「マイナ〜アニメ館」
マイナーなアニメの感想など。
〜の番外編です〜

(御注意!ネタバレ有です)
 
D (ディー)
年代: 2000年日本
監督: 岡部 暢哉
時間: 90分


1)はじめに

 戦闘狂の主人公が、強奪してきたパワードスーツ「コンバット・スーツ」に搭乗、地球に飛来する怪生物相手に闘いを繰り広げるバトル・アクションSF。30分単位での3話構成。


2)物語

 現代の日本・東京。安穏と暮らしているものの、いざとなれば抜群の武闘力を発揮する謎の男。彼は外人部隊を経てロシアの特殊部隊にいた戦闘のプロ「川俣」。川俣はソビエト連邦崩壊の混乱に乗じ自らが訓練を受けていた戦闘武装兵器「コンバットスーツ」と数億円の宝石を強奪、天才兵器技術者「松崎」と共に日本へと持ち帰っていた。川俣はコンバットスーツを自宅の地下格納庫に保管していたが、その圧倒的な戦闘能力を発揮できずに不満が募っていた。
 そんなある日、地球に小型隕石が落下してきた。この隕石の中には周囲の生物に入り込み凶暴な怪物へと変化させてしまうアメーバが入っていた。取り憑かれた平凡なサラリーマンの男は人間を襲う化け物になってしまっていた。周りの者だけではなく、より多くの餌食を求め強大化しながら街へと彷徨い出る怪物。街はパニックに陥る。
 怪物出現のニュースを見、好機到来とばかりに嬉々として都心へ向けてコンバットスーツで出撃する川俣。怪物を前に逃げ惑う者、群がる野次馬。
  だが彼には怪物しか目に入っていなかった・・・。

 第二話ではアメーバに乗っ取られた鶏が巨大化した怪物が登場します。アメーバの解明は一向に進まず、しかも実効のある攻撃が出来なかった当局が突如現れたコンバットスーツに興味を示してゆきます。
 第三話では、コンバットスーツを強奪されたかつて川俣が所属していたロシアの部隊が登場。川俣へと襲い掛かるが誤ってアメーバに取り憑かれてしまいます。 一方、川俣は度重なる出撃で自らも深く傷ついてゆきます・・・。


3)感想

 実写としては初の”正統派”パワードスーツによるバトルSF。「宇宙の戦士」で提示され(勿論デザインは異なりますが)「スタジオ・ぬえ」の挿絵で一躍有名になった、ほぼ等身大のパワードスーツで、SFファンにとっては待ちに待った実写による映像化です(注記01)
 上映館は大阪・心斎橋の「シネマ・ドゥ」。観劇後「あ〜、こういう所でバトルね〜」と感慨に浸るにはいい塩梅でした。できれば新宿とかの方が良かったですけれど、贅沢は言えませんです(注記02)

 30分一話の三話構成で、毎度毎度謎の隕石が地球に来襲します。なまじ”太古の生物がー”とかリアルに説明されるよりもその世界に入りやすいので、心地よい割り切りといえましょう。三話繋がっての物語でもありますので、この点でも特に違和感は感じませんでした。
 全般に意図的にササクレ立った演出が見られ、ここを受け入れ辛い向きもあるでしょう。手軽に”ワイルド” ”バイオレンス”を強調したかったのかもしれませんが、ちょっと滑っているかもしれません。
 
 コンバットスーツのデザインそのものは好みもあるのと思いますので、ここでは敢えて触れません。もっとも、ロシアの特殊部隊から強奪してきたという設定から、コンバットスーツの手に握られているライフルがAKタイプの形をしてたりと芸が細かいです。
 最も違和感を感じてしまうのは、戦闘場面のコンバットスーツの動きで、ピョンピョン飛び跳ねるのは違和感アリアリかと。いくら乗員が激しく鍛えているとしても、大丈夫かと心配になってしまいます。パワードスーツはリアルに描写すればする程顔が隠れてしまい、キャラクターの違いや演技が見えなくなるという問題がありますが、本作では一体しか登場させないことで回避しています(注記03)。これはアイデアものです。なお、それでも表情などは難しいので声での演技を主とするなど努力しています。

 怪物のデザインや動きに限らず全般にチープな印象が拭えないのですが、 やはり本作は実写で等身大のリアルなパワードスーツを、しかも現代の都会を舞台に登場させてくれた事に最大の魅力を感じます。

 ”パワードスーツ”を観てみたい、という向きにはお勧めできる一編でしょう。


3)必要ないと思いますが一応の注記

01)OVAでは「宇宙の戦士」そのものが作品としてあります。
02)やはり舞台になった場所で映画を観ると雰囲気は盛り上がります。新ゴジラ第一作でしたら有楽町マリオンまで出掛けて「ゴジラの手が見えた」とか訳の判らない駄話をして楽しむようなものです。
03)「スターシップ・トゥルーパース」ではパワードスーツを諦めていましたし、あるいはアニメ「ガイスターズ」ではバイオ・スーツという設定で”装着者の遺伝子情報により外装の色が変わる”という戦隊モノの如き策で対応していました。この場合、顔の演技を補うオーバーアクションと声が必要となるのは周知の事実ですが、アニメには少々荷が重いかもしれません。


4)チラシ

120KB

200KB


記述:2002-09-14