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映画鑑賞記録

1972年8月下旬から12月

月曜ロードショー (シネシャモ日記2007年1月30日)

女と女と女たち 5点
Women Times Seven (米、1967)

ヴィットリオ・デ・シーカ監督の7話から成るオムニバス映画。すべてシャーリー・マクレーン主演による艶笑喜劇。この頃マクレーンが好きだったから高得点だけど、「何という行き方!」のように今見ても面白いかどうか。双葉さんの採点表には載っていない。


オー! 4点
Ho! (仏、1968)

原作ジェゼ・ジョヴァンニ、監督ロベール・アンリコ、音楽フランソワ・ド・ルーベ、撮影ジャン・ボフェティ、共演ジョアンナ・シムカスは「冒険者たち」と同じメンバー。ただ、主演はアラン・ドロンではなくジャン=ポール・ベルモンド。このメンバーだけで5点あげてもいいけど、4点ということは期待したほどではなかったから。あとで読んだハヤカワ・ポケット・ミステリの原作のほうが、一匹狼の悲哀が出てて、良かったような記憶があります。


ボクいかれたヨ! 3点
Dear Brigitte (米、1965)

ヘンリー・コスタ監督、ジェームズ・スチュワート主演のホームコメディ。計算の天才坊やがブリジット・バルドーの大ファンで、たしかファンレターのお返しに自宅に招待されたかなにかで、父親スチュワートとパリに会いに行くというお話。この手のコメディは好きなので基本的に4点あげると思うんだけど、3点ってことは、これも期待ほどではなかったらしい。バルドーは1958年にアメリカのマネーメイキングスターの7位に入っているんだけど、フランス映画だけでこの順位ってことは、アメリカでも相当センセーショナルだったんでしょうね。


続・荒野の一ドル銀貨 2点
Il Ritorno di Ringo (伊、1966)

ドゥッチオ・テッサリ監督、ジュリアーノ・ジェンマ主演。マカロニ・ウエスタンに飽きてきた頃だと思います。原題は「リンゴの帰還」で、むしろ同じ監督主演の「夕陽の用心棒」(Una Pistola per Ringo「リンゴの拳銃」、1965)の続編なんだけど、これにしても単に主人公の名前が同じで話や設定は違うらしいので、マカロニ・ウエスタンにおいて「続」とか「新」は基本的に無視したほうがよさそう。おなじみの太っちょ悪役フェルナンド・サンチェも出ています。音楽はエンニオ・モリコーネ。


バンドレロ 3点
Bandolero! (米、1968)

アンドリュー・V・マクラグレン監督、ジェームズ・スチュワート、ディーン・マーティン、ラクェル・ウェルチ主演の西部劇。


サムライ 4点
Le Samourai (仏、1967)

前年に同じ月曜ロードショーで見て大いに感動したJPメルヴィル監督、ドロン主演の孤独な殺し屋の物語。二回目だったし、ドロンに飽きてきた頃なので点数が下がっていますが、今なら永遠に5点つけちゃいます。


砲艦サンパブロ 3点
The Sand Pebbles (米、1966)

ロバート・ワイズ監督、スティーヴ・マックイーン主演、キャンディス・バーゲン共演の大作。1926年の中国が舞台で、マックイーンは揚子江のパトロールという任務を受けた砲艦サンパブロの一等機関士。キネ旬の「世界映画記録全集」の「テレビ洋画劇場視聴率100傑」(1973年5月末日まで)によれば、1972年10月9日に放映され、20.4%で34位に入っている。3時間の大作なのに1週のみの放映だったらしく、当時番組を延長するってあまり記憶にないから、相当カットされていたのだろうか。

水曜ロードショー (シネシャモ日記2007年2月2日)

沈黙 3点
Tystnaden (スウェーデン、1963)
イングマル・ベルイマン作品。NHK教育が映画を放映しなくなってから、地上波しか映らないうちのテレビでこういうのを見る機会がなくなってしまいました。

風の無法者 2点
Al di la della legge (Beyond the Law)(伊、1968)

