監督:廣木隆一
脚本:荒井晴彦
出演:寺島しのぶ 大森南朋 田口トモロヲ 戸田昌宏 高柳絵理子 牧瀬里穂 坂上みき 村上 淳 野村祐人
一歩間違えれば、ちょっと頭のオカシイ淫乱女がナンパされた男とHしながら一緒に旅をして帰ってくるだけの映画、と言えなくもない。
しかしきちんと間違わずに観ることができれば、これは大きな愛の物語だ、と思う。これも間違えてなければ、だけど。
聞こえるはずのない声が聞こえてしまう女。ふと出会った男を触りたいと無性に思う。目が合い誘い込まれた男のトラックで、二人は身体を合わせる。彼女はそれで癒され、壊れそうになる身体をつなぎとめる。
身体を触れ合わせる、という行為は僕も好き。もちろん大人同士(つまりは男女)になるとそれに伴なう行為無くしてそんなことはあまり考え難いのだけれど、例えば子供をぎゅーっと抱きしめるとか、もっと簡単なことであれば握手、くらいのことでもよい。手をつないで歩く、などでもいい。人の肌に触れる、という行為はそれだけでとても気持ちがよく、安心することだ。だから悩み苦しむ彼女をお風呂で後ろから強く抱きしめる男の優しさをとても強く感じる。最初はただヤル相手として連れこんだだけだった女を、その病気を感じ取ってからも突き放すことなく更なる愛情を持って接しようとする男の姿がとても大きく思えるのです。
だから僕はこれは強い男の愛情を描いた映画に思いました。大森南朋さんは凄くよかった。これで東京国際映画祭の主演女優賞を取った寺島しのぶさんも評判に違わず確かにいい。この二人だけでほとんど9割のシーンをこなしている映画。観応えがあり、心に残る名編です。
ところで村上 淳さん、野村祐人さんがどこに出てたか分かった人いますかね。公式HPによるとなんと”無線の声”だそうな、、、。(^^;)