九州にいる友人の元へ行ってきました。熊本県〜宮崎県〜大分県を四日間で案内してもらいました。
2003.05.26.〜2003.05.29
友人は、「別府のさびれ感をあなたにもぜひ味わってほしいよ」と言っていた。
別府と言えば古くからの温泉地。確かに、ちょっと時が止まったような雰囲気があり、江の島のお土産屋街を思い出させる。
別府で有名なのは「地獄巡り」で、それぞれ異なった特徴を持つ9つの温泉を巡ると言うもの。すべてを見て回る時間はないので、「海地獄」(お湯がコバルトブルー)と「血の池地獄」(お湯が赤銅色)へ行った。この近い距離の中に青とか赤とか白とか、全然違う色のお湯が出てくるなんて、不思議なことだ。

街中に、大きな赤い文字で「ヤソグ」と書いてある看板があった。なんだ、「ヤソグ」って!?多分「ヤング」なのだろうが、それにしたって意味がわからない。前か後にあった文字が取れてしまったのだろうか。あとから、それはおみやげ物屋さんの集まった建物で「ヤングセンター」という名称だとわかった。それにしても「ヤング」って…。そこに友達の言う「さびれ感」を強く感じた。
お昼は懐石風の和食のお店に入った。お料理はなかなかおいしい…。でも店員のお皿の置きかたや受け答えをみると、教育がいまいちのようで、「惜しいなあ」と思った。
私が取ったコースの中に「鶏の天ぷら」が入っていた。こちらでは鶏のから揚げではなく天ぷらがあるのだ。食べてみると…うん、予想どおり、鶏を天ぷらにした、そのままの味だった。
このあとは湯布院へ移動。その前にガソリンを補給することにした。ガソリンスタンドと言うと店頭に大きな数字でリットルあたりの単価が出ているものと思ったが、私達が寄ったスタンドでは表示されていなかった。「価格表示がないってことは高いんだよ」と友人。しかし他に探すのも大変なので、そこに入った。店員がすぐに出てこない。もしかしてセルフ?と思ったら奥からスタンドの制服を着たおばちゃんが出てきた。スタンドと言うと若いお兄ちゃんや高校生の女の子が威勢良く声を上げているイメージだったので、ちょっと意外。値段を聞くと、案の定少し高めだった。思わず友人が「高いな…」とつぶやく。すると、おばちゃんが「のびとパワーが違います」と言った。えっ!それってこのガソリンのキャッチフレーズ??「のびとパワーが違います」。なんか気に入ってしまった。
全然関係ないが、車の中で話していたこと。友人は、九州に来てから、周りの人が「ケンタッキーフライドチキン」のことを「ケンチキ」と呼ぶことに気がついたという。「ケンチキ」…そんな略しかたがあるのか。これまで聞いたことがあるのは「ケンタッキー」とか「ケンタ」だが、「マクドナルド」の呼び方が関東で「マック」、関西で「マクド」と違いがあるように、九州ではケンチキと言うのか?それともたまたま友人の周りにそう呼ぶ人が多いのか?
いよいよ湯布院、というとき、友人が「あっ」と声を上げた。前方の山に「ゆ」の文字が見えたのだ。なに、湯布院の「ゆ」!?かなり嬉しかった。このときは通過してしまったけど、翌日ここを通ったときに「ゆ」の字の写真をとることができた。

この山を越えると草の茂ったなだらかな丘が左右にあるのだが、これが面白い景色だった。緑の草原にはゴツゴツした黒い岩が転がっている。かなり風が強く草がなびいている。「日本じゃないみたいな風景だね」と話した。
さてさて、憧れの湯布院。緑に囲まれたのどかな村なのかな…と思ったけど、けっこう町!建物が多くて栄えてる。お店が連なっている様子など、ちょっと鎌倉の小町通りみたいな感じがする。向こうに山がどどんとそびえてることを除けば。
もう夕方だったので、ペンションに車を停め、荷物を置いてすぐに観光に出かけた。民芸村に金鱗湖、おみやげ物屋さんの並ぶ通り。だがどの店も閉店時間が早く、18時にはほとんどの店が閉まっていた。残念。

金鱗湖…思っていたより小さかった。この近くにある宿の売店でブルーベリーのジャムをお土産に購入した。

Aコープを見つけたので、入ってみた。しかしここもまもなく閉店時間。私の地元のスーパーでは早くても21時まで、遅いところは深夜1時まで営業しているので、19時閉店というと物凄く早く感じる。
な、何か九州限定のものはないか!と探して購入したのがカップラーメンとんこつ味と高菜入り、それと阿蘇のミネラルウォーター。あぁもっとゆっくり見たかったなぁ。やっぱりスーパーって地域の特色が垣間見られて楽しいところだ。

