「アレなアニメの館」
アレなアニメの感想など。
(御注意!ネタバレ有です)
 
ゼビウス・劇場版
年代: 2002

製作:

ナムコ(パンフにはそう書いてあります)
製作総指揮: 中村 雅哉


1)はじめに

 名アーケード・ゲーム「ゼビウス」の映画化と詠っているが、未来を舞台にしている事もあり外伝的な位置付けがなされる作品。突如木星に現れた敵・ガンプの要塞に、かつてそれらと闘ったラ・ムー人の生き残りの少女と同宙域に居合わせた青年の二人が力をあわせが再び立ち向かうスペース・オペラ。基本的にはフル3DCGと捉えて差し支えない作品。


2)物語

 近未来、木星域で調査活動をしている若者「タケル」。タケルは、一年前同宙域で探査中に事故に遭い行方不明になった恋人の事が忘れ られずにいた。
 そこへ突如謎の大型宇宙船が出現する。宇宙船は木星大赤斑めがけレーザーを発射するが反撃を受け応戦する。そんな中回避行動を採るタケルだったが大型宇宙船に捕われてしまう。タケルを捕獲した宇宙船の内部は何故か地球の大気に良く似た気体で満たされていた。脱出を図る為にも宇宙船内部に踏み込むタケル。人気のない船内、何者かに導かれるようにしてさまようタケルは亡き恋人と瓜二つの異星人「ルウ・ミー」に出会う。
 ルウの口から語られた事実。それは太古の地球に存在した「ラ・ムー」と呼ばれる文明の悲しい歴史だった。ラ・ムーでは科学が高度に発達し、ついに彼等は人口知性体「ガンプ」を作り上げ文明の一切の管理を委ねるに至った。しかしガンプの過度の管理は文明を停滞させ、それに反発する人間を生み出し、最後には両者の間に戦争を招いてしまった。戦争は木星宙域にまで達し、いまもガンプの要塞「アンドア星」が大赤斑に眠っているという。ルウは要塞を監視する為に永きにわたってこの場に留まっていた。
 だが、タケルと遭遇した時にルウの宇宙船が自動で行った攻撃によって大赤斑にあるガンプの要塞は目覚めてしまった。木星大気より姿をあらわしたアンドア星は人類に向かって、地球に対し攻撃を開始する。次々に攻撃兵器を繰り出すアンドア星。
 ラ・ムーの遺した戦闘機「ソル・バルウ」に乗り込むルウ、そしてタケルはガンプに一子報いる事ができるのか。だが、アンドア星は惑星をも破壊する最終兵器の照準を地球に定めていたのだった・・・。


3)感想

 色々と考えさせる作品です。くどいようですが、本サイトの趣旨は一般に”アレな内容”と噂されているアニメを、さらに腐すことではありません。光るものを探してゆこうという気持なのですが、翻って本作「ゼビウス・劇場版」。褒める箇所がかなり少なく記述するのが難しい作品です。「ゼビウス・劇場版」はガリンペイロ専門館である東京・池袋駅前の「テアトル池袋」にて上映されました。いったいどれほどの御方が劇場で御覧になったのかは判りませんが、あまり大きくない画面であったのが残念でした。

 「ゼビウス」といえば「2001年宇宙の旅」の「モノリス」や「宇宙空母ギャラクティカ」の敵戦闘母艦「サイロン・ベーススター」を髣髴とさせるメカ・キャラが華麗なグラフィックで出現するゲームとしてSF好きも虜にした名ゲームでした。その映画化のはずで、確かにこれらのキャラクターが登場します。予告編にも於いてその辺りが強調されおり、あまりにアレな人物キャラに引いたものの、ゲームの画面が3DCGで動くのならと気を取り直して本編に望みました。

 本作「ゼビウス・劇場版」は基本的にフル3DCGと捉えて差し支えないと感じます。また、部分的にモーション・キャプチャーも用いているようです。3DCGに限らず、キャラクターに魅力を感じられるか否かは映像作品にとって重要であるのは言うまでもありません。ところが本作は残念な事にまずそこで躓いています。 チラシ周辺にはとても小さなコマで作品中の画面が紹介されていますので、手に取る事が出来ればそちらを参照していただきたいのですが、3DCGによって描かれたフィギュアの如きキャラに輝きがありません。引き合いに出して申し訳ないのですが、例えばアマチュアのCGコンテストの入賞作品群に登場するキャラクター達は製作者の思い入れが入っているので表現そのものは稚拙であっても魅力的である事は少なくありません。劇場公開される作品がそれらを凌駕しなければならないのは多くの方々に御納得戴けると思うのですが、しかるに本作は。
 また、3DCGは総ての部分に焦点があう傾向にあり、リアルさやスケール感といったものの描写が難しいようですが、今回も克服されていないようです。台詞で「大きい」と言われれば、観る側がそうであると信じなければならない不思議な作品となっています。
 肝心のゲームの画面を3Dで再現した部分はかなり短く、あっという間に終わってしまいます。もっとも「あ〜、こういう映像だったよなー」といった感慨に耽る事は出来るので、本作の見所はここに凝縮されています。

 物語は75分という時間の大切さを再認識させてくれるもので、あくまで単調に進んで行きます。

 よって、本作はゲームの画面を3Dで再現したごく短い部分を楽しむか、 3DCGの一例として興味の持てる向きにはお勧めできるでしょう。

 おまけ:参考作品「VISITOR・完全版」 。改定:2003-05-08:参考作品追加
「A・LI・CE」「海のオーロラ」


4)チラシ 5)ガリンペイロ月間のちらし
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記述:2002-09-10
改定:2003-05-08