ニュージーランド見聞録

友人を訪ねて、ニュージーランドへ遊びに行きました。

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無事入国なるか?!

とりあえず飛行機から降り、預け入れていた荷物を回収した私。いよいよ入国だ。

まずは入国審査。毎回、「滞在日数」「旅行の目的」など聞かれるのかとドキドキするが、今まで一度も聞かれた試しがない。今回も「ハロ〜」とか言いながら通りすぎてしまった。

次は検疫。床に緑色の矢印と赤色の矢印が書いてある。食べ物を持ってきているので、「申請あり」の赤色の矢印を進む。その先には係員のおじさんが待ち構えていた。
「うっ。こわそう…」一瞬ひるんだ私だが、「人類皆兄弟」と自らに言い聞かせ、「笑顔は万国共通語」作戦に出ることにした。
目が合ったとき、私がニコリと微笑むと、おじさんも笑顔になって「Hello.」と言ってくれた。よしっ。作戦成功だっ。「はろ〜♪」私がのんきに返事をすると、おじさんは続けて「How are you?」と聞いてきた。おおおっ。「How are you?」だっ!ほんとに「How are you?」って言うんだっ。
私は教科書で習ったとおりに「ふぁいん さんきゅー!」と元気よく答えた。教科書では「and you?」と続いていたが、初対面でそこまで踏み込んで良いものかためらって言えなかった。おじさんは「Good.」と答えてくれた。
友人が「バイト先でもスーパーのレジでも、決まって『How are you?』と聞かれる」と言っていたのは本当だった。「Hello.」「How are you?」って英語の授業で最初に習ったけど、今の今まで実際に使ったことはなかった。嬉しいぞ!
私が心ひそかに興奮していると、おじさんがさらに何か尋ねてきた。どうも、何を持ってきたのか質問しているらしい。私が「くっきー」と一言答えると、めでたく無罪放免となった。厳密に言うとクッキーじゃなくて横浜馬車道十番館の「ビスカウト」と西利の「お漬物」なのだが…話がややこしくなるので、まあいいだろう。

そのあとは荷物検査があった。ニュージーランドは持ちこみがキビシイので飛行機を降りて国内に入る前にもX線での荷物検査があるのだ。
ここでは「Hello.」ではなく「コンニチハ」「ヨウコソ」といった日本語で迎えられた。日本人観光客が多いんだなあ。

荷物検査も無事クリアし、最終出口へ。

いよいよ友人のMちゃんに会える!1年ぶりだ。すぐわかるとは思うけど。いろいろ話したいことがたまってる。何から話そうかなっ。

高まる期待。自然と笑みが浮かんでくる。そしていよいよ友人の待つ出迎えの場所へ!

感動の再会

そこに友人はいなかった。

私は笑顔のまま一瞬固まった。まさか…恐れていたことが現実になったのか?私はこれから異国の地をあてどもなくさまようのだろうか。
私の脳は思考することを拒否していた。あと30分しても現れなかったら、本気で悩もう。…そう思っていたら、10分もしないうちに向こうから友人が走ってくるのが見えた。「ごめ〜ん!」「なんだよ〜あせったよ〜」。別の意味で、感動の再会となってしまった。

友人はこのとき、私のために観光案内所で調べものをしていてくれていたのだ。

 

出発前、私は友人に「NZでやりたいことリスト」というものを送っていた。
その内容は以下の通り。

とまあ、こんな感じで、かなり欲張りな希望となっている。ご丁寧にカテゴリ分けまでされている。

自称「計画立てるのが苦手」な友人が、私の希望をかなえるために下調べをしてくれたのだ。ありがたやありがたや。
「まずは船だね」。日本円をニュージーランドドルに換金して、さっそくでかける。

はじめまして、NZ!

