「恋愛寫眞 Collage of Our Life」


監督:堤 幸彦
脚本:緒川 薫
出演:広末涼子 松田龍平 小池栄子 西山繭子 高橋一生 Dominic Marcus Norma Chu 岡本 麗 大杉 漣

 さあ、すべての元男の子たちよ。好きな女の子に対するあの気持ちをもういちど思い出そう。あのドキドキを、あのトキメキをまた取り戻そう。そしてそれがここに描かれているような素敵な刺激をもらいつづけることができる彼女だったら、それはもうこの上ない幸せだよね。
 つまるところはこの映画における広末さん演じる女の子が好きかどうかじゃない。あのころの自分の好きだった彼女に対する気持ちを取り戻せるかどうかです。そしてそれができたとき、この映画に出会えたことを喜ぼう。
 この映画は恋する男の子の気持ちを綴ったものです。女の子の気持ちはあまり深く描写されていません。あまりにもストレートな、男の子映画なのです。だから僕はあんまり女の子にはお薦めしません。

 前半と後半で違う映画かと思うくらい、受ける印象は違います。大学時代の二人を描く前半はセンチメンタルで、ピュアで、そしてセンシティブ。二人の恋模様にクラクラしてしまうくらい切ないラブストーリーです。ある意味とても衝撃的で、僕はスクリーンからまったく目が離せませんでした。
 しかしニューヨークからの彼女の手紙を受け取り、彼女に会いに行く後半はかなりのドタバタで軽く、しかもかなり強引。それはおかしいんじゃないかと思うこともかなり多く、後半だけだったら、間違いなくペケ映画でしょう。僕はたぶん評価しません。
 しかし通して観ると、それが不思議に気にならないのは何故なんでしょうか。切ないラブストーリーと、スラップスティックにも思える珍道中が微妙なバランスで染みこんできてしまう。これはよく分からない。変な外人も、小池栄子さんの過剰演技も、安易な展開も全てOKになってしまう。
 これもみんな、やはり根底に男の子の切ない感情とその葛藤がベースになっていて、それが伝わり続けているからでしょう。彼の気持ちがとてもよく伝わるから、展開以上にそれが僕の気持ちに感応してしまうのです。また松田龍平くんの魅力によるものも大きいでしょうね。彼はいいですよ。

 しかしまあ、僕は正直言って広末ファンなのですが、この映画で更に好きになりました。あんな子と恋がしてみたかったよ。(笑)
 もちろんたくさん映し込まれる写真の数々も奇麗で良かったです。