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by はる
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「エクスクロス 魔境伝説」☆☆☆☆☆

監督:深作健太
脚本:大石哲也
出演:松下奈緒 鈴木亜美 池内博之 中川翔子 小沢真珠 

 失恋したてのしよりが友人の愛子に誘われた秘湯「阿鹿里村」は何やら怪しい雰囲気が漂っていた。ふとしたことで愛子とケンカしてひとり戻ったロッジで鳴り出した見知らぬ携帯電話を拾うしより。そこに出た男はしよりにすぐにその村から逃げろと言う。そのとき既にロッジの周りには村人達が取り巻き始めていた。

 今年公開された映画の中では屈指の怪作中の怪作。怒涛のスピードで意表をつきまくりの展開が次から次へと驚かしてくれる笑撃作です。笑った笑った。

 だいたい観る前は単なる安っぽいホラーだと思ってたのよね。いや完全に安っぽいホラーには違いないんだけど、ここまでパワフルに押し通してくれるとは思わなかった。ってこんなふうに書くとあまりに酷くて笑っちゃったみたいだけど、実は違います。見事に計算しつくされた、笑えるホラーなのです。それが象徴されているのがラストに現れる“彼”でしょう。彼の登場には本気で爆笑したし、どう処理したとしてもいちばんうさんくさい部分として残ったであろう事柄を一瞬で消し飛ばしてしまいました。いやぁ、あれは本当に見事な選択でした。(これ、意味解るかな?(^^;))
 序盤は正統派の怖がらせ方で導入されていてそこそこ怖いのに、一回事態が動き出したらもうそこからは怖がるスキを与えてくれないほどの迫力の力技の数々。謎めいた部分を残しながら展開していき、時間を戻して別の面から描き直すことで謎を証していくのも非常に上手くいっていますね。いかにも不自然な電話のセリフが実は必然だったと分かるなど、ずいぶんうならされました。

 それにしても凄かったのが小沢真珠さんだ! まあ正直最近の彼女のイメージはこの映画で崩れることはないのだけど、その染み付いたイメージをとことんまで利用しつくしたような大活躍には圧倒されました。彼女と鈴木亜美さんとの大バトルは必見! あのへんはもう観ている方もノリノリでした。

 素晴らしい。今年を代表するとも言える文句なしの傑作。でも誰にもお薦めしませんよ。あまりにもバカだから。(笑) 観る人は気をつけてね。

(静岡東映)

2007.11.28


 

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