カナダ プリンスエドワード島見聞録

高校時代の友人とともに、カナダ・プリンスエドワード島を訪れました。

2004.08.28〜2004.09.04

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サイレンだサイレンだ

草木も眠る午前3時のホテル館内。その静寂を打ち破るようにビーッビーッと警告音が鳴り響いた。
ガバリとベッドの上に跳ね起きる。Wも「何?」と起き上がった。けたたましい音ではないが、低く鈍いブザーのような音がけっこうな音量で鳴っている。一瞬、お湯が出しっぱなしとかそういうものの警告音かと思ってお風呂場を見に行ったが、そういうわけではなかった。
ブザーが一瞬鳴り止んだかと思うと、「Attention, please.」と男性の声でアナウンスが入った。しばらくマイクの前でゴソゴソと音がしていたかと思うとまたブザー音が始まった。とりあえず、このブザー音は私達の部屋だけでなく全館に関わることだというのは分かった。しかし何があったんだろう。火災!?テロ!?
Wと「一体なんだろね〜」と話しつつ、さっさと服を着替え、散らかっていた荷物をテキパキとカバンの中にまとめた。もしかしたら避難することがあるかもしれない。三谷幸喜のエッセイで、海外旅行中のホテルで火事になり一時避難するエピソードがあった。幸いボヤで済んだのだが、薄いパジャマのままで慌てて出てきたので凍えそうになったという。それに対して奥様の小林聡美さんは、三谷氏が急かすのにも動じず身なりを整え温かい上着を着て出てきたとか。後で困らないよう私も避難に備えて準備をしておこうと思ったのだ。たぶん、普段のスローペースな私を知っている人が見たら、驚くほどの手早さだっただろう。
しばらくすると、また同じ男性の声でアナウンスがあった。しかし私はまったく聞き取れない。Wが「今調査中っていうのと、指示に従えっていうのはわかった」と言う。そ、そうなのか。ダメだな私…こういう時一人だったら確実に死んでるんじゃないか。

窓の外を見ると、向かいの棟の窓に激しく回転するライトの光が映りこんでいる。あのライトはどういう意味だろう。何組かの泊り客が不安げな様子で廊下に出てきているのが見える。
部屋のドアを開けて廊下に顔を出すと、隣の部屋の宿泊客(40代くらいの男性)がドアにもたれかかって立っていた。私はびっくりして、思わず「グッドモーニング」と言ってしまった。が、今の状況を顧みると全然グッドじゃないぞ!モーニングでもないし。
ドアの下に朝刊が置いてあったので、拾い上げた。他の部屋を見ると、朝刊を廊下に出したたままの所が多い。ということはまだ皆部屋の中にいるのか。
またサイレンが鳴った。お隣さんは途方に暮れた表情で状況の変化を待っているようだった。この人何か知らないかなーと思い、「この放送の意味がわからないんですけど…」と声をかけてみると、その人もどういうことかわからない、というような返事だった。そうか…。

部屋に入って、とりあえず待つ。どれくらい経ったろうか、放送が入った。こんどは落ち着いた声で、私は聞き取れなかったが、どうも「何事もなかったから大丈夫」みたいなことを言っているようだった。なんだったんだ!小学生のイタズラじゃないけど、誰か非常ベル押したのか?
何がなんだかわからないが、とにかく寝た。

翌朝、チェックアウトの際にWが聞いたところによると、湿度が高かったために煙探知機が作動してしまったのだという。えぇ〜。
まぁ…何事もなくて良かった。異国の地で死ぬかと思ったよ。今回は間違いだったが、自分が事件や事故に巻き込まれる可能性は充分にある。特に海外では、現地の言葉かせめて英語ができないと、大変なことになるかもしれない…。