友人はNZで自動車を購入していた。中古で8万円。大丈夫なのか、それは?「もっと安いのもあったんだけど、あんまり安いのも不安だから」。8万円より安いのもあったんだ…。あと、NZは右ハンドルの国だった。

港へ向かう途中の町並みはのどかそのもの。マンションや団地がひしめく町に住んでいるので、平屋だとか庭付きの一戸立てというだけで珍しい上、一軒一軒の間隔が広い。おまけに(当然のことながら)洋風の家ばかり。物語に出てくるのんきな町という感じだ。

前方をバスが走っている。ちょっと小型だろうか。NZのバスは停留所のアナウンスはなく、降りたい停留所が近づいてきたら紐を引っ張って運転手に知らせるらしい。スウェーデンのトラムもそうだった。旅行者には不便だ。

港近くの駐車場に車を止める。何階建てかわからないが、ビルになっている。

観光船の切符売り場へ向かうために道路を渡ろうとしたとき、友人が横断歩道でない所を渡るので、驚いた。離れたところに信号も歩道もあるのに。「あぶないじゃん!!」。しかし、周りの人も平気な顔をして、適当なところで道路を渡っている。ここは北京か?遅れ馳せながら、横断歩道を渡らないのは中国だけではないことを認識した。

City of Sails

観光船は2時間の船旅。オークランドの港の周辺を案内してくれる。船の乗り場へ行くと、船長さんが一人ポツリと待っていた。私たち二人の貸切らしい。うーん、まったく人がいないというのもさみしいものだ。船長も「なんだよ〜今回は休憩できると思ったのに、たった二人のために船出すのかよ〜」そんなふうに思っていたりして…。まあいいさ、いざ出航だ!!

オークランドは「City of Sails」と呼ばれている。その名の示す通り、たくさんのヨットが繋留されている。加山雄三…。オークランドではものすごいお金持ちでなくても、ヨットを維持できるらしい。

私たちはデッキに出てフリーのお茶とクッキーを食しながらおしゃべりをした。船内には英語でアナウンスが流れている。シンバルを逆さにしたような形のナントカ島が見える。ちょっと外海に近づくと、揺れが激しくなって、近くにあった椅子がバタンと倒れた。風も出てきて、ちょっと寒いぞ!

なんか、不思議だなー。昨日まで日本にいて今日はもうNZでのん気に船に乗って。

カフェでのんびり

やりたいことリストその2は「カフェでのんびり」。ちょうど観光船から降りたそばによさそうなカフェがあった。お腹も空いていたので、私はカプチーノとキッシュ、友人はジュースとパイを注文し、共同でサラダを頼んだ。といっても注文してくれたのは友人。カウンターで注文してお金を払い、品物はあとから席へ運んでくれる。そのとき番号札代わりに面白い形の石の置物?を渡された。サラダは紫芋や人参やズッキーニなどの野菜をオリーブオイルで和えてあるだけのシンプルなものだったが、これがもうおいしい!あー外国で食べるご飯は新鮮だなあ。
ところで「カフェ」ってなんだかオシャレな言い方で照れくさい。でも外国のそれは「喫茶店」ではなく間違いなく「カフェ」なのだ。

自由時間は5日間、あんまりのんびりもしていられない。明日はワイトモで土ボタルを見るのだ。少しは移動しておかないと。まずスーパーで夕食の買い物をし、それから移動することになった。

お買い物は楽しいな

日差しが強い。それにNZの紫外線量は日本の約7倍だという。それを聞いて私は日本から帽子や日焼け止めを用意しておいた。紫外線量の増加は南極付近のオゾン層の破壊によるものだという。

途中、アイスクリームやさんに寄った。私は豪勢にココナツとタピオカのダブルにした。シアワセだ〜。お店のおばさんは中国系のようだった。

このあとスーパーへ。友人がオークランドに住んでいた頃によく利用していたという、「Pack'n SAVE」という店だ。「ぱっくんせいぶ」って、可愛らしい響きだな、と思った。外国でスーパーに入るのは庶民の日常が垣間見られるようで楽しい。
今日の夜ご飯は巻きずしの予定。アボカド、パック入りのスモークサーモン、鶏肉、ピーマンとムール貝を買った。のりとすし酢も買った。日本食は人気らしい。他のスーパーでも日本の食材が置いてあった。食料品は全体的に安かった。

虹の道をドライブ

ここからしばらくドライブだ。私は運転ができないのでひたすら友人が運転してくれる。ちょっとだけ、雨がぱらついてきた。

オークランドの中心地から少し走るともう放牧地帯。なんだか北海道のような景色だ。
NZは最大都市オークランド、首都ウェリントンのある北島とクライストチャーチのある南島から構成されている。今回は時間の都合で北島の一部しか回れない。友人は「むしろ南島の方が自然が雄大で面白いのに!」と残念がっていた。このホクレンCMを思わせる景色だけでも充分「自然っていいなぁ」と思うのに、南島はさらに素晴らしいのか。聞くと、南島では山あり、氷河あり、ペンギンもいて、イルカや鯨も見られるという。実際友人はそれを見てきたのだ。羨ましい!

