魔術・神秘用語集 terms of magick

ごく簡単な魔術・神秘用語集です。


A

abracadabra : アブラカダブラ
ヘレニズム時代にギリシア化したユダヤ人の呪文で、病気や厄災を払うのに効き目があるとされる。"abreq ad habra" 「雷を投じて死に至らしめよ」の略など、諸説あり。逆三角形に図式化して書き、護符とした。
AGLA : アグラ
カバラ起源の魔を払う聖なる呪文。"Athah gabor leolam, Adnai" 「御身は力強く永遠なり、主よ」の略。
alchemy : 錬金術
錬金術は化学の前身で、科学と魔術が未分化の時代に隆盛だった「化学」。現在でもやっている人はいる。
amulet : アムレット
魔除け、お守り。外的からのお守りで、タリスマンほど能動的なものではない。
astrology : 占星術
天文学の前身で、錬金術や医術と結びついて世界観を形成した。占星術ではホロスコープ占星術が一番有名。インドの占星術はジョーティシャ jyotisa という。

B

bard : バード
ケルトの吟遊詩人で、人間の感情を左右することのできる魔力のある歌を歌えるものもおり、呪歌によって君主を失脚させたりした。
black magic : 黒魔術
一般的に、悪魔と関係をもつ悪の魔術ととらえられているが、魔術には本来白も黒もないという。
black mass : 黒ミサ
悪魔のミサで、カトリック教会での清浄の象徴である白と反対の黒い聖餅、黒い塗油を用いる。儀式による呪殺などを行う。

C

chakra : チャクラ
ヨーガの身体論において、人体の生命力が発生する「輪」で、脊椎に沿って体にある。クンダリニー・ヨーガやタントラでは、一般的に6つ、あるいは頭頂を加えた7つあるとされる。
conjuration : 降魔
地下世界の魔物や死霊などを呼び起こすこと。中世ヨーロッパの魔術書の中心をなす。

D

druid : ドルイド
ケルトの神官で支配階層。ヤドリギや樫の木を神聖視し、魔力の素とした。

E

ekoeko azarak : エコエコ・アザラク
スペインのバスク地方で、古代宗教の祝祭の時に歌われた賛歌。
enoch, enochian : エノク語
旧約聖書偽典の一つ、「エノクの書」に使われていた言語で、天使の言葉といわれている。「黄金の夜明け団」の魔術師たちが用いた。
evil eye : 邪眼、魔眼
人や物に災いをもたらす超自然的な力をもつ目。アラビア語では‘ayan という。極端なものでは、ゴルゴン3姉妹やバラーの眼の類のように見たものに死をもたらすが、人間では無理だろう。現在では一種の催眠術のようなものといえる。
evocation : 喚起
主に人間よりも低級な霊、悪魔などを呼び出すこと。先祖の霊を呼び出すのも(別に低級というわけではないが)含まれる。エヴォーケイションでは、術者に霊を降ろすことはない。

F

feng shui, geomancy : 風水
地勢を陰陽五行や方位学の観点から見て、人間に及ぼす地気を判断し、その地の吉凶を決定する占い。現実的には、気持ちよく住むための知恵といえる。

G

gematria : ゲマトリア
カバラにおける数値変換法の一つ。ヘブライ語のアルファベットはそれぞれの数値をもっているため、単語や文章は一定の数値をもつことになる。これによって文章の隠された意味を知る。
genjutsu : 幻術
人の目をくらます術。目眩(めくらまし)。幻術師は眩人(幻人)ともいう。果心居士が有名。

H

hexagram : 六芒星
二つの正三角形を組み合わせた星形で、「ダビデの星 Star of David」と呼ばれる。イスラエルの国章であり、一般に創造の象徴とされ、両性具有、対立物の統一の象徴ともなる。伊勢神宮もこの紋章を採用しているため、しばしば日ユ同祖論の根拠とされる。
horoscope : ホロスコープ
占星術における天体の配置図。惑星(プラネット planet)、黄道十二宮(ゾディアック zodiac)、十二室(ハウス house)、角度(アスペクト aspect)の4要素から成る。