空港でお腹いっぱい

飛行機の出発時間はお昼前なので、ゆっくりと出かける。2日目と同じく、ターミナル1で朝ご飯だ。ここのサンドイッチまずかったのよね〜。Wが、プレートに温かい卵やベーコンを乗せている人がいたので、そういうメニューがあるはずだと言う。メニューは見当たらないがMがカウンターの店員に言うと、注文を受け付けてもらえた。私もサンドイッチよりそっちのがいいな。でもなんて言えばいいかわからないや…と迷っていたら、Wが注文してくれた。ありがとう、まずいサンドイッチを食べずにすむわ。
待っている間に、オレンジジュースとヨーグルトをトレイに載せた。ジュースは470mlだ。多すぎるけど、これしかサイズがない。紙パックの「ピクニック」くらいのサイズのものはないのか。

で、出てきたのはこれ。トーストにスクランブルエッグとソーセージと付け合せのポテト。温かくておいしかった。味がついてないからケチャップなどで自分で調節できるのが嬉しい。でも、予想以上に量が多い!案の定、ヨーグルトとジュースは残してしまった。

ターミナル1の温かい朝ご飯

Wは別のジューススタンドでフルーツのシェイクを買ってきた。これもすごい量だ。それでも一番小さいサイズというのだから…。

食べ終わる頃、日本人の生徒(たぶん高校生)達がゾロゾロとやってきた。修学旅行だろうか。海外、しかもカナダに修学旅行って…どこの学校だろ。

ターミナル1の食堂

アンケート

私達の搭乗口はサテライトにあったので、シャトルバスで移動した。空港内に建築中の建物が見える。ターミナルを増やすか、何かの施設なのかな。

建築中

ここにも売店が2、3軒とカフェテリアがある。両替所もあったので、Wはカナダドルを日本円に最両替していた。私は半端に$15ほど残っていたので、使い切ってしまおうと思った。でも、微妙にちょうどいい値段のものがない。箱入りお菓子やTシャツを買うのには足りないし、お菓子単品を買うには多いのだ。絵葉書やら、ピンバッチやら、(また)キットカットやら、バラバラと買ってなんとか消費した。値段が書いていないものが多いので、いちいち「いくらですか?こっちは?」と聞き、暗算で合計して税金を足して…とやっていたら、計算を間違えたらしく、レジでお金が足りなかった!Wが余った小銭をくれたので、助かった。あぶないあぶない。
同じ売店に例の修学旅行生達もやってきた。スナック菓子を買うのに、$100のトラベラーズチェックを出している。おいおい、そんなに余らせて…いっそのこと、取っておけば?しかし、私なんて今回初めてトラベラーズチェック使ったくらいだけど、修学旅行で来るようなら場慣れするよねーと言うと、Wは「修学旅行で海外来させられる家庭だったら、きっとすでに家族でも海外来てるよ」と鋭い分析をしていた。そうね、結局そうなのよね。金持ちはその子供も金持ち。貧乏人の子は貧乏人よ。

することもなくなって、搭乗口近くのベンチで座って出発を待っていた。あとで知ったが、ロンドンからの飛行機の到着が遅れたそうで、出発時間が過ぎてもなかなか動き出す気配がなかった。
修学旅行生はちょっと広いスペースに体育館座りして並んでいた。引率の先生と添乗員の説明を聞いている。〆の話があったのか、拍手が起こっている。なつかしいぞ、その雰囲気!

一人の女性が、私達に声をかけてきた。手にはクリップボードを持っている。カナダでの滞在についてのアンケートをとりたいのだそうだ。
女性がアンケート用紙の質問事項を読み上げて、私達がそれに答え、その答えを女性が書き取っていく。答えるといっても、英語のできるWばかりで、私はアンケート用紙の該当項目を指差したり、単語だけで答えるだけだったけど、なかなか面白かった。ちなみに私達の年齢(年代)を聞くと、「とても若く見える!」と驚かれた。童顔ですからね〜。
最後に「ご協力ありがとう」とカナダの楓の形をしたピンバッチをもらった。うわーい!