夜はスローフードのお店でお食事。私がはじめて「スローフード」という言葉を聞いたのは10年くらい前だと思うけど、最近は健康ブームに乗っかってその手のお店や本がよく目につくようになった。私はグラタンのセット。サラダとトムヤンクンがついている。不思議な組み合わせだ…。友人はピザを注文し、トッピングを3つ頼んだら、「2つくらいにしておいた方がおいしいですよ」と店員さんに言われていた。そういうものなのか?
朝が来た。今日で旅行は終了だ。
ペンションの朝食は品数が多かった。今年初めてのスイカも食べた。
チェックアウトして外に出ると、もうお土産屋さんが開いている。まだ朝の9時なのに。早寝早起きなのね。昨日のレストランに隣接する雑貨屋をちょっと覗いてみた。ケーナが置いてるのを見て、田中健がTVの撮影で最近湯布院に来ていた、という話を思い出した。田中健がこの店に来ていたとしたら、きっとこのケーナを手に取っただろうねと話した。
今日のお昼のために友人がくず料理のお店を予約してくれた。そのお店まで、湯布院から阿蘇への道を戻る。この雄大な山並みともお別れか…。車はぐんぐん進んで、もう今日のお昼を食べるお店の近くまで来てしまった。ちょっと早すぎ。
友人が「窯を見に行こう」と提案してくれた。おおっ。それはステキ。窯といっても陶器を焼く窯そのものを言うのではなく、作業所とか作品を置いてあるところのことを指すようだ。その窯では釉薬に自然の植物等(桜とか野菜とか)を使っているとのこと。シンプルで土の色がきれいだった。でもお値段はそれなりにして、すぐ落として割りそうな私は購入はしなかった。
それから友人がおいしいと言っていたパン屋さんへ向かった。これも友人のおすすめの牛乳「小国ジャージー」も置いてあった。カレーパンとリンゴ入りスイートポテトパイと小国ジャージーを友人が買ってくれた。小国ジャージーは味が濃い。私は普段低脂肪乳を飲んでいるのでなおさらだと思う。
そのあと、お土産物屋さんに寄って職場へのお土産を購入した。職場へのお土産は「おいしい」「地域の特産である」に加えて、「数が多い」「個別包装している」「日持ちする」「袋を見てどこのお土産かわかる」という条件がつくのでけっこう大変。かなり悩んだ末、「デコポンクッキー」にした。「JA熊本果実連推薦」の商品だそうだ。袋を開けた中身もデコポンをかたどってある。
くず料理のお店で昼食をとった。趣のある食器に上品に盛られた品々。懐石風の和食にしてはちょっと味が濃いような気がした。友人は「そういえば九州って味濃いかも」と言う。地域の特性かもしれないし、私の味覚が薄味に慣れているのかもしれない。
考えてみれば、くず料理なんて家で食べることがない。くずきりくらいなら鎌倉の甘味どころで食べるけど…。くずが主役のお料理もあれば、とろみ付けのために脇役に徹しているものもある。くずを使った料理ってけっこうあるんだなぁと思った。
友人が、「このお店を始めた人は、数ある食材の中からなぜくずを選んだろう」と言った。ほお、そういえばそうだね。そんなこと考えもしなかった。「色々な料理に使える柔軟性じゃない?」と言うと、友人は「それと、『はかなさ』かな」とつぶやいた。かっちょい〜!
そうしているうちにもおわんの中のくずきりがみるみる白く濁っていった。うむ、はかない…。
帰り際、友人はお店で使われている食器がどこのものかお店の人に尋ねた。熊本空港近くの窯で作られたものらしい。その窯の場所を聞いて、お店を出た。時間があれば私も見たかったな。

あっという間に空港に着いてしまった。この後に及んでちょっとお土産を見て、それから機内持ち込み荷物を預けた。そろそろ搭乗口へ行かなければならない。今回は日本国内なので海外でさよならするより良いが、やっぱり別れはさびしいものだ。
またしばらく会えないから色々話したいのに、別れのときに限ってとりとめのない話になってしまう。今回も「赤川次郎最近すごく太ったよ」「え、そうなんだ」…などという本当にどうでもいい会話を交わしてしまった。ちなみになぜ赤川次郎かと言うと、二人とも小学生のとき赤川次郎の小説が好きで貸し借りしていたからなのだ。
最近は時間が過ぎるのもあっという間なので、時間が経ったと思わないうちにまた再会できるだろう。今度はどこで会えるか、それも楽しみだ。

-以上-
Copyright (C) 2002- NAKIUSAGI