I

incantation : 詠唱
呪文を詠唱すること。呪文の詠唱は正確さを要し、魔術師の修行で重要な部分を占める。RPG のように「ファイア」で火が出るほど簡単ではない。もっとも、あれはお約束で、呪文を唱えているということになっているのだろう。
invocation : 召喚、降臨、祈り
人間よりも上位とされる霊的存在(神々、精霊、天使などで、悪魔や先祖の霊などではない)を呼び起こし、自らと一体化すること。祈祷文そのものをさすこともある。

J

jujutsu : 呪術
呪的行為(呪文など)と呪物(呪具)によってもたらされる超自然的な力。定められたとおり正確に行わないと効力を発しないばかりでなく、時には呪者に災いをもたらす。なお、「祝い」と「呪い」は本質的に同じ行為とされる。

K

kabbalah, kabalah, cabala, qabbalah : カバラ
正しくは "qabbalah" で、ユダヤ教の密教的部分。
kundalini : クンダリニー
ハタ・ヨーガ(クンダリニー・ヨーガ)における性力(シャクティ)のことで、尾てい骨周辺にあるムーラダーラ・チャクラの底に、蛇が3巻半のとぐろを巻いた形で眠っている。このクンダリニーを7つのチャクラを通して上下させることにより、その力を発揮させる。

L

M

mage : メイジ
魔術師。語源はマギ magi と同じく、古代イラン語のマグ magu。
magi : マギ
メディア王国で宗教儀礼をつかさどっていた氏族で、"magic" の語源。ギリシアでは神秘的な宗教知識の所有者とみなされ、イエス降誕を予知した東方の三博士も "magi" という語で表される。
magick : 魔術
"magic" は、「手品」などの意味もあるため、最近は特に「魔術」の意味に限定する場合 "magick" という語を用いることが多い。
mandala : 曼陀羅
仏の像を集め、一定の決まりに従って安置したもの、またその図像。本来は、サンスクリット語の「本質を得る」という意味。円輪具足とも訳される。
mantra : マントラ、真言
ヴェーダの祭式の中でとなえられる賛歌、歌詠、祭詞、呪文など。ヨーガでは、「オーム "om" または "aum"」が最も重要とされる。

N

necromancy : ネクロマンシー
死霊を呼び起こす降霊術。または、死体使い。ゾンビやキョンシーなどを使役するのもこのうちに入る。
notaricon : ノタリコン
カバラの省略法で、単語や文章の最初の文字によって新しい言葉を作る方法。例えば「アーメン AMN」は「Adonai melekh namen(主にして信仰深き王)」の省略形である。

O

ogham : オガム文字
ケルトのドルイド神官たちが用いた文字。呪文や誓約を書くのに用いた。

P

pentagram : 五芒星
霊力、啓示、知識などの象徴で、西洋の魔術書では最も一般的。「ソロモンの封印 Seal of Solomon」や、「ドーマンセーマン」も同形。アメリカの国防総省ペンタゴンもこの形を基にしている。

Q

R

Rune : ルーン
ゲルマン人の古文字で、その体系「フウスアルク Futhark」は、24字の「古ルーン文字」と、16字の「新ルーン文字」の2種に分けられる。表音文字だが表意文字としての側面もあり、それぞれの字が魔力をもつとされ、適切なものに適切なルーンを刻むことによってその力を発揮する。オーディン神がルーンのマスターとされる。

S

sabbat : サバト
魔女の夜宴。そこでは性的な祭儀、乱交などが行われ、参加者の体には体には悪魔と通じたことを示す印がつけられる。もともとはヘブライ語の「安息日」の意味で、一神教に弾圧される前の豊穣儀礼などであった。時代が下るとただのうっぷん晴らしのらんちき騒ぎとなった。
sephirothic tree : セフィロトの樹
カバラにおける生命の樹で、10個の球体「セフィロト sephiroth」を3本の柱に配置し、22の小径がそれらを結んでいる形。右は「力の柱」、左は「形の柱」、中央は「均衡の柱」で、上から、唯一神のいる「流出界(アツィルト)」、大天使のいる「創造界(ベリアー)」、天使のいる「形成界(イェツィーラー)」、人間や悪魔のいる「活動界(アッシャー)」となる。
sennin, shen xian : 仙人、神仙
中国の神仙道で、不老不死となった人間。天候を操る、空を飛ぶ、変身する、龍を操るなどの超人的な能力である仙術を体得している。素質を持った人間が修行によって、または仙薬を服用することによって仙人となる。道教では神仙を神々とする。
senyaku : 仙薬
中国の神仙道で、神秘的な力をもつ薬。上薬、中薬、下薬の三種がある。中でも丹薬と金液を服用すると、仙人になれる。
shakti : シャクティ
シヴァ神妃のドゥルガー(パールヴァティ)によって具現化される性力で、根元的な女性原理。宇宙を活動される力で、人間を輪廻に結びつけるとも、悟りや解脱のもとともされる。タントリズムにおいて重要な位置を占め、仏教の密教に大きな影響を与えた。
sorcery : ソーサリー
魔術、魔法、邪術。"sorcerer" (魔術師、予言者)からきた語で、そのもととなる "sors" は「くじ、予言、運命」の意味。
summon : 召喚
魔術では主に悪魔、霊などを呼び出すこと。"evocation" がこれに含まれる。