リー・ヴァン・クリーフ主演。私が初めて映画館で見た洋画が彼主演の「西部悪人伝」だったし、「夕陽のガンマン」でもイーストウッドと対等の活躍だったので、けっこう気に入っている俳優だったのですが、これは期待ほどじゃなかったようです。邦題は好きですけど。双葉さんは白星3つで、わりと良い採点。共演者は、アントニオ・サバト、ゴードン・ミッチェル、ライオネル・スタンダー、バッド・スペンサー。監督は知らない名前だけど、音楽はリズ・オルトラーニ。

続・黄金の七人・レインボー作戦 4点
Il Grande colpo dei sette uomini d'oro (伊、1967)

傑作「黄金の七人」の続編。前作と同じく、マルコ・ヴィカリオ監督、ロッサナ・ポデスタ、フィリップ・ルロワ、ガストーネ・モスキン主演。「黄金の七人」よりずっと落ちると思っていたんだけど、4点つけているので、このときはけっこう楽しめたんだと思います。双葉さんは前作が白星3つ黒星3つ(75点相当)で、今回が白星3つ(60点相当)。「新・黄金の七人7×7」は、ロッサナ・ポデスタもフィリップ・ルロワも出ていなくて、これらと関係ないお話だけど、けっこう面白くて、白星3つ黒星2つ(70点相当)。ちなみに10点満点のIMDbでは、現在、各々7.2点(採点者は44人)、5.9点(20人)、6.4点(45人)。双葉さんの本でもキネ旬の「ヨーロッパ映画全集」でも「新・黄金の七人7×7」の監督はマルコ・ヴィカリオになっていて、私もそう思っていたんだけど、実際の監督はミケーレ・ルーポで、ヴィカリオはプロデューサーとか総監督とからしい。

ベラクルスの男 4点
Le Rapace (仏、1968)

ジョゼ・ジョヴァンニ監督、フランソワ・ド・ルーベ音楽、リノ・ヴァンチュラ主演。1988年に渋谷のシードホールでフランスのフィルムノワール特集をやったことがあって、そのとき再見しました。ヴァンチュラは中米の革命軍に雇われた寡黙な殺し屋。

ファントマ危機脱出 4点
Fantomas (仏、1964)

今から考えると4点は高すぎると思うけど、当時はルイ・ド・フュネスが出ているだけで楽しかった。しかも、これは「ファントマ電光石火」、「ファントマ・ミサイル作戦」と続くファントマ・シリーズの第一作目で、シリーズの中では一番面白いらしい。主演は、怪人ファントマと新聞記者の二役を演じるジャン・マレーと、その恋人ミレーヌ・ドモンジョだろうけど、ジューヴ警部を演じるルイ・ド・フュネスが大人気になって、ドロンやベルモンドをもしのぐ興行成績抜群のスターとなるきっかけを作ったのでした。もともとファントマっていうのはルイ・フィヤードが監督した1913年の連続活劇で、それを60年代に復活させたものです。

名誉と栄光のためでなく 3点
Lost Command (米、1966)

マーク・ロブソン監督、アンソニー・クイン、アラン・ドロン、ジョージ・シーガル、ミシェル・モルガン、モーリス・ロネ、クラウディア・カルディナーレらが出演。インドシナ戦争やアルジェリア戦争に参加する兵士たちの物語。ドロンが善人の役で物足りなかったような記憶があります。ドロンは60年代半ばにハリウッドに進出したけど、うまくいかず、そのおかげでフランスに戻って「冒険者たち」や「サムライ」などに主演するのだから、それで良かったのだ。ハリウッド時代では、ディーン・マーティンと共演した「テキサス」が愉快な西部劇コメディで好きでしたが、これは少々重苦しかった気がします。

金曜ゴールデン洋画劇場 (シネシャモ日記2007年2月6日)

太陽がいっぱい 4点
Plain Soleil (仏、1960)

パトリシア・ハイスミス原作、アキム兄弟製作、ルネ・クレマン監督、アンリ・ドカ撮影(昔は「ドカエ」と言っていました)、ニーノ・ロータ音楽、アラン・ドロン主演、モーリス・ロネ、マリー・ラフォレ共演。見た映画のタイトルをまだ記録していなかった中学一年ごろの深夜に一度見ているので、これは二度目。ドロンは好きだけど、これはあまりに有名だからか、さほど思い入れはないです。このあとに同じクレマン、ドカ、ドロンの組合せで作ったコメディ「生きる歓び」は大好きで、中学二年生の終わりに見てから映画に夢中になったし、その頃から見た映画を記録し始めたわけです。ルネ・クレマンは、これ以前の「禁じられた遊び」や「居酒屋」といった文芸作品は好きじゃなく、60年代から70年代初期のミステリー映画が好きです。ドロンとジェーン・フォンダの「危険がいっぱい」、ブロンソンとマルレーヌ・ジョベールの「雨の訪問者」、フェイ・ダナウェーの「パリは霧にぬれて」、トランティニアンとロバート・ライアンの「狼は天使の匂い」、マリア・シュナイダーが良かった「危険なめぐり逢い」です。

