「マイナ〜アニメ館」
マイナーなアニメの感想など。
(御注意!ネタバレ有です)
 
エクスドライバー the Movie
併映: ニナ & レイ Danger Zone
年代: 2002年
時間: 60分/25分
監督: 西森 章/ワタナベシンイチ


1)はじめに

 運転の必要も無く自動走行するAIカー(全自動電機自動車)が普及した近未来。だが機械であるが故の故障や暴走はなくならなかった。これらに対処するべく組織された、失われかけていた運転技術を継承し問題を解決する「エクスドライバー」達の活躍を描くカー・アクション・アニメ。3D技術を応用した車の走行シーンも特色。
 時代、主人公が異なる二つの作品を同時上映した。


2)物語

【エクスドライバー the Movie】
 近未来。
山積する環境・交通問題を解決すべく運転の必要も無く自動走行するAIカー(全自動電機自動車)が導入されていた。既にAIカーは広く普及していたが機械であるが故の故障や暴走はなくならなかった。これらに対処するべく、失われかけていた運転技術を継承し問題を解決する「エクスドライバー」が結成されていた。
 エクスドライバーによる選手権に出場する為、アメリカを訪れた走一、理沙、ローナの三人。だが目の前でAIカーが暴走。即座に追いかける三人は卓越した運転技術でAIカーを止める事に成功するが、現地の法により手荒い歓迎を受けてしまう。
 暴走していたAIカーに乗っていた少女は大会に出場するアメリカチームのスポンサーの娘・アンジェラだった。アンジェラの父より歓待を受ける三人。だが心休める隙も無く、アンジェラの乗っていたAIカーには暴走するようにプログラムが加えられていたことが判明。しかもアンジェラ自身が行方不明になってしまう。
 アンジェラを捜索する三人。そんな中、選手権が行われる予定のサーキットでもAIカーが暴走、コースが炎上してしまう。 犯人を捕まえるべく追い掛けた走一だったが逆に何者かに拉致されてしまう。
  走一の運命は。そして選手権を被う黒い影。だが事件はその一部を垣間見せていたに過ぎなかった・・・。

【ニナ & レイ Danger Zone】
 「エクスドライバー the Movie」の主人公の一人、走一がエクスドライバーになる数年前。ニナとレイという二人の優秀なエクスドライバーがいた。彼女らはその活躍からアイドルの如き人気をも博していた。
 ある日二人は”見えないAIカー”と呼ばれる奇妙な事件に遭遇する。信号を発信し、他車を緊急停止させるもののその姿は確認されない謎の存在。そして二人が現場で発見したのはミニチュアサイズのAIカー。芸細かくも二人の愛車「ロードスター」を縮尺コピー、しかもニナの人形をシートに載せていた。
 確保したミニチュアAIカーは高い性能を誇り、これによって交通の混乱を誘う事は容易であった。事態を重く見る面々。一方、ニナの部屋には怪しいラブレターが送りつけられてきた。いったい何が目的なのか。
 一刻も早い事件の解決を目指し、犯人のアジトに単身乗り込むニナ。だがそこには・・・。


3)感想

  OVAシリーズ「エクスドラーバー」の映画版、だそうです。限られた劇場でしか公開されなかったようです。筆者が観た劇場では入替制でしたので真剣そのもので拝見しました。ですが映写早々に劇場内にはしぶ〜い空気が漂い始めたのでした。劇場では【ニナ & レイ Danger Zone】 が先で、次に【エクスドライバー the Movie】の順。
  両作に共通していますが、世界観の説明が殆ど見られないので、OVAシリーズを観ているファン向けの作品なのかもしれません。従ってこの作品を初見の方にはちょっと敷居が高くなりがちで、上映の順も含め、この点で損をしているのではないでしょうか。

【エクスドライバー the Movie】
 当たり前の話になってしまいますが、まず作品の背景を受け入れられるかどうかが一つ目のポイントになります。少年少女の主人公達が公道でカー・アクションを繰り広られる世界がまず必要になるのですが、これに違和感を持つつと厳しいものがあるでしょう。完全独立自動運行できる電気自動車が流布している世界というのは、現在に認識からすれば最も望ましい状態の一つ、ある種のユートピアともいえますが、その分損をしてしまう面があるかもしれません。
 また、登場する車について中途半端に知識があるとそれも壁になる可能性があります。両作共に主人公達が搭乗す車は実在する機種をモチーフにしています。その分親しみを感じる反面、実車との相違点やらを感じてアニメとはいえ割り切って見る事が難しくなる可能性があります。あるいはこれらの障壁があっても物語世界に引きずり込む強力な魅力を本作からは感じられなかったという事かもしれません。

 おおまかにいってカー・アクションが主体となるシーンでは3Dを多用(背景含む)し、人物キャラクターが主体になる時は2Dが主、混在もかなりのシーンであります。車の挙動そのものには違和感を禁じえませんが、2Dとの馴染みは総じて良好で本作の美点といえましょう。 3Dが主の場面となるとどうにもアーケード・ゲームの画面を劇場で見ているようで、心苦しいものがあります。 登場している車が好きなカー・マニアな向きに受け入れられるかどうかは疑問が残ります。
 一方、キャラクターはそれぞれが明確な個性を持っているので、魅力的ではあります。作画も驚くようなカットがないので安心して観ていられます。
  気になる登場人物がいればそこから楽しめるのではないでしょうか。

【ニナ & レイ Danger Zone】
 物語世界については先に述べましたので省略。
 AIカーという存在の弱点を作品自ら指摘するのというのは大胆な発想です。ですが、リモコン・カーを使った犯罪というのは確か「ダーティー・ハリー」 シリーズにありませんでしたっけ。それはそれで構いませんけれど。主人公が女性二人という事でよりシンプルになった分、キャラクターがはっきりしています。

  本作も、キャラクターに魅力を感じれば、そこから楽しむ事が出来るでしょう。


4)パンフ表紙

120KB

150KB


記述:2002-09-11