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by はる
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2004年5月以降 人目のご訪問者です。('96.8〜'04.05・・・130,000人位)

「誰がために」☆☆☆☆

監督:日向寺太郎
脚本:加藤正人
出演:浅野忠信 エリカ 池脇千鶴 小池徹平 宮下順子 小倉一郎 烏丸せつこ 香川照之  

  
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 カメラマンを志し世界を飛び回っていた民郎だったが、いまは亡父の残した写真館を継いでいた。ある日幼なじみのマリと共に店に来た亜弥子と出会う。亜弥子は子供の頃この町に住んでおり、両親の離婚後に町を離れていたが最近また戻ってきていた。子供の頃撮った写真が写真館に残ってないかと聞く亜弥子に、民郎は昔の写真を探して見せた。いつしか惹かれあう二人は結ばれたが、幸せな日々は町で出会った少年に亜弥子が殺されたことで終わりを告げた。

 最近世間的にも話題になることが多いためか、映画でもこういった少年法が題材になることが多く見受けられます。僕自身もこの問題には関心が高いため、この映画も非常に興味深く観ることができました。
 少年法は刑罰よりも更生を前提としているために、どんなに重い罪を犯しても少年は罰せられません。そのため被害者やその家族は実際の被害以上に酷い苦しみを覚えることも多いと聞きます。たしかに少年と成人で裁判を分けることはやむをえないかもしれませんが、殺人や強盗、誘拐のような重犯罪であっても少年ということだけで軽い処分で済んでしまうのはやはり納得がいかないですね。最近作られている少年法映画にも、そういった主張が少なからず見受けられている気がします。
 この映画でも小池徹平くん演じる少年の憎らしいこと。更生しているのかしていないのかはともかく、犯罪を犯した後の彼にその自らの犯罪に対する懺悔、悔恨の念は全く感じられません。少年法は正しいのか。それに接する浅野さんの想いの苦しさは計り知れないでしょう。

 ただしこの映画は僕は復讐映画だと思っていたのですが実は違って、理不尽に愛する人を失った後の喪の仕事を描いたものでした。最も理不尽な死とは何かと考えたときに、このような少年犯罪と、あとは戦争に勝るものはないでしょう。その最悪な状況から抜け出す過程の苦しさを描いた映画でした。
 それにはすべてを忘れて日常に帰るか、復讐を果たすかしかなく、その狭間で苦しみ戸惑うごくごく普通の一人の男でしかない主人公の姿には誰しも心動かされるでしょう。素晴らしい映画でした。

 浅野さんがとにかく素晴らしい。エリカさんもミステリアスな雰囲気がいいね。小池君も池脇さんもよかったです。

2006.3.4


 

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