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「時をかける少女」☆☆☆☆

監督:細田守
脚本:奥寺佐渡子
出演(声):仲里依紗 石田卓也 板倉光隆 谷村美月 垣内彩未 関戸優希 原沙知絵 

 高校生の真琴はある日放課後の実験室で怪しい物音を聞いた後に不思議な感覚に襲われる。気がつくと真琴は時間を飛び越え、自由に過去に戻ってやり直せる能力がついていた。大喜びの真琴は大小の失敗を取り消したり充分楽しむ時間を確保するために何度も時間を行き来するようになる。

 1983年大林宣彦監督、原田知世主演の「時をかける少女」は23年経っても僕の生涯ベストワン。この映画がなければ僕の人生は変わっていたでしょう。
 このほかにも何度も映像化されている題材ですので、厳密にはこの映画のリメイクというわけではないのですが、どうしてもベースはこの大林作品になってしまいます。この映画も、どう大林さんの映画と違うのかが見たい部分でした。しかしこの映画は全く違うスタンスとタッチでこの題材を新たなものとして命を吹き込みなおしていました。素晴らしき青春映画です。必見。

 序盤はコメディチックに時かけ現象を楽しみつつ、だんだんと定番の恋愛模様に移行して、そうしているうちに波乱の終盤に突入する展開の巧みさは見事。千昭と功介の友人男子二人が”深町君”と”吾朗ちゃん”なんだろうということは大林版その他を観ていれば容易に考えることなんだろうけど、それがいったいどっちがどっちの役割なのかということはキャラクターの違いからすぐには分からないためそれが判明する過程もとても楽しめたし、その結果の意外さもとても気持ちがよかった。
 最後の展開にひとつだけ辻褄があっているのか判断しきれていない部分があるのですが、それを除けばとても楽しく面白く切ない映画でした。

 惜しむらくはこれがアニメだということかな。僕は申し訳ないけどアニメに対する基準点が低く、マンガの映像化か実写では描けないものを表現するために仕方なく利用するツールだと思っている部分があります。そのためこういった実写で十分にできるものをアニメで表現するということに対しては弱いながらも抵抗感があります。アニメながらの躍動感のようなものももちろんあるんですが、できればこういうのは実写でやっていただきたいものです。

2006.10.6


 

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