みんなのひろば200803月号掲載文
「介護労働者は専門職」               鈴木正男
★自立支援法の出直しは急務 です。重度障害者の私たちが 自立した生活を送るためには あらゆるものに対して、負担 が必要になります。 私が利用しているデイサー ビスは○七年四月から障害者 も日曜日も使えるようになりました。ところが今年の一月から六月までの間、日曜日の 受け入れを中止する通知が入ったのです。原則として同性介護で対応しており、「男性の介護職員が足りない」こと が原因です。
 ホームヘルパーの状況をみると○七年の六月に、低賃金 を理由に三〇歳の男性ヘルパ ーが辞めていきました。介護 ヘルパーの若い男性職員は少 なく貴重な存在でした。週六 日労働で一目八時間以上仕事 をしても月17万円弱だとっていました。 全国的に介護従事者の離 職・転職が多くなっていると 聞きます。でも、ことの本質 は厚生労働省にあるのです。   ○六年一〇月から「介護報酬単価」の切り下げや利用制限 を厳しくしたため、利用度数が減り、介護事業所への収入が減りました。このため、労 働条件が過酷になり転職数も 増えたのです。優秀な介護職員がどんどんいなくなってしまうのが怖いと思います。  

 厚生労働省の調査によると
、男性福祉施設介護職員の平均年収は男性は約315万円女性は約281労働者の平均年収約四五三万円を大きく下回っています。介労働者は専門職であるとい   う認識に立った上で、公務員 並みの収入と労働条件に変えていかないと「大変なことに なりますよ」と、私は言いたいです。国が給料の助成をするような大幅な予算処置を講じないと、若い人が理想をもって仕事を続けることができ ないと思います。 また、私が暮らす新潟県のような地方都市のヘルパーさんは、車での移動がほとんどです。今後、燃料費高騰の影響が、どのように出てくるのか不安でたまりません。
「掲載文」・下は全文です。 

 
私の介護をできる人がいなくなる・・・
 
自立支援法の出直しが急務と言うことは多くの関係者が思っていることかと思います。自立支援法は主に介護のことになっていますが、私達が自立した生活を送るためにはあらゆるものに対して、負担が必要になります。生活費のいくつかに一般の人より多く必要になるものがあります。医療費や交通費、光熱費もそうです。これらのことを言わないで「自立支援法ができて公的介護を受ける人が増えた・・・」などと政府側推進者はテレビで語っていました。そんな欺瞞は通るのかと私は思います。なぜなら公的年金を中心に暮らしている私達は年金が目減りすることになるからです。

     
  私が利用しているデイサービスは07年4月から障害者も日曜日も使えるようになりました。ところが今年1月から6月までの間とりあえず日曜日の受け入れを中止する通知が入ったのです。高齢者枠は20人で障害者枠は5人です。重複障害者も数人利用しています。重度の障害者が利用できる作業所などがないからだと思います。職員は一人一人に応じた介護支援を行っているようです。原則として同姓介護で対応しているので男性職員が足りなくなったのです。私もそうですが、重介護は男性が必要なのかもしれません。そこで無資格な職員を入れました。しかし、この職員が早急に重介護など出来ないわけです。「介護職員が足りない」というのは特定の施設や事業所だけとは考えられません。このデイサービスだけを見ても1年間で「介護できる人」が3人少なくなったのです。
一方、ホームヘルパーの状況をみると07年の6月には低賃金を理由に30歳の男性ヘルパーが辞めていきました。介護ヘルパーの若い男性職員と言うのは少なく貴重な存在でした。週6日労働で18時間以上仕事をしても月17万円弱だと言っていました。どこの事業所も様々な理由で辞めていく人が後をたたないと聞きます。管理職が必死に止めているという話もあります。

  私の場合、排泄介護に、1時間前後を必要とし介護能力を必要とします。自分のベッドからトイレまで移動する介護を4回程繰り返す。(健康な生活を維持するために欠かせない)こともあって訪問看護師1人とヘルパー3人の4人体制になります。時間は1時間前後要します。ヘルパー3人になったのは、医療行為を行う看護師との分業ということでした。それまで2人だったA社から1人追加することはできず、他の事業者からの対応になりました。訪問看護師も仕事が多くなっているようです。高齢者の医療制度改悪で病院から追い出されるようになった人達が在宅になっている高齢者が増えているのでしょう。
 昼食の時は基本的にヘルパー1人で対応してきました。最近、ベットから車椅子に移動する時のみ補助が付くようになりました。これまでは一人で対応してきたことですが「安全策」という事です。夕食時はもともと2人だったので変わりません。

一週間に一度の通院も同じ理由で補助要因を付けることとなりました。必ずしもヘルパーの高齢化だけが問題なのだろうか・・・と思いますが、実際4050代の女性が殆どです。不安定な労働を強いられたり、精神的ストレスを感じている人もいるでしょう。「私を待っている人がいる・・・」など介護に対する思いだけでは続けられないいくつかの要因があると思われます。
                                                              
 
介護従事者が全国的に離職・転職が多くなっていると報道されている。求人欄にも毎日のように「募集」の記事が載っている。介護事業所の不正請求と介護労働者の過酷な労働条件について不正請求は法令違反である事は言うまでもない。
ことの本質は厚生労働省にある。0610月から「介護報酬単価」の切り下げや利用者には利用制限を厳しくしたため、利用度数が減ったため、介護事業所への収入が減った。このため労働条件が過酷になり転職数も増えた。私はこれを介護スパイラルだと思っている。ようするに悪循環なのです。優秀な介護職員がどんどんいなくなってしまうのが怖いと思います。

 社会保障審議会福祉部会は、07726日急速な高齢化に伴い2014年で必要な介護職員の数は、04年より40万人〜60万人多い140万人〜160万人が必要との見通しを出しました。一方で介護福祉分野の労働環境などの厳しさから離職者が多くなっているため「質の高い人を確保する事が緊急の課題であると報じられている。適切な介護報酬の設定による給与水準の改善、労働時間の短縮などを提言している。

 厚生労働省の調査によると、男性福祉施設介護職員(介護福祉士を含む)の平均年収は約315万円、女性は約281万円です。全労働者の平均年収約453万円を大きく下回っている。また、同省によると昨年1年間で4つの養成施設が閉鎖されたと言います。介護労働者は、専門職であるという認識に立った上で公務員並みの収入と労働条件に変えていかないと「大変なことになりますよ」と私は言いたい。

● 介護保険がスタートする前もそれまで訪問していたヘルパーが、何人も来なくなったことを思い出します。行政から社会福祉協議会への委託金が削減され法人化へとなったのです。介護福祉士の資格を持ったものが他の事業所へ流れたりしたのです。新潟県のような地方都市のヘルパーさんは車での移動が殆どだと思われます。燃料費高騰の影響がどのようになるのでしょうか。私は、全国の介護職員全員に一律に国が10万円上乗せ助成するような大幅な予算処置などを講じないと若い人が理想を持って仕事を続けることができないと思います。