「障害者自立支援法施行後の実態」
 〜全障研新潟県支部による実態調査を行なうための参考レポート〜

    「ぐみ原」に「自立支援法施行後どう変わったのか見えてこない」という文言がありました。確かにそうかもしれません。しかし、見えるか、見えないかの問題ではなく、障害者自立支援法の制定過程と法として存在している事の矛盾をみんなが認識できているのか、「思いのたけ」として「違憲」なのだという事を再認識した上で「自立支援法の制度設計」の矛盾を具体的事例として調査するようなアンケートにならなければ「おかしい」と私は思っています。
 違憲訴訟が全国で闘われていますが、実は障害者自立支援が成立した直後のある日、全障研の薗部さんが「今日午後から日本弁護士連合会へ行く」と言ったことがあったのです。私は「また彼は仕事を増やすのか体はもつのか」と心配したのです。数日後、私に「訴訟に入らない」と問われ答えに困ったことを覚えています。
 
 全障研、きょうされん、障新協などに関わってきた人なら「一を言えば十を説明なしに理解できる。」と言うのは誤解でしょうか…。
 障害者自立支援法は一般の人は自立を支援するものと受け取ってしまうかもしれません。支援が必要な障害の重い人ほど自己負担がかかり支援を減らす結果になっています。そしてそれは作業所の運営も困難に至り、閉鎖に追い込まれたところもあります。新潟市内にA法人は2つあった障害者のデイサービスを1つに統合してしまいました。ご承知の通り利用回数や時間が少なくなることは、民営化された以上施設の運営に関わり、減収に追い込まれます。
◇「応益負担」は障害者自立支援法の根本的矛盾を生み出す一番の問題として上げられます。例えとして一般の人が、街灯の明かりのついている夜道を歩くたびに街灯の料金を払うのか…。公共施設や公園のトイレを使う度に料金を払うのか…。さらにトイレを使える回数は自治体の裁量で変わってしまう、小さな町に住んでいた障害者が自立した生活をしたいということで大都市へ引っ越す…。財政力や自治体の対応1つで個人の生存権を左右してしまうのです。
◇「自立支援法」以前は通所施設へ月20日ぐらい利用していた人が月8回位に減らしてしまった。昼食やおやつ代の負担が必要な場合があります。ちなみに私はおやつを食べないで帰ります。食べたい物を持ち込める所は、まだいいでしょう。「お弁当を持って行く…」と言ったら「ダメッ」と言われた所もあるのです。日割り計算の問題は、施設運営の問題かもしれないし行政からの補助金などが減らされている事もあるでしょう。

◇「精神障害者への対応」
現代病とも言われる「精神障害者への対応」が病院や施設に隔離状態にされている国は先進国では少ないのだと聞いたことがあります。障害者自立支援法施行後、病院や施設関係では「状態に応じて地域で生活できるよう支援計画を立てるようです。新潟市内の訪問介護事業所でも受け入れるケースが少しはあるようです。しかし、大半のヘルパーが言うのは「専門的知識や情報がなくて日々変化する利用者さんに応じられなくて困ることがある。」と言うのです。地域で生活できている人は状態の軽い人に専門病院の訪問看護師などが関わっている事が多いと聞きます。したがって専門職の不足が見えてきます。

    全国の障害者や関係者が反対集会・フォーラムなどで、私達の意思表示を表明してきました。そして、政府・与党は「見直し」を幾度か行なってきたのでしょう。しかし、自立支援法の骨格は変えようとはしていません。憲法違反の法制度であることは譲れないからでしょう。
◇度重なる「見直し」によってどんなことが起こっているか幾つか上げます。
(1)自己負担の上限額を設定したことで、自己負担額が3段階程に分けられてしまい、安くなったと言って自立支援法はいいものだと容認する方向へ変わった父母がいる事です。厚労省の人達は「自分達が作り上げて、提案した制度に誇りさえ感じている…。」と言われています。前の国会でも、水俣病患者救済法は救済の対象にならない人も存在するような「基準」が設定されていると言います。この基準は何のために設けられたのか、私が思うに「受けられる人」と対象から外れる人を生み出し、対立関係を作ることと感じます。

