研究成果報告書 第2002-3号

ローディにとってのMTBとは何なのか?

----- MTBの雑誌やサイトを見ると、ただただ「MTBすばらしい」「MTBは気持ちいい」「かっこいい」 -----
----- しか書いて無くてワシらローディには意味不明である。もっとお互い分かり合えないものなのか?-----

ポルポ総合研究所 所長 キシモト★ヤスヒロ

MTB乗りませんか?

 ロードだけやってる人に「MTB乗りませんか?」と誘うと、たいがい否定的な答えが返ってくる。そのたいがいが「怖い。」「汚い。」「死にたくない。」である。それと街乗りに多い、おフランス自動車メーカー「P社製バイク」についてまわる軟派なイメージもある。実は私もその否定的な内の一人だった。
 ロードのレースなどで参加している選手たちとお話をしていて、その中にMTBもやっている人がいると、周りには「へえーっ!強そう!」という声がわいてくる。逆にMTBのレースで「ロードやってるんスよ。」とか言うと、「登り強そう!」といわれる。なんかお互い牽制しあってるみたいだ。でもPOLPOでも以前から境目無く取り組んで結果を残している人も多いし、最近頑張っている「ポルポ4時間耐久部」の面々もそうである。私も両刀使いと思っているのだが、さて、さて、ロードのチーム、POLPOの一員として、MTBのどこが受け入れにくいのか?またMTBのどこがウラヤマシイのか?研究してみたいと思う。

こんなとこ本気で自転車で下れっちゅうの?(と最初は思う)

 MTBが「怖い」と思われるのはやはり滑りやすい激下りに有るだろう。確かに前ブレーキを強くかけようもんなら、いきなり一本背おい、一回転である。しかし、一度出来るようになってなって慣れてしまうと、この上ない達成感を感じる事が出来る。

 MTBの練習には「反復練習」が効果的とされている。一度試走して、いっぺんで下れなかった坂、曲がれなかった切り返し、登れなかった所を何回も時間が許す限りやれるまで繰り返す。小学校の時、鉄棒の逆上がりみたいだが、この練習で一度でも出来ると、次の通し走行では出来るようになっているから不思議だ。ロードではこういった反復練習はほとんどしないので、最初のころはこんな「まじめでじみち」な世界に入っているそんな自分が好き、なんて変態な事を考えたもんだ。

 私は生まれてこのかた39年間スキーなどしたことが無いのだが、MTBの下り方はスキーに似ているとも言われる。要は反射神経と動態視力が重要なんであろう。 坂田研究員がだいぶ以前に「恩原キング オブ MTB」に出た時の印象は崖っぷちを走って怖かった印象のみだという。MTBに乗れる人は度胸のある人だけ!と感じたそうだ。 ところが私、キシモト。実は公道ロードレース、丸岡の下りがこの世で一番怖いと感じ、試走で貧血をおこしてしまった。(お恥ずかしい。) 要するに、怖さは人それぞれであるということである。


自然の中を走るのでコース上にどんな変化があるか分からん。

 文字通り、山の中を走るので突然木が倒れていたりして、進路がふさがれている場合が多い。
 私の友人はこんな木に激突して、52針縫う大怪我をした。
 しかしロードでは私も車に激突して意識不明になっている。どっちもどっちか・・・?
       んな、「危険」て・・・。



乗ったまま上手く避けれるといいのだが、








たいがいは担いでまたぐ。
MTBでは自転車を押したり担いだり、乗って行けないことも多い。
最初のうちはこんなことして何が楽しいのかよくわからない・・・。

 このような自然の大きな力や四季の移ろいを感じながら走るのも一興としよう。秋には紅葉。冬は落ち葉。春には桜。夏には虫(私は一番苦手)。


泥、泥の低μ(摩擦係数が少ない)路面。すっすべるーっ!

 泥で汚れるのがイヤな人にはしょうがないが、低μ路での走行練習はMTBのみならずロードの走りにも生きてくる・・・。と思う。




                 特に登りでは前輪浮いて、後輪が空転しないように神経を使う。
                 サドルの前よりに座り、軽いギアでクルクル回す。この練習は必ずロードでもプラスになると思う。


 泥で汚れるのは「大人の泥あそび」と割り切るしかない。
 チーム名にわざわざ「泥んこ・・・・・」と名付けるおばかさんたち(失礼、愛情をこめて)もいるくらいだ。しかし、怪我をしたときは破傷風などに注意!私は依然、練習中の小さな怪我が元で足の付け根部分のデリケートゾーンが腫れ上がり、一時は「男性機能が無くなるんちゃうか?」と思ったが、実はリンパ管炎だった。(写真が無いのが残念だ)      破傷風菌は嫌気性なので、怪我したら消毒スプレーして風にさらす方がいいだろう。
 練習やレースの後で泥だらけのMTBを洗うのは面倒くさいが、これも自転車に愛情をこめて、話しかけながら(コワイ)やってほしい。


自転車にこんな重いパーツをつけてええんか?


