監督:サブ
脚本:サブ
出演:堤真一 松雪泰子
サブ監督の映画はいつも、なにかちょっとした”ズレ”からものごとが思いもかけない方向に転がっていってしまい、最後にはそのズレがもうどうしようもないところまで広がってしまうところを描いています。この映画でも主人公は「酔ってトイレにちょっと長くいすぎた」だけで人生が大きく変わってしまいました。人生、どんな些細な事が大きな展開を生むのか全く予断を許しません。(笑)
この映画の最大の不満点は、中途半端な回想形式になっている事ですね。酔って記憶を失っていたのはいいとしても、人間、物事をそう順番通りには思い出さないでしょうよ。インパクトのある部分から思い出していって、細かい事を最後に思い出してやっと一本の線になっていくというのが自然だと思います。例えばこの映画では最初に銃を乱射した事を思いだし、そのあとでなんで銃を持っていたのかを思い出す方が自然です。そこまで不自然な事をしていながら、わざわざ回想形式にしている効果はあまり感じませんでした。回想ではなく、または回想への導入は最初だけで、あとは普通に物事が順番どおり展開していっても、なんの問題もなかったと思いますよ。というよりたぶんそっちの方が良かったな。
と、全体的な構成に対するものという大きな不満もあるのですが、概ね楽しんで観れていました。上にも書いたような展開の崩れ方は楽しいし、堤さんの酔っ払いダンシングは本当にすばらしいし、"遺書"とかも笑えるし、最後には何気に感動的なシーンも用意されていて泣けます。(本当かなあ?(^^;)) まあ気楽に観れるし、退屈もしませんね。