「あっ!」私は思わず声をあげた。いつのまにか雨はやんでいて、空に虹がかかっていたのだ。NZは「虹の国」とも言われるそうだ。天気が変わりやすい関係でよく虹が出るのだ。「まるでNZが私を歓迎してくれているようだ…」いいように解釈した私を乗せて、友人の車は今日の宿に向かってひた走る。

モーテル

モーテルに泊まるのははじめてだ。日本でモーテルと言うと宿泊とは別のある1つの目的のための場所というイメージがあるが、海外のモーテルにはそういった意味合いはない。
台所がついていて、設備としてはウィークリーマンションのようなものだろうか。タオルやシャンプーなどは置いてあった。紅茶やミルクも置いてある。共同のコインランドリーを備えているところも多い。宿泊料金は安かった。
NZにはこういったモーテルやB&B(ベッド&ブレックファスト=ペンションに近いかな?)が数多くあった。また、モーターキャンプというのもあり、台所やシャワーだけ借りられて眠るのは車の中だそうだ。NZは旅行する人が多いため、さまざまな形態の安い宿泊施設が多いのだという。

モーテルの敷地内に入るとまず受付のある建物に行き、人数や部屋のタイプ、宿泊日数などを申し出る。するとキーが渡されるので、自分たちの部屋のある建物に移動する。

私は物珍しくて部屋に入るとあちこちのぞいて回った。日が落ちてだいぶ気温が下がってきたので、暖房を入れる。

お食事

今日のメニューは…

下ごしらえ(というか、ほとんどの工程)は友人がしてくれて、そのあいだに私はシャワーを浴びさせてもらった。友人がシャワーを浴びているあいだに私がのり巻きを巻いた。巻き簾は友人が持っていた。日本で作るかんぴょうや卵焼きののり巻きとは違って、面白いものができた。

「マッスル」というのはムール貝のこと。日本では「海の幸のスパゲティ」を注文したときにたった1つ飾りに乗っている程度だが、NZではスーパーで量り売りしている。安い!しかし「マッスル」と言われるたびにどうしてもお昼の長寿バラエティ番組に出演していた筋肉質の彼のことを思い出してしまい、一人ひそかに笑っていた。
マッスルはとてもおいしくて、日本に帰ったらめったに食べられなくなると思うと残念だった。

海外でその土地の食べ物を自分で調理して食べるというのははじめてのことで、なかなか貴重な体験だった。

台所にはやかんの形をした電気ポットが置いてあった。こういったものもいちいち反応してしまう。

お土産公開

食事の前に友人に日本からのお土産を渡した。

文庫本2冊、ビスカウト1箱、おせんべい1袋、それに漬物2袋。

あらかじめ友人の希望を聞いてあったので、どれも喜んでくれたが、特に漬物に対する喜びようはすごかった。かなり喜んで、さっそく開けていた。
高村光太郎の詩ではないが、「そんなにもあなたは漬物を待っていた…」とつぶやかずにはおれなかった。
その漬物を選ぶのはなかなか大変だったので、こちらも喜んでもらえて嬉しかった。デパートの地下で購入した「西利」の漬物だ。友人は合成XX料が駄目なので、店員さんに色々と質問したのだ。これは大丈夫かな、と思うと冷蔵で保存しなければ駄目、とか日持ちしない、とかで、「海外で暮らす友達に持っていくんです」というと、店員さんも一緒になって探してくれた。

NZでもたいていの日本の食材が手に入るが、漬物だけは気に入ったものが見つからなかったという。1年近くも日本を離れていれば恋しくなるんだな…。かくいう私はごはんがないと生きていけない人間で、ヨーロッパでパンばかりの食事をしていたら3日目に発狂しそうになったのだ。
NZならごはんが食べられるので、よかった…。

 

〜つづく〜


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