GTのiDRIVE 。重そうだが坂では強い見方

ディスクブレーキ。これも重そう。

 ロードで、高いパーツや高性能のタイヤを付けたからと言って急に効果が現れて速くなる事はまず無い
 しかしMTBでは機械の性能がモノをいう部分が少なくないと思う。
 私も以前付けていたタイヤでは濡れた木の根っこで滑ってしまい困っていたが、そういうコースに適したタイヤに変えたところ、嘘みたいにスイスイはしれるようになった事がある。またGTのバイクについている「iDRIVE」というシステムなどはBBごと動いて後輪が滑りにくくなるっちゅう、よくワカランものだが、実際ぬかるんだ坂などで乗ると、これまた嘘のように登れてしまう。しかしそれも先ずは基本的な体力と技術が有ってこそということも付け加えておきたい。パーツオタクだけではダメっちゅうことですワ。


レースやイベントのノリはMTBならでは

 ポルポ4時間耐久部の面々が必ず参加しているのがグリーンピア三木の846カップなど八代正さんプロデュースの4時間耐久だ。
 耐久レース自体もテクニカルなコースで面白いのだが、この4時間の間、ピットも十分に面白い。次々とじゃんけん大会を繰り返し、豪華賞品をもらう。仮装大賞もある。



             右の写真は、耐久レース中の昼ご飯として「かにすき鍋」を作ったところ、八代さん(中央)が喜んで「カニカニ賞」を急遽設定し、トロフィーまでくれた。
             「今日は一日とことん遊んで楽しんでもらう!」とサービス精神旺盛である。



 真剣にソロで走る猛者も、初心者も、鼻垂らした子供たちも、そしておヘソ出したオネィチャンもみんなごっちゃになって走る。
 家族全員で、カップルで、職場の同僚みんなと参加。と文字で書くと居酒屋のメニューの脇に書いてある文句のようだが、まさにそうなんである。MTB耐久レースとは居酒屋感覚なのだ。?
 ちなみに来る4月14日はグリーンピア三木にて846カップ西の横綱に我らポルポ4時間耐久部も参戦する予定なので参加したい方はもちろん、応援に(飲み食いに)行こうと言う方熱烈歓迎です。大塚さんも毎年来られます。
 右は去年の大会。池田研究員の活躍ぶりです。どう?楽しそうでしょ。 奥は高見研究員。


研究結果として

 ロードバイクに乗られている方、まず、食わず嫌いはよくない。私ら、ポルポ4時間耐久部の練習会で2,3回体験してみてください。後でバーベキューなどもあります。しかし、いきなり高いMTBを買うわけにもいかないと思います。みなさんは十分ロードバイクで¥を使っています。これ以上自転車に¥を使ったら奥さんに訴えられて、ある日突然、神戸地裁から召喚状が来たなんてことになりかねません。(実話)グリーンピア三木ですと新車時約20万円相当のバイクが1500円程度で1日借りれますし、私に言ってもらえば1台お貸しします。
 私個人としては自転車はみな同じ。こげば前に進む。ただ、接地性路面変化などややこしい事はMTBで練習すればよし。基礎体力はやはりロードバイクでビシビシ鍛えるべし!MTBもロードバイクもみんなと楽しむ。そして自分自身への挑戦。
 そして、最初にふれた街乗りMTBについて。ほんとにそうして乗っている人にはごめんなさい。私、個人の意見として言います。格好だけで街で乗るのもいいけど、機能的にはママチャリの方がカゴもついてて便利だと思う。ホントにファッション関係のアパレル人種が格好で乗るのはいいが、それを真似で乗る人はキライ。MTBはそんな風に出来てない。泥の上を走る機械なのだ!
 こないだ窪田さんちで食べた帰り、日置大介選手(キナン・マルイシ・ソレイユ)と一緒に家路に急いだが、彼は古いロードバイクに乗ってきてた。「アスファルトはロードバイクが一番速いんだよ!絶対に! 」

次号に続く

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