アフリカの女王 4点
The African Queen (米、1951)

お熱いのがお好き 4点
Some Like It Hot (米、1959)

前者はジョン・ヒューストン監督、キャサリン・ヘップバーン、ハンフリー・ボガート主演。後者はビリー・ワイルダー監督、ジャック・レモン、トニー・カーティス、マリリン・モンロー主演。二本とも有名な作品だから、特に言うことないです。どちらも面白いけど、特に思い入れが強い作品ではないです。

アラスカ魂 3点
North to Alaska (米、1960)
ハタリ! 3点
Hatari! (米、1962)

どちらもジョン・ウェイン主演のアクション映画。前者はヘンリー・ハサウェイ監督、後者はハワード・ホークス。特にジョン・ウェインが好きなわけではなかったけど、この頃テレビでよく放映されていたし、安定した面白さがありました。後者は160分らしいから、1時間ぐらいカットされていたはず。ホークス好きのカイエ・デュ・シネマ誌の1962年度年間ベストでは、ゴダールの「女と男のいる舗道」とトリュフォーの「突然炎のごとく」に次いで、第3位。

トラ!トラ!トラ! 3点
Tora! Tora! Tora! (米、1970)

リチャード・フライシャー、深作欣二、舛田利雄監督。第二次世界大戦の開戦日である12月8日に合わせて、前後編に分けて放映されたようです。キネ旬の「世界映画記録全集」の「テレビ洋画劇場視聴率100傑」(1973年5月末日まで)によれば、1972年12月1日の前編が29.6%で3位、12月8日の後編が34.2%で1位(2位は前年に同番組で放映された「大脱走」の後編)。こういうオールスターキャストの戦争映画は苦手で、個人の視点から戦争を描いてくれないと私には伝わりにくい。
土曜映画劇場 (シネシャモ日記2007年2月16日)

オーシャンと11人の仲間 4点
Ocean's Eleven (米、1960)

監督はルイス・マイルストン。フランク・シナトラ始め、サミー・デイヴィス・ジュニア、ディーン・マーティン、ピーター・ローフォードなどシナトラ一家がラスベガスのカジノから大金を盗む話。集団ドロボー映画って私の好きなジャンルです。1時間半枠の映画劇場だから、2時間強の映画をかなり短縮して放映したのか、2回に分けて放映したのか。もしかしたら記録間違いで、2時間枠の日曜洋画劇場で放映されたのか(グーグルで探したら、日曜洋画劇場で1972年12月23日に放映されたと書いているのを見つけました)。わりと最近再映画化されたようですね。

ナバロンの要塞 3点
The Guns of Navarone (英米、1961)

そうするとこの2時間半強の映画も日曜洋画劇場で放映されたのか。いえいえ、これは10月7日と14日の2回に分けて放映されたのでした。最近よく引用するキネ旬の「テレビ洋画劇場視聴率100傑」(1973年5月末まで)によれば、前半は21.9%で21位、後半は23.5%で13位でした。アリステア・マクリーン原作、J・リー・トンプソン監督、グレゴリー・ペック、デヴィッド・ニーヴン、アンソニー・クインら出演による冒険活劇。何年か前にNHK教育で放映されたのをビデオテープに録画したのが押入れにあるはずだけど、最近あまり見る気がしないです。

日曜洋画劇場 (シネシャモ日記2007年2月8日)

シベールの日曜日 5点
Les Dimanches de Ville d'Avray (Sundays and Cybele) (仏、1962)