 その背景は後期高齢者医療制度、介護保険の認定基準の改定は「社会保障費の削減」の政策を強めてきた政府・財務省の意向だと言われています。障害者自立支援法が作られた背景も同じではないか、郵便割引制度悪用で現職の事務次官が取り調べを受け逮捕された時の一部の報道では「障害者自立支援法を成立させるため、一部の政治家と障害者団体に働き賭けをした」ことが報じられています。司法と別に立法府での真相解明が必要だという声もあります。

障害者自立支援法の欠点。
 本来「介護保険」とは別の制度のはずだと思っていますが、現場はそうでもないと言えることが少なからずあると思います。4月からの認定基準の改定は
「給付を減らすこと」である事が国会で明るみに出ました。各方面から批判が出たせいか4ヵ月で元に戻すと報じられました。4月からの改定で、介護が、へらされたり、特養を追い出される結果になった高齢者の話しはよく聞きます。
◇【介護を減らされ、盗難事件に巻き込まれる。】
最近、盗難があって事件になったというのです。事件というのは、点滴中の患者のバックが何者かに持ちさられたと言う事です。この事件が起こってから持ち物を最小限に留めるように介護指導員から言われました。はたしてこんなことで良いのだろうか。寝たきりで無防備な人の事を「自立」という 厚労省の介護給付抑制の一例です。結婚後、07年から介護時間は減らされました。病院への通院の往復1時間と食事などの1時間は認めています。06年までは4時半までの1時間は点滴の状況を「見守る時間」があったのです。
問題は役所の福祉課の担当が必要ないとして、介護事業所に3時半で帰れと指導があったのは確かです。病院の中の事は病院の責任というのもあるけれど病院での介護は、病院は責任を持てないことになっています。(原則として)
 妻が迎えに来るまで2時間ぐらいで点滴も終わるので、お昼寝の時間としてはいいのかもしれませんが、役所というのは「見守る」だけなら必要ないと考えたのでしょう。点滴はいつもスムーズに落ちてくれるとは限らないのです。点滴の針の入れ方は看護師 によっては下手な人もいて、痛くなったり漏れる事も過去に何回かありました。私はナースコールが押せないので大声で人を呼びましたが、誰も来なかったのです。雑踏の中ではエネルギーを消費するだけです。これは「医療崩壊」と言う言葉があることからしても「介護の問題」だと思います。
ところが最近、高齢者の中に「全額自己負担」で認められていない「見守り」時間を利用する人がいるというのです。全介護や認知症の人は「盗難」など犯罪・災害弱者です。

◇1ヵ月の入院生活であったこと、感じたこと。
結婚後6ヵ月程のある日、私は体の調子を崩して入院しました。1ヵ月程の入院でしたが、一部の介護を妻でないと納得できないと思う事があったのです。私の思う介護方法にこだわりがあったからで、家にいる時は訪問看護師とヘルパーさん2人以上で対応していることなのです。多少譲歩して病院の看護師さんはやってくれたこともありました。ある訪問看護師さんは「介護はやっぱり家にいた方がいいよ。」というのです。この事は8年ぐらい前に骨折した時、入院しないと決めた私の直感でもありました。治療と介護は別だと言うことは分かりますが、介護を依頼する自由もないのだろうか…と感じたことです。北欧諸国のように個人が介護職員と契約できれば可能ではないでしょうか…。

【補そう具】
・障害者自立支援法に目を向けていると忘れがちなのが「車椅子や電動ベット」などの給付を受けた時の
 自己負担です。措置制度の時は自己負担は「0円」でした。
先日、車椅子を新しくしましたが「1万5000円」以上自己負担しています。1万5000倍と言うことでしょうか。私は、計算できません。