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by はる
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2004年5月以降 人目のご訪問者です。('96.8〜'04.05・・・130,000人位)

「深紅」☆☆☆☆

監督:月野木隆
脚本:野沢尚
出演:内山理名 水川あさみ 緒方直人 堀北真希 内田朝陽 小日向文世 塚本高史 小倉一郎

  
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 小学生の奏子は修学旅行中に自分以外の家族4人が惨殺される事件に遭う。8年後、死刑が確定した犯人、都築に自分と同じ年の娘の未歩がいることを知り、自分の素性を隠して近づき友人となる。未歩は殺人犯の娘であることを公言し、それで自分の許から去るくらいなら友人として必要ないと考えていた。未歩に対して言いようのない感情を持つ奏子は、彼女が夫から暴力を受けていることを知り、夫の殺害を勧める。

 面白かったです。家族を殺された少女の犯人の娘への単純な復讐劇かと思えばそうではなく、ひとつの事件からお互いに深く傷ついたふたりの複雑な葛藤からの再生劇でした。
 物語の基盤に根付くのは正と悪の曖昧さ。少女ふたりとそれぞれの親、そして未歩の夫はそれぞれ加害者でありながら被害者でもあり、どこに根源かあるのかの違いはあれどみな憎しみの連鎖の中に生きていかざるを得なくなってしまっています。何が正義で何が悪なのか。その苦しい鎖はどうやって断ち切るのでしょうか。
 最初は完全なる善側と悪側の象徴に(本人の意思や資質とは関係なく)分離しているかと思わせた少女二人が、かつての事件の全容が明らかになっていくのにつれて実はそうではなく、共に善悪を超えた重い十字架を抱えていたことが分かっていくのには衝撃を受けました。また事件そのものの描写の悲劇性の高さには目を見張らせられたし、すべてが終わってそれぞれ歩き出した二人の姿にはとても感動しました。ラストの美歩が隠していた事実にも驚かされたしね。複雑な感情のもつれ方が見事に収束しているし、展開の巧みさも素晴らしい。傑作です。

 ただ幼い子供二人も殺してしまった件に至る理由付けが弱い(というか若干逃げてる?)ことと、あの事件で死刑判決が出るかと言うと若干疑問が残る部分があるのが残念。あと「HINOKIO」でもそうだったけど、やっぱり堀北ちゃん(当時16歳?)は小学生には見えないでしょ。(^^;)

2006.6.9


 

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