2003年4月よりスタートする「支援費制度」は、主に障害者の介護のあり方が大きく変わろうとするものとして、各方面に不安や問題点などを指摘する声か゛聞かれます。このページは,私達障害者に具体的に起こるであろう事を、出来るだけ具体的事例を現場の声からいくつか上げてみたいと思います。

 今の老人に対する介護保険というのは住み慣れた地域で暮らし続けるための介護のほんの一部分を「受け持つ」だけでしかありません。生活をするということは、食事、入浴、排泄といった基本的な生活行為だけでなく、文化的な活動や、政治的な活動や果ては極端な話、人を恋する、愛することもあるし、お客さんにお茶を出すことなど日常生活を送ってるならば、当たり前の行為が介護保険の「認定基準」や介護計画の基準の中に含まれていない行為が多すぎる事が、私の所に訪問しているヘルパーさん等関係者の多くから聞かす。
2003年に施行される「支援費制度」は障害者の介護と言う点においてその中心になる新しい制度となるものです。そこで「不規則行為」となっている行為を「不規則行為」のままにしておくことは,現実の生活の中に置いては,「自立支援」には到底ほど遠いものとなると考えられます。

不規則行為とみなされる「日常的行為」
☆ケース1
お正月や節句など季節の節目に作られる料理などは、日本の生活習慣として昔から作られてきたものです。普段の食生活よりもおいしいものを作ろうとするのが自然です。地域によっても、その家によっても色々です。時によっては,お年寄りの話の種になる事も多いのです。1年に数回作られる料理が、なぜ作ってはいけないのでしょうか・・・?


☆ケース2
ヘルパーが訪問している時間に来客があってお茶を用意すること。


☆ケース3
ヘルパーが夕食を作りに訪問した時に、台所の電球が切れていて電球を変える事が不規則行為になると言うことは、暗い所で料理を作ると言う事であり、時代が逆戻りしたような環境と言わねばならない。


☆ケース4
ヘルパーが視力障害者の家事援助で訪問している時に役所から郵便が届き「読んで欲しい」と頼んだら、それは仕事ではないと言われ、この視力障害者は育児中でわずかな間「赤ちゃんにミルクを飲ませて欲しい」と頼まれたが,契約外だと断られた。


☆ケース5
入浴と洗濯で訪問している家で、洗濯物をタンスにしまう事をするわけだが、タンスに入っている衣類を虫干ししてならないこと。


☆ケース6
体の不自由な老人宅で、仏壇等に「お盆だから掃除をしてくれ・・・」と依頼されたが,出来ないことになっていると説明して理解されるのに大変だった。


☆ケース7
家事援助で訪問していて「体温が高いから頭を冷やすためのタオルを絞ってくれ・・・」と頼まれても医療行為と言って断る。

 MASAOの声医療行為の範囲が問題なのだと思うが、一般の家庭に置いて家族がやっている事まで職域外の行為と言うのだろうか。


☆ケース8 《特異なケース》
ヘルパーが自分から滞在時間を「1時間で出来ないから1時間半にして欲しい」とケアーマネージャーに頼んだ。
 MASAOの声このケースの場合見方によって違ってくる。利用者から見ると自分の介護の段取りの未熟さを理由にして契約時間を伸ばしている事。利用者は負担が増えることになる。ヘルパーは,体の状態が悪くなっていることを配慮して延長したとも考えられる。

障害者の介護は,「支援費制度」に移行する事は、最近になって少しずつ市町村の広報等でも知らされるようにはなってはいます。しかし、具体的な内容について関係者などへの説明会などを行っているのは,県庁所在地などの大きな所では行ったと言われていますが,多くの市町村の担当者でさえ知らされていない事が多いと言われています。例えば、私の住む新津氏の広報に「障害者が介護事業者を選べる・・・障害者を介護することによって介護技術が向上する・・・」と書かれていました。しかし、支援費制度のお金の流れやその額については厚生労働省も明らかにしていないのが現状です。私が、支援費制度についてのページで書いているように「総額がいくら支給されるのか・・・必要な介護は受けられるのか・・・」と言う一番の確信が分からないために疑心暗鬼になるのであり根本的な問題になるのだと思っています。