セルジュ・ブールギニョン監督、ハーディ・クリューガー、パトリシア・ゴッジ主演。撮影はアンリ・ドカ、音楽はモーリス・ジャール。戦争で記憶を失った30すぎのクリューガーと、貧しさのためだったか親に無理やり寄宿学校に入れられた孤独な12歳の少女ゴッジの純愛物語。アカデミー外国映画賞。大きなタレ目のゴッジが可愛かったです。彼女の次作は「かもめの城」という1965年のジョン・ギラーミン監督のアメリカ映画ですが、これ見たことないです。前作は「司祭レオン・モラン」というジャン=ピエール・メルヴィル監督、ベルモンド主演の1961年の映画なんですが、これは米版ビデオを購入しました。「シベールの日曜日」は1980年ごろ劇場で再上映され、ちゃんとワイドスクリーンで見ることができました。

夜の大捜査線 5点
In the Heat of the Night (米、1967)

ノーマン・ジェイソン監督、シドニー・ポワチエ、ロッド・スタイガー主演。キネ旬の「世界映画記録全集」の「テレビ洋画劇場視聴率100傑」(1973年5月末日まで)によれば、11月5日に放映され、21.5%で25位。スタイガーのほうがポワチエよりも一歳若いことに淀川さんがビックリしていたような記憶があるのですが、IMDbで調べてみたら、スタイガーは1925年生まれ、ポワチエは1927年生まれで、スタイガーのほうが2つ年上。しかし、70年代に出版されたキネ旬の俳優事典によると、ポワチエは1924年になっており、確かにこの当時はポワチエのほうが一つ上だ。ウィキペディアによると、バハマから渡米して入隊した際、年齢詐称があったために、年齢に関して諸説あるらしい。アカデミー作品賞と主演男優賞を受賞。主演男優賞は、なんと、ロッド・スタイガーのほう。

アラモ 3点
The Alamo (米、1960)

監督も主演もジョン・ウェインの西部劇。ほかにリチャード・ウィドマーク、ローレンス・ハーヴェイも出演。これ、3時間ぐらいの作品で、前後編に分かれていました。上記「テレビ洋画劇場視聴率100傑」によれば、10月15日に後編が放映され、20.1%で41位に入っています。「トラ!トラ!トラ!」もそうだけど、スケールが大きくて、登場人物が多い、叙事詩というか、絵巻物というか、そういうの私苦手です。

女房の殺し方教えます 4点
How to Murder Your Wife (米、1965)

こういうこぢんまりしたコメディなら大歓迎。リチャード・クワイン監督、ジャック・レモン主演、ヴィルナ・リージ、テリー=トーマス共演。酔っ払ったためにうっかり結婚してしまった漫画家のレモンがどのように女房を殺すかを漫画を描きながら夢想するお話。なんかプレストン・スタージェスの「殺人幻想曲」みたいだ。酔っ払ってうっかり結婚するという発端は「モーガンズ・クリークの奇跡」みたいだし。金髪娘ヴィルナ・リージは好みじゃないのですが、あとで見たジョセフ・ロージー監督、ジャンヌ・モロー主演の「エヴァの匂い」(1962)では黒っぽい髪で(白黒なので正確な色はわからない)、すごくきれいでした。レモンの身のまわりの世話をするテリー=トーマスが面白かった記憶があります。この頃、「ハウツー」ものが流行っていたのか、"How to Steal a Million" (おしゃれ泥棒、1966)、"How to Succeed in Business Without Really Trying" (努力しないで出世する方法、1967)といったタイトルが浮かんできます。

長い灰色の線 4点
The Long Gray Line (米、1965)

ジョン・フォード監督。タイロン・パワーはあまり好きじゃないのに、点数が高いのは、モーリン・オハラ共演だからか。士官学校の教官の半生を描いた、しみじみした作品でした。
広島ホームテレビ昼間 (シネシャモ日記2007年2月13日)

ハイウェイ 3点
Baby, the Rain Must Fall (米、1965)

ロバート・マリガン監督、リー・レミック、スティーヴ・マックイーン主演。マックィーンは出ているけど、アクション映画じゃない白黒ドラマ。双葉さんの解説によれば、子連れで旅するリー・レミックが中心らしい。ロバート・マリガンは「アラバマ物語」が有名ですが、私はサンディ・デニスが新人教師を演じる「下り階段をのぼれ」(1967)が好きです。

大混戦 5点
Le Gendarme de St. Tropez (仏、1965)

