「最終兵器彼女」☆☆☆☆
監督:須賀大観
脚本:清水友佳子
出演:前田亜季 窪塚俊介 木村了 貫地谷しほり 酒井美紀 伊武雅刀 川久保拓司 渋川清彦 津田寛治
ぎこちない恋愛を始めたばかりの高校生のシュウジとちせ。ちせの希望で始めた交換日記だったが、シュウジにはどうも馴染めない。ある日仲間たちと街に出たが、ちせはドタキャンで姿を現さなかった。そんな時、突然の空襲で街は壊滅状態に陥る。何が起きたのかも分からないまま逃げるシュウジの前に、敵の戦闘機を一網打尽に打ち落とした、多数の武器を身体から生やしたちせが現れる。ちせはいつの間にか改造され、国防の要の最終兵器となっていたのだ。
面白かったです。ほんわかほわほわした二人のつたない恋愛遊戯にはむずがゆいほどの心地よさを堪能させてもらったし、一転して戦闘シーンにはある意味爽快感をも感じさせるほどの作りこみの素晴らしさを見ました。逆境の中の恋愛による二人の成長物語としては十分共感できるし、わけの分からない状況で本当にわけが分からなくなっている姿には現実味を感じました。SFXの完成度も高く、SFファンタジーとしても十分楽しめるし、いいんじゃないですかね。ちゃんと”なぜちせなのか”ということを会話にしているなどの気遣いもあるしね。
この物語は何故こういった状況になったのか(戦争が何故始まったのか、ちせがなぜ改造されたのか)ではなく、こういった状況になったらどう行動するかがきちんと描かれていて、しかもそれに無理を感じるところがないので僕は好きです。逆にそういった状況の説明がほとんどないのがいいじゃないですか。これを説明しようとしたら絶対に無理が出るもんね。ちせが改造される説明なんか、どんなにうまく説明しようとしたって、絶対になんじゃそりゃ的な印象になってしまうでしょう。戦争はもう始まり、彼女はもう改造されてしまったのです。それ以外には、この映画には必要ありません。
もう普通に生きて二人が普通の幸せをつかむことはありえません。でも彼らがつかんだものは確かに愛でした。結構美しい愛ではなかったでしょうか。
2006.2.7
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