行由実
出演:麻田真夕 紺野美如 佐倉 萌 中村方隆 白土勝功
若いころに妻を亡くし、残された幼い娘を育てることに一生懸命で気がついたら初老になっていた男の元に、家政婦として一人の女が訪れた。彼女はかいがいしく彼の世話をし、作る料理はなぜか懐かしい。彼女はいったい誰なのか。
これはなかなかよかった。物語の序盤から、死んだはずの彼の妻が彼を見守っている姿が映し出されるが、その姿からして叙情感があふれていて懐かしさや愛おしさに満ちた世界にぐぐっと引き込まれてしまう。
8mmフィルムに映し出される今は亡き妻が娘と遊ぶ姿にも泣かされてしまうし、光に満ちた世界(夢か妄想か)でその姿を現したその妻の美しさも素晴らしい。家政婦が現れた理由や、彼女を録ったはずの8mmフィルムに写っていたものなどにも少なからず心動かされたよ。このノスタルジックな世界は僕が大好きな世界です。本当にこの荒木監督の映画は優しさに満ちている。
主演の麻田真夕さんもよかったです。
惜しむらくは、この映画がピンク映画だということ。なぜそれが惜しいかと言うと、理由は二つ。一つはピンク映画ということで観る人も限られ、評価も限定されてしまうこと。この映画がいい!と訴えても、ほとんどの人には観てもらえず、相手にもしてもらえません。心から悔しいことです。
もう一つはラブシーンがやはり長いのです。ピンク映画の制約として、ある程度以上のラブシーンを入れなくてはならないのでしょうが、長すぎるんです。流れが切れちゃうんですよね。ラブシーンになると、早く終わってくれ〜と思っちゃうのは私だけ? AVならまったく逆でドラマ部分を早送りだけどね。(爆)
2004.7