●日本共産党は2月9日、「介護保険10年目を迎えるにあたっての提言 誰もが安心して利用でき、安心して働ける介護制度へ抜本的見直しを求めます」を発表しました。
介護保険制度は今年4月、制度開始から10年目を迎えます。社会保障切り捨ての「構造改革」で負担増と介護サービス取り上げが進み、高い保険料や利用料を払えず、制度を使えない低所得者も少なくありません。
度重なる介護報酬引き下げで非常に劣悪な介護現場の労働条件も、改善が急がれます。日本共産党は、以下の見直しを提案し、立場の違いを超えた共同を呼びかけます。
●保険料・利用料を減免して、経済的理由で介護を受けられない人をなくす。
現在の介護保険は、所得の少ない人が事実上、公的介護から排除されています。高齢者の生存権の保障を公的介護制度の理念として掲げ、所得の少ない高齢者は原則として介護保険料・利用料を免除します。4月からの保険料は、介護サービス取り上げでため込んだ基金を取り崩すことなどで値下げを求めます。当面、保険料免除を国の制度としてつくるとともに、将来は高齢者の保険料率も全国単一の所得に応じた定率制などを目指します。
利用料は将来無料を目指し、当面は減免制度を抜本的に充実させます。保険料・利用料の減免分は全額国庫負担です。
●「介護とりあげ」「保険あって介護なし」をただす
現在のコンピューター判定中心の要介護認定は必要な介護を正しく反映できず、要介護度ごとに低い利用限度額があります。これらの仕組みを廃止し、ケアマネジャー(介護支援専門員)など現場
の専門家の判断で適正な介護を提供する制度を目指します。
高齢者の身近な相談相手であるケアマネジャーが利用者の声を代弁して活躍できるよう、独立性・専門性を向上させ、それにふさわしい介護報酬や研修を保障します。
軽度者の予防プランの作成もケアマネジャーの担当に戻し、高齢者が自分の担当ケアマネジャーから一員した支援を受けられるようにします。軽度者からの介護サービス取り上げなどをやめさせます。38万人を超える特別養護老人ホームの
待機者解消へ、緊急の基盤整備5ヵ年計画を進めます。どこでも必要な医療・介護を受けられるようにし、介護型医療施設の11年度末での廃止を撤回します。全額自己負担の施設の食費・居住費を
公的介護制度の対象とし、負担を軽減します。
●「労働条件改善で人材不足解消、雇用創出図る」
介護現場の人材不足は介護制度の存続にかかわります。根本原因は介護報酬が低すぎることです。政府は今年4月に介護報酬を初めて3%引き上げようとしていますが、「焼け石に水」介護報酬と別枠で公費投入による月3万円の賃金引き上げ実現とともに、介護報酬の大幅な底上げ当面5%以上の引き上げを求めます。その際、国庫負担割合の引き上げ、利用料の減額・免除などにより、保険料や利用料の値上げにつながらないようにすべきです。人員配置基準の改善、常用雇用を主流にしていきます。介護労働者に研修の機会を保障します。
●「高齢者の生活支援や健康づくりに自治体が責任を果たす」
保健・福祉・公衆衛生など自治体の取り組みを再構築します。
06年度に始まった地域包括支援センターは、介護保険法ではなく老人福祉法に位置付けるべきです。国と自治体の一般財源で運営し
自治体の責任のもと、高齢者の生活と権利を総合的に支えるセンターとしてその生活を発展させます。家族介護者への支援を充実します。
●「公的介護制度の改善は安心と雇用をうみ、経済も発展させる」
国民の負担が重い最大の原因は、介護費用の50%だった国庫負担割合が25%とされ、「三位一体改革」で22.8%まで引き下げられたからです。国庫負担割合をただちに5%引き上げ、さらに給付費の50%までの計画的に引き上げます。公的介護制度の根本的見直しも消費税ではなく、生存権の保障、所得の再分配、「負担は能力に応じて、給付は平等に」など社会保障の財政論の基本を踏まえて進めます。
誰もが安心できる介護制度に見直すことは介護分野に新しい雇用を生み出し、介護を理由とした離職を減らすなど、経済の民主的発展にも重要な効果かあります。
2009年2月15日「しんぶん赤旗」日曜版
●5月20日有明コロシアムの演説会における日本共産党の
志位委員長の発言内容。
全障研の「北欧 考える旅」の薗部さんの文章を引用していた。
http://www.jcp.or.jp/live_stickam.html
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