「カルテット」


監督:久石 譲
脚本:長谷川康夫 久石 譲
出演:袴田吉彦 桜井幸子 大森南朋 久木田薫 三浦友和 藤村俊二 草村礼子

 この映画、僕としてはクライマックスに大きな傷があります。あの袴田くんの優柔不断な行動は僕の最も嫌いなパターンなんですよね。あんなにギリギリのタイミングで事が進むのも非常に不自然。観ながら思いついていた一番嫌な展開でした。とにかくクライマックスの展開はやたらアホらしくてがっかりしちゃうほど陳腐。あれは非常に残念でした。でも、それでもこの映画には感動しちゃったんですよね。(^^;)
 音楽には力があるのは間違いありません。この映画に少なからず感動してしまうのは、音楽によるところが大きいでしょう。この映画の全編で流れ続ける音楽の洪水に身体の中の感動値がどんどん溜まっていってしまったようです。まさにこれは音楽映画と言えるでしょう。僕はこの映画が好きです。あのクライマックスが無ければ、大絶賛だったでしょう。
 好きなシーン、カットは練習やコンクールなどのやはり演奏シーン。特に熱海の海岸の花火大会(トトロ〜)と、波打ち際での練習は好きだったなあ。
 もちろんお話の方も嫌いではないです。最初なぜあの4人がカルテットを組んだのかはよく分からないけど、ああして絆を深めていつかは完璧なカルテットになるんだろうと思えるラストの袴田くんのセリフは、とても感動的でした。
 チェロの彼女はそれなりの演奏者だそうですが、他の3人は全くの素人でしょう。それでも僕のような素人から見ればまったく違和感ないほどの演奏技術に見えました。よっぽど練習したんじゃないでしょうか。素晴らしかったです。

 ところでビオラの彼、鑑賞中ずっとどこかで見たことあると思ってたらラストのテロップで名前見て気がついた。大森南朋さん。「Looking for」('98)で国府田マリ子さんの弟やってた人じゃん。あの小品から良くぞここまできたね。拍手拍手。