ジャン・ジロー監督、ルイ・ド・フュネス主演。地中海の観光地サントロペのお巡りさんの珍活躍を描くシリーズの第一弾。前年の1971年2月にも見ているけど、そのときは4点で、第二弾の「ニューヨーク大混線」のほうをその年の自分のトップテンの4位に入れています。記憶をたどっていくと、最初見たときは前半を見ていなかった気がしてきました。今回やっと全部見ることができて、のんびりしててバカバカしくて面白かったので5点入れたのでしょう。1972年のトップテンの6位に入れています。しかし、一作目は「大混戦」なのに二作目は「ニューヨーク大混線」で、なぜか「戦」と「線」が違う。このシリーズはフランスで何作か作られているけど、たぶん日本で劇場公開されたのは最初の二作のみ(ビデオで「サントロペ大混線」というのが発売されたらしい)。同じルイ・ド・フュネス主演の「パリ大混線」というのもあるけど、これはお巡りさんシリーズではない。

復讐に賭ける男 3点
The Midnight Story (米、1957)

タイトルを見てもどんな映画かわからないのを調べるのはワクワクします。ただ、監督や主演者が判明しても映画の中味を思い出すことはほとんどないです。この映画は、日本では1961年に公開されたトニー・カーティス主演作で、双葉さんの本に載っていました。敬愛する新婦が殺されたために警官が辞職して犯人を突き止める話のようです。

ピーターと呼ばれた男 3点
A Man Called Peter (米、1955)

ヘンリー・コスタ監督、リチャード・トッド、ジーン・ピーターズ主演。これもどんな映画だったか憶えていません。IMBbによれば、ピーター・マーシャルという実在の人物の話だそうで、船乗りになるのが夢だったスコットランドの若者が、神のお召しで聖職者になり、最終的に米国上院専属の牧師になるらしい(米国議会には牧師が必要なのか)。

夜を逃れて 4点
A Hatful of Rain (米、1957)

これは何となく記憶にあります。監督はフレッド・ジンネマンで、主演はエヴァ・マリー・セイントとドン・マレイ。エヴァは「波止場」や「北北西に進路をとれ」の女優さん。ドン・マレイは、このころテレビ放映されていた映画でよくお目にかかっていたハンサムな男優ですが、その後あまりお目にかからなくなりました。IMDbによれば、どうも70年代になってからテレビに活躍の場を移したようです。お話は、朝鮮戦争の従軍兵がモルヒネ中毒になって、家庭が崩壊するというものらしいです。

あの高地を取れ 3点
Take the High Ground! (米、1953)

たぶん戦争映画でしょうね。goo で調べたら、監督リチャード・ブルックス、出演リチャード・ウィドマーク、カール・マルデンの1953年のアメリカ映画でした。IMDbによると、意外や、ジャンルの最初にコメディと書いてあります。ウィドマークが軍隊の訓練所の教官だそうだから、きっと厳しい教官だけど本当は良い人という役柄なんでしょう。生徒たちが戦場で殺されるのを防ぐために厳しく教える様子をヒューマンかつユーモラスに描いていたと察せられます。例によって、まったく憶えていません。

その他のテレビ劇場 (シネシャモ日記2007年2月16日)

モンパルナスの灯 (NHK土曜夜) 4点
Les Amants de Montparnasse (仏、1958)

たしかマックス・オフュルスが監督するはずだったのに、亡くなったので、ジャック・ベッケルが監督したという風に記憶しています。そのジャック・ベッケルも次作「穴」を最後に亡くなりました。画家モジリアニの伝記で、ジェラール・フィリップが演じています。彼もこの翌年に亡くなりました。画商の役だったかリノ・ヴァンチュラが暗い影の中から不吉な感じで現れるというイメージが頭の中に残っているのですが、貧しいモジリアニの絵を安く買い叩くとか、モジリアニの妻アヌーク・エーメをものにしようとしているとか、そんな役柄だったのかな。

殺人美学 (RCC土曜深夜) 2点
Hard Contract (米、1969)

この頃お気に入りだったジェームズ・コバーンとリー・レミックが出ているので期待したのですが、失望した記憶があります。双葉さんも、白星2つ黒星3つで、あまり面白くなかったようです。殺し屋コバーンが引退した殺し屋スターリング・ヘイドンを殺そうとする話なんて、けっこう面白くなりそうなんですがね。