眠れないエアカナダ

機内の座席の前に電話がついてる

エアカナダの機内食は、行き以上においしくなかった。鮭とチキンがあったが、どっちもパサパサ。音楽や映画の番組では、見たかった「座頭市」が見られたのは嬉しかったが、それ以外はお楽しみはなし。疲れているはずなのになんだか寝付かれないし…。助けてー。

Wは空港の売店で買った雑誌を電子辞書を引きつつ読んでいた。こんなときまで…なんて勉強家なんだ…。
思わず、「ねぇねぇそれって楽しいの?それとも苦しいけど勉強のためにしてるの?」と子供のような質問をしてしまう。「うーん、苦しくはないけど、楽しいわけでもない…当たり前になってるっていうか」。
勉強する習慣がついているらしい。それに比べて私は常にダラダラ暮らしてるよ。ダメ人間だぁ〜。

トイレには何度も行ってしまった。今回は通路側の席にしてもらったので、良かった。行きはWが通路側だったので、何度も立たせてしまい、申し訳なかった。
トイレへの道は、時間が経つにつれて散らかってくる。眠る人が多いので、紙コップやら枕カバーやら、座席から色々な物が落ちてくるのだ。

修学旅行生達は後ろのほうの座席に固まっていた。さほど行儀は悪くないようだが、やはり若者、じっとはしていられないようだ。近くの席でなくて良かった。

イマイチ眠れないまま、成田に到着。なんか天気悪い。

空弁でも買って帰ろうかと思っていたが、成田エクスプレスが発車間近だったので、まっすぐ駅のホームへ向かった。
急いで切符を買ったので、Wと席が離れてしまった。一人窓の風景を眺めていると、うとうと眠ってしまう。その後席が空いたのでWと向かい合って座り、色々としゃべっているうちに地元駅に着いた。途中、雷が鳴ったりしていたが、地元はなんとか天気が持ったので、傘をささずに帰ることができた。

後日談

旅行前に見たTV番組で、「酸素入りの水がカナダで大流行している」という話があった。カナダのスーパーにミネラルウォーターがずらりと並んだ映像が映し出され、「カナダの人は水にこだわっています。そんな中でも今人気なのがコレ!」と、酸素入りの水が紹介されていた。飲むと酸素の効果で一時的に視力がアップするらしい。
そ、それは飲んでみたい!と思い、カナダでミネラルウォーターを置いてある所を見かけるたびに酸素入りの水がないか確かめていたが…PEIでもトロントでも、一度たりとも見つけられなかった。明らかに、流行ってないよ!置いてある痕跡もないもん。

が、日本に帰ってきて東急ハンズをブラブラしていたら、ありましたよ、酸素入りの水!カナダ原産って書いてある!そのあと、勤務先近くの酒屋にも何種類か置いてあった。

さらに、Mからも追加情報を得た。Mは私達と別れた後、カナダ周遊の旅に出ていたのだ。酸素入りの水ではなく、その成分を凝縮した液体が、カナディアンロッキー近くの売店で売られていたという。そこには「入荷しました」と日本語で書いてあったそうで、間違いなく日本人向けだ。私が見たのと同じ番組を見た人がこぞって買いにきていたのだろうか…。
Mは私が酸素水を探していたのを覚えていて、親切にも電話してきてくれた。「これ一つ送るのは逆に送料無駄になるから、次に会ったとき渡そうか?来年になるけど」。荷物にならないかと聞いたら、小さい瓶なので大丈夫と言ってくれたので、お言葉に甘えることにした。一体どんな代物だろう?楽しみだ。

もう一つ、どこで見たか忘れたが、「カナダならではの食べ物」として、「プーティーン」が挙げられていた。はっ、プーティーン。それは山梨桃狩りの日にJRのファストフードで初めて知った食べ物…。元は八王子でなくカナダのものだったのか(ケベック発祥らしい)!フライドポテトの上にグレイビーソースとチーズが載っている、カロリー高めな一品。
しかしこれも旅行中は見かけなかった。そしてやはりMちゃんが旅行中に見つけ、「プーティーンをマックで食べた」とメールが来た。マックにあったの?!PEIのマックにもあったのかな…。味の想像はつくけど、本場のプーティーンもちょっと食べてみたかったかも。

 

〜おしまい〜


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