T

talisman : タリスマン
呪符。アムレットよりも能動的で、所有者に何らかの力を与える。羊皮紙、金属板、紙などにマークを刻み、それを聖別して使う。
tarot : タロット
占いに用いられるカードで、22枚の絵札「大アルカナ arcana」(アルカナ arcana は〈秘密〉の意のラテン語 arcanum の複数形)と、56枚の「小アルカナ」の78枚で一組となる。"tarot" の正確な発音は英語は「タロー」、フランス語は「タロ」。語源は、女神アシュトレト、アスタルテ説、古代エジプト語のタルート tarut(問いかけられた者の意味)説などがある。また、ヘブライ起源、インド起源ともいわれる。
Tantra : タントラ
インド中世の、女性原理シャクティー(性力)を教義の中心とする諸宗派の聖典の総称で、これらに盛り込まれた教えを、タントリズム "Tantrism" という。肉食、性交、飲酒などの快楽がその秘技の中に積極的に取り入れられている。
temurah : テムラー
カバラにおける一種の暗号法で、たとえば、ヘブライ語のアルファベット22文字を2列に分け、互いの文字を入れ替えて新しい言葉を作ったりする。

U

V

volvo, volva : ヴォルヴォ、ヴォルヴァ
北欧の巫女、魔術師。ルーン魔術以外に、地母神信仰に基づく魔女術である、降霊術の「セイズ seidhr 魔術」、幽体離脱の「ガンド gandr 魔術」などを行った。

W

warlock : ウォーロック
"witch" と同じ。
white magic : 白魔術
一般的に、天使や善き精霊の力を借りる善なる魔術ととらえられているが、魔術には本来白も黒もないという。
witch : 魔女
日本語では「魔女」と訳されるが、特に女性に限るわけではない。中世の魔女狩り時には女性がその対象となることが多かった。
witchcraft : 魔女術
邪霊を使う術で、厳密には魔術と区別される。もともとは農耕宗教的な自然崇拝で、キリスト教に弾圧されて魔女の術とされた。

X

Y

yin yang : 陰陽
中国思想における、「気」の二側面で、陰の気は静、重、柔、冷、暗、陽の気は動、軽、剛、熱、明などをその属性とする。陰と陽は二元として対置されるが、敵対するものではなく、太極または道によって統合されており、互いに引きあい補いあう。陰陽の交合によって万物が生まれ、その消長によって四季が形成される。
yoga : ヨーガ
古くからインドで、心統一などのために広く用いられてきた修行法で、肉体的・心的な修練を行う。分類すると、心理的なラージャ(王道)・ヨーガ、宗教的なバクティ(信愛)・ヨーガ、倫理的なカルマ(行為)・ヨーガ、哲学的なジュニャーナ(知識)・ヨーガ、呪法的なマントラ(真言)・ヨーガ、生理的なハタ(強制)・ヨーガ(別名クンダリニー・ヨーガ)の六種となる。
youjutsu : 妖術
特に魔術と違いがあるわけではない。強いていうなら、神と魔の二元論的認識を廃して定義していることくらいだろう。

Z

zodiac : 黄道十二宮
占星術で、黄道に沿って各宮30度に広がる弧から作られる12の宮のこと。13宮とされることもある。中国占星術では二十八宿(er shi ba xiu)となる。

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