「嫌われ松子の一生」☆☆
監督:中島哲也
脚本:中島哲也
出演:中谷美紀 瑛太 伊勢谷友介 香川照之 市川実日子 黒沢あすか 柄本明 宮藤官九郎 劇団ひとり 武田真治 荒川良々 谷原章介 竹山隆範 甲本雅裕 BONNIE PINK 柴咲コウ 木村カエラ 蒼井そら 片平なぎさ 本田博太郎 奥ノ矢佳奈 ゴリ 榊英雄 マギー キムラ緑子 角野卓造 阿井莉沙 谷中敦 大久保佳代子 濱田マリ 木野花 渡辺哲 山本浩司 土屋アンナ AI 山下容莉枝 山田花子 あき竹城 嶋田久作 木下ほうか 光GENJI
松子は中学教師だったがある事件が元で退職し、その後は最悪の男運に流されるまま風俗嬢となり、殺人事件を起こして服役し、ヤクザの情婦になり、最後には孤独の中で撲殺死体として発見される。彼女に会ったこともなかった甥の笙はそのアパートの整理をまかされるが、その中で彼女の人生を知り理解を深めていく。松子の人生とはなんだったのか。
悲惨な人生です。教師を退職後はどこを切り取っても幸せのかけらもほとんど見えてこない悲惨さ。とことんまで落ち込み、多少上ろうとするとまたすぐに突き落とされ続ける人生の連続。他人から見ても息苦しいだけで気の毒やら可哀想やら以外の感情はほとんど出てきません。
それでも映像の描写は極めてポップでポジティブ。唄って踊って変な顔をする松子についつい笑ってしまうところも多々。
でもさー。あの人生をどんなにはでやかに見せても、笑いと共に見せても、楽しんじゃうのはやはりできないでしょう。描かれる悲劇と喜劇調の描写の狭間にどうしても戸惑ってしまうのです。笑って欲しいのか、泣いて欲しいのか、何かに共感して欲しいのか。全然分からないです。笑いたいのに笑えない。泣きたいのに泣けない。苦しいのに苦しめない。唄いたいのに唄えない。居心地の悪さにどんどん気分が悪くなってしまいました。僕は嫌いです、こんなの。
せめて最後には力を取り戻して元気に幸せの第一歩を掴むとかならまだ分かるんだけど、最初っから松子が死んでいるところからのスタートでしょ。しかも最後に明かされる松子を殺した犯人には目を覆うばかり。悲惨な人生を歩んだ末に、この上なく悲惨なタイミングで、この上なく悲惨な殺され方。ブルーっすよ。でも映像はブルーにすらさせてくれないんだからカタルシスもない。もう一回言っちゃおう。僕は嫌いですね。
2006.6.9
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