野良猫 (広島テレビ日曜) 2点
Ring of Fire (米、1961)

「逃亡者」のデヴィッド・ジャンセンが主演だということは憶えていました。双葉さんは、白星3つ黒星1つと、わりと良い採点で、解説を読むと面白そう。山火事が起きたので、とりあえずそれを撮影に行って、あとで話をでっちあげるなんて、アンドリュー・L・ストーンって監督面白そう。今見たら、もっと面白がるだろうし、点数ももっと良かったでしょう。マック・セネットも、洪水かなんかが起きると、スタッフや役者たちを連れて行って、即興でドタバタを作ったって話だし、トリュフォーが撮影してゴダールが完成させた短編「水の話」もそんな風にして作られたはず。自分が納得のいく雲の配置になるまで何日間も待つような映画の作り方よりも私の好みです。

福山グリーン劇場 (シネシャモ日記2007年2月20日)

恋人たちのメロディ 4点
Smic Smac Smoc (仏、1971)

クロード・ルルーシュ監督。労働者数名がピクニックに行くというだけの話だったような気がします。イヴ・アレグレとシモーヌ・シニョレの娘さんカトリーヌ・アレグレが出てました。途中出会ったか何かで、目の不自由なアコーディオン弾きを連れて行くのですが、それを演じているのがフランシス・レイでした。ルルーシュは、60年代の「男と女」、「パリのめぐり逢い」、「白い恋人たち」や、70年中期以降の大作「マイラブ」や「愛と哀しみのボレロ」が有名なのかもしれませんが、わたしは70年代前半のこの作品と「冒険また冒険」と「男と女の詩」という即興で作ったような軽いコメディが好きです。「恋人たちのメロディ」は少し前にNHKの衛星放送で放映されたようですね。DVDで出してくれないかなあ。

もう一度愛して 2点
Doucement les basses (仏、1971)

上記「恋人たちのメロディ」との二本立て。アラン・ドロンのコメディ。ドロンは若い頃の「お嬢さん、お手やわらかに!」や「生きる歓び」ではコメディが似合っていたし、60年代中期のハリウッド時代の「テキサス」も悪くなかったけど、60年代後期のフィルムノワール時代を経験したあとでは似合わなくなってしまいました。しかも、相手役が別れた妻ナタリー・ドロンだし、監督もジャック・ドレーというお抱え監督で、いい気なものだって感じでした。

さすらいのカウボーイ 5点
The Hired Hand (米、1971)

ピーター・フォンダが「イージーライダー」の次に作った作品。「イージーライダー」はデニス・ホッパーが監督でしたが、これは自ら監督。共演はウォーレン・オーツ、ヴァーナ・ブルーム。映像がきれいでした。今回調べてみたら、撮影はヴィルモス・ジグモントでした。西部劇なんですが、アクション映画というより、静かで渋い作品でした。

地獄に堕ちた勇者ども 4点
La Caduta degli dei (The Damed) (伊、1969)

上記「さすらいのカウボーイ」との二本立て。ルキノ・ヴィスコンティ監督。私の好みじゃありませんが、強烈ではありました。

悪党谷の二人 3点
The Good Guys and the Bad Guys (米、1969)

「西部谷のニ悪人」と記録していたのですが、なんと本当の邦題は「悪党谷の二人」でした。バート・ケネディはコメディがかったおおらかな西部劇を作る監督でした。なんてことが言えるのは数年後で、このときはバート・ケネディなんて知らなかったし、ロバート・ミッチャムやジョージ・ケネディにも興味がなかった。そのわりには面白かったような記憶があります。

危険がいっぱい 4点
Les Felins (仏、1964)

上記「悪党谷の二人」との二本立て。「太陽がいっぱい」、「生きる歓び」に次ぐルネ・クレマン監督、アラン・ドロン主演作。共演ジェーン・フォンダ、撮影アンリ・ドカ、音楽ラロ・シフリン。白黒。ドロンがギャングか何かから逃げて、豪邸に住む姉妹のお抱え運転手になるけど、その豪邸には何か秘密があるらしく、最後にドロンはジェーン・フォンダに...。ブラックユーモアっぽい面白いサスペンス映画で、双葉さんもけっこう楽しめたようです。

