Since 1996
by はる
for Japanese only

2004年5月以降 人目のご訪問者です。('96.8〜'04.05・・・130,000人位)

「サード」☆☆☆

監督:東陽一
脚本:寺山修司
出演:永島敏行 吉田次昭 森下愛子 志方亜紀子 内藤武敏 峰岸徹 島倉千代子 片桐夕子 角間進 穂高稔 市原清彦 花上晃 今村昭信 杉浦賢次 清川正廣 津川泉 品川博 根本豊 西塚肇 若松武 池田史比古 佐藤俊介 水岡影宏 鋤柄泰樹 飯塚正人 渋谷茂 藤本新吾 宇士幸一 岡本弘樹 尾上一久 小林悦子 大村温子 関口文子 秋川ゆか 北原美智子

  
御意見ルーム     公式サイト

 殺人を起こし少年院に服役中の”サード”は概ね優等生として静かに過ごしていた。数ヶ月前、友人たちといっしょに売春の斡旋で金を稼いでいるとき、客の男を弾みで殺してしまったのだ。

 78年キネ旬ベストテン1位。構成としては少年院 → 過去の事件 → 少年院なのだけど、過去が描かれるのはほんの30分ほど(実感なので本当はもう少し長いのかも)であとの1時間以上は淡々と少年院生活が描かれています。でもその少年院での生活が特に面白いというわけでもなく、その時間がやたら長く感じるんですよね。
 それと対照的に過去の出来事はなかなか面白いです。日常を送る自分たちの町を出るためにお金が必要だ。そのためには売春が一番手っ取り早いしほかには浮かばない。自らそう言い出した女の子二人を売春させ、自分ら男二人はその斡旋をする。最初は子供だった女の子たちが売春で経験値を上げていくと共にどんどん大人化していき、女として開花していく様子がとても興味深いですね。サードはおそらくは好意を覚えていたであろう女が売春相手と数時間もいっしょにいて戻ってこないことでイライラをつのらせて、押し入った先で売春相手を弾みもあって殺してしまう。この一連の少年少女の白けた暴走っぷりの面白いこと。ここはとても素晴らしいです。
 でもそれが過ぎ去るとまたもとのテンションに戻ってしまいました。

 おそらく数年後この映画を振り返ってみて、僕が思い出すのはこの過去のシーンでしょう。実際、この映画に関する他の人の感想や本などの紹介文を読んでも、書かれているのはこの過去のシーンのことがかなりの比重を占めているように思います。物語のテーマとして描かれる”自分のペースで走っていけばいいんだ”という点については現在のシーンが重要ではあるものの、映像的な印象においては過去のシーンが強烈なものをもっていました。これは僕だけの感想ではないのでしょう。まあこれって現在シーンには全く登場してこない森下愛子さんの印象度(可愛い(笑))の高さによるものかもしれませんけどね。

2006.6.15


 

サーチ:

Amazon.co.jpアソシエイト