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−岡山の行政書士−
行政書士 中井篤
岡山県行政書士会所属
登録 第02333851号
岡山県中小企業支援センター
登録専門家

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会社設立費用の回収と会社設立のメリット
会社と個人事業との違いで最も注目すべき事は、責任の範囲の違いです。
個人事業者は負債などのリスクを個人資産を投げうってでも弁償しなければ
なりませんが、株式・有限会社の経営者となっていれば、責任の及ぶ範囲は
自らの出資金額までに限られます。
事業を行う上では、実際に起こるかどうかは別にして最悪の事態も想定して
おかなければならないでしょう。
例えば、取引先の突然の倒産によって予定されていた売掛金が入らずに、
自分の債務の支払いが出来なくなって事業が継続不能になるといった事態で
す。こういう事態が発生した場合、重要な事なので繰り返しますが、個人事業
者や合資会社・合名会社の無限責任社員であれば、個人的な財産を投
げ打ってでも負債を弁償しなければなりません。
すなわち、「会社の負債=個人の負債」という、一歩間違えば危険な状況な
のです。
それに対し株式・有限会社の経営者は、いくら経営者といっても会社の資産
と個人資産は別ですから、責任の範囲は自らが会社に出資している金額が限
度となります。危険性の度合いが全く違います。
つまり会社設立費用は「万が一の時に備えるための保険」なのです。
ただ保険といってもその掛け金が高すぎれば保険自体が大きな負担になっ
てしまうという問題点もあります。
しかし今は資本金1円でも会社が創れますので、掛け金は格段に低くなって
います。
従来は、有限会社でも最低資本金額が300万円でしたから、それに設立手
続き費用を加えると320万〜350万円ほどの掛け金が必要でしたが、今なら
資本金1円で設立すれば掛け金は20万〜50万ほどで済みます。これは大変
な違いです。
しかもこの保険は掛け捨てではありません。
会社(株式・有限)にする事のメリットは、これまで述べた「責任の範囲」だけで
はなく、「取引できる相手が広がる」事や「税金が少なくなる可能性が高い」事
や「決算期が自由に選べる」事など様々あるのです。
さらに会社設立費用は十分に回収可能な投資です。
会社設立費用を投じる事により、取引相手が拡大すれば当然「いい商品を仕
入れられる可能性」や「客数が増える可能性」が高まるわけですから、当然売
上や利益が増える可能性も高くなります。「個人相手には取引しない」という企
業も数多くありますから、取引相手拡大の度合いはかなりのものです。
このように、会社設立費用を投資する事により、儲けが増える可能性が高い
という事は、会社設立費用は広告宣伝費や設備投資費と同様に「営業に密着
した費用」であり当然売上の拡大によって回収できる性質のものだと考える事
が出来ます。
つまり、保険をかけながら同時に事業の拡大も可能となる費用という事が出
来ます。むやみにチラシをもくよりもはるかに有意義な使い方です。しかも効
果は一瞬だけでなく長く続きます。
−会社設立に必要な費用−
定款認証手数料 − 約9万円
登記申請の登録免許税 − 15万円〜(株式会社の場合)
法人印作成代 − 材質等によりますが、およそ数千円〜3万円程度
資本金 − 1円以上
設立を依頼する場合 − 依頼料
会社設立のメリットをまとめるとこうなります。
@取引先の信用が増す
実情は同じでも、個人事業と会社組織とでは信用の度合いが変わってくるとい
う現実があります。役所や銀行に対しては特にそうですし、取引する相手を法
人に限定している会社もあります。
また、株式会社は決算の公告(決算内容の開示)が義務付けられている為、
信用度という点では最も高いと言えます。
A事業の継続が可能
個人事業は経営者が死亡すればそれで事業は終了してしまいます。誰かが
後をついで同じ事業を行ったとしても、事業としては再び始めからということに
なります。しかし会社にしておけば、経営者が変わっても事業は継続されます
ので安定性が増します。
これは@の信用という点にも絡んできます。個人事業は経営者の死亡により
事業が終了しますから、取引相手にとっては長く付き合い場合や大きな金額
の取引をしようとする場合にはリスクが大きくなります。不慮の事故といった事
もないとは言いきれないからです。
また、この事業の継続性というのは従業員を雇う時にもメリットとなります。雇
われる側もいつ終わるかわからない個人事業者よりも継続性が期待できる会
社に勤める方がいい訳ですから、会社形態にしておいたほうがいい人材の雇
用が期待できます。
B税金
個人事業者は累進課税ですから儲けが増えれば増えるほど税率もどんどん
上がっていきますが、法人税は売上や収益に関係なく基本的に一定ですの
で、事業が大きくなればなる程会社にしておいた方が税務上有利になります。
Cリスクが減る
失敗した時の事を言うのもなんですが、これも重要な事です。
個人事業者は、経営に失敗したときには私有財産を投げ出してでも負債を弁
償しなければなりません。これに対して、株式会社や有限会社の経営者は自
らが出資した範囲内で責任を負えばいい(有限責任)ので、個人的な財産を
失う事はありません。
これはもちろん経済的なメリットでもありますが、精神的にもかなりのメリットだ
と思います。個人事業では自分の財産と事業用の財産の区別がありません
から、何かあれば全財産を失うかもしれないというプレッシャーを常に感じてい
なければなりません。家族の事とかを考えれば会社にしておいたほうがかなり
安心して事業に取組めるはずです。
D社長と呼ばれる
イメージ的な部分ではありますが、会社の社長というのと個人で仕事をしてい
る人というのでは、与える印象が違います。従って会社を創って社長と呼ばれ
る方が、周囲の理解を得られやすいというメリットがあります。金銭的にもお金
を貸してくれと言うよりも、会社に出資してくれという方が言いやすいでしょう
し、理解も協力も得やすいはずです。
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