ウッドストック Woodstock 4点
レット・イット・ビー Let It Be 4点
GO!GO!GO!  2点

グリーン劇場は当初二本立てでしたが、この頃から三本立てになりました。他の二本はわりと短いけど、「ウッドストック」が3時間ぐらいなので、けっこうボリュームのある三本立てです。「ウッドストック」と「レット・イット・ビー」はこれまで何度も見ているし、有名なので割愛します。最後のはプレスリーの1967年の青春歌謡映画で、原題は "Easy Come, Easy Go"(ボビー・シャーマンのヒット曲とは関係ないと思う)。双葉さんによれば、この頃のプレスリー作品としては面白いらしい。

その他の映画館 (シネシャモ日記2007年2月23日)

バニシング・ポイント(三原スカラ座) 5点
Vanishing Point (米、1971)
真昼の死闘 (三原スカラ座) 4点
Two Mules for Sister Sara (米、1970)

学校の帰りに友人に誘われて見に行きました。尾道の高校に通っていたのですが、三原はうちと反対方向。帰りはかなり遅くなったんじゃないかと思います。当時「風と共に去りぬ」がリバイバル上映されていて、予告編が上映されました。友人が「オリビア・デ・ハビランドってオリビア・ハッセイのお母さん?」というおバカさんな質問をしたのをおぼえています(五月みどりと小松みどりが実の姉妹だという例もあるけど)。「バニシング・ポイント」は、車の運び屋が早く車を届けるために交通違反を犯し、警察が追うという単純な展開です。いろんな人々に出会ったり、ロックが数多く流れたりするので、「イージーライダー」の自動車版といった感じですが、警察とのカーチェイスがあって、より娯楽性の強いアクション映画でした。盲目の黒人DJをクリーヴォン・リトルが、若い警官をポール・コスロが演じていました。主人公コワルスキーはバリー・ニューマン、監督はリチャード・C・サラフィアン。有名な曲が数多くかかったと記憶していましたが、IMDbでサントラリストを調べてみると、知っている曲はマウンテンの「ミシシッピークイーン」ぐらいのもので、ほかは渋そうな曲ばかりです。デラニー&ボニーが映画に出演して歌っていました。ドン・シーゲル監督、シャーリー・マクレーン、クリント・イーストウッド主演のコメディ風味の西部劇「真昼の死闘」は1971年5月に見て以来二度目。

007/ロシアより愛をこめて (福山大黒座) 5点
From Russia with Love (英、1963)
西部決闘史 (福山大黒座) 3点
E tornato Sabata... hai chiuso un'altra volta (伊、1971)

最初のは、1964年に日本で公開されたときの邦題が「007/危機一発」(一髪ではない)というジェームズ・ボンドの二作目。007シリーズを見たのは1971年8月の「ゴールドフィンガー」に次いで二度目。結局現在まで007シリーズは5本ぐらいしかちゃんと見ていなくて、私にとってはこの二本に尽きます。「西部決闘史」は、私が初めて映画館で見た大人向け洋画「西部悪人伝」の続編で、前作同様主人公のサバタをリー・ヴァン・クリーフが演じています。「西部悪人伝」はバカバカしくて面白かったのですが、「西部決闘史」は失望しました。サバタものは、ユル・ブリンナーが演じているのも一本あります。"Spaghetti Westerns" という本で調べてみると、なんと、「西部悪人伝」が国際的にヒットしたので、もともと "Indio Black" というタイトルの1970年の映画でユル・ブリンナーが演じている主人公の名前をインディオ・ブラックからサバタに変え、映画題名も "Adios, Sabata" に変え、それに合わせて吹替えを行い、無理やり続編を作ったようです。でも、キネ旬の「ヨーロッパ映画作品全集」によれば、日本で1971年に「大西部無頼列伝」という邦題で公開されたときの原題は "Indio Black" で、主人公の名前もインディオ・ブラックです。IMDbによれば、"Adios, Sabata" という題名が付いている主要国はアメリカとスペインだけのようで、ブリンナー演じるサバタは世界の何ヵ国かにしか存在しないんでしょう(アメリカには Sabata Trilogy Collection という3作が収録されたDVDボックスセットがあります)。結局、本当のサバタ・シリーズはリー・ヴァン・クリーフが演じた「西部悪人伝」と「西部決闘史」の二本だけと言っていいのじゃないでしょうか。

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