「マイナ〜アニメ館」
マイナーなアニメの感想など。
〜の番外編です〜

(御注意!ネタバレ有です)
 
バイアブル (パイロット・フィルム)
年代: 2003年日本
監督: 岩本 晶
時間: 約20+α分


1)はじめに

 大小取り混ぜた謎の二足歩生物と、その研究に巻き込まれた女性、自衛隊パイロットを巡って描かれるバイオ・アクション。


2)物語

 縛り上げられた女性が意識を取り戻した場所は狭い室内、そして傍らには大きなコンテナが置かれていた。前方からやってきた男は彼女の意識が戻った事に気がつくと。 男を追おうとして開口部に近寄るった彼女は今、何処にいるのか知り愕然とする。彼女は洋上を飛行中のヘリコプターの貨物室にいたのだ。

 コンテナの内側から壁を打ちつけている謎の存在。方やコックピットには必死でヘリを操るパイロットがいた。機体は既にバランスを失いかけているものの、ようやく前方には小さな島が見えて一縷の望みが見えてきた。女性は無事に脱出できるのか、コンテナの内部の存在は島には何があるのか・・・。


3)感想

 2003年夏にDVD化を目指しブラッシュアップ中の本作「バイアブル」、今回披露されたのは言うなればパイロット版といえるでしょう。トークショー内部でも触れられていましたが、DVD化の折にはよりアクションシーンを追加する等ブラッシュアップが予定されているそうですので、あまり現時点で云々申し上げてもしょうがないようには感じますが。
 当サイトの趣旨として、まずもって様々な作品が造られ、多くの方々の目に触れる機会があるというのが望ましい事であると考えていますので、本編の登場をあつく歓迎申し上げます。

 物語は拉致された女性が巻き込まれる怪生物研究とそれから引き起こされる事件からの脱出譚です。ハテナマークが連発するような印象もありますが、こういうものと言い切ってしまえばそれはそれで結構かと。完全版ではより理解しやすく、躓きの少ないものになっていることを期待です。
 総じてプロフェッショナルな方々が造った自主作品といった印象が無きにしも非ずですが、これも完全版にては解消されている事でしょう。あるいは手掛ける事出来る素材を纏めてそれらで話を造ったとでも申し上げましょうか。

 当サイト的に現時点で本作「バイアブル」の最も注目すべき点は、全編が背景合成による撮影という事です。合成そのものは多くの場面で意図して見なければそうと判らない水準(合わせ目などが)にはなっていますので、安心していられます。 もっとも、完全版では3DCGのヘリの動きといった所謂質量感の表現で改善を期待したいところです。
 そうそう、会場の機材の関係でしょうけれどもエンディングのスタッフ・ロールが黒背景だった事もあってか潰れて殆ど読み取れませんでした。また、今一つ音声も画面へ溶け込んでいませんでしたが、きっとDVDではそんな事無いと思っております。

 キャスティングでは、研究所の偉い人がもう少し歳がいっていた方が画面に深みが出たように感じます。例えば自主映画では高齢の方が出てこないのが背景描写においての弱点の一つですが、同様の事が本作「バイアブル」でも起きているようです。もっとも扮する有馬克明さん(注記01)の演技に不安はありませんので、この点について純粋にキャスティングの問題、役者さんに帰すべきではないでしょう。
 主人公の女性を演じる細田阿也さん(注記02)は主に舞台などで演技の御経験が豊富におありのようですが、本作においてはその風味はやや抑えた方がより画面に溶け込んだといえるでしょう(ちょっと舞台演技的に見えてしまっている、という事になりましょうか)。 また、ヘリのパイロット、男性の主人公である吉岡毅志さん(注記03)は流石という他ありません。映像作品として画面の中にはまり込むその演技は本作に於いて出色、安堵感すら覚えます。


 本作「バイアブル」は2003年2月末から3月にかけて行われた「平成14年度(第6回)文化庁メディア芸術祭」(於:東京都写真美術館・恵比寿)のプログラムとして、3月8日(土)15:00から完成上映会&トークショーという形で披露されました。こちらは映像自体の時間がさして長くない事もあってか、(俳優さんのファンの方には嬉しいでしょうけれど)トーク・ショーが約一時間強という充実したものでした。出演者さん、監督さんのお話もとても興味深い内容でしたが、ここはさりげなくも、積極的にファンサービスをなさっておられた吉岡毅志さんがとても印象に残りました。

 本作「バイアブル」(パイロット版)は出演者を応援したい向きには勿論、背景フル合成の映像作品を観てみたい、という向きにはお勧めできる一編かもしれません。夏に発表される完全版に期待しましょう。

公式サイト:ttp://www.viable.jp/
公式サイトは記述時は殆どが工事中のようです。今暫く待ってみた方が良いかもしれません。

おまけの付記:「平成14年度(第6回)文化庁メディア芸術祭」での上映会は、その後CGアーティストさん達のレーベル「PIX」のDVDプレゼンテーションへと繋がってゆきました。内容につきましては、こちらをどうぞ。


3)必要ないと思いますが一応の注記

01)有馬克明(ありまかつあき)・ナレーション、俳優さん。
02)細田阿也(ほそだあや)・主に舞台・TVドラマで活躍中の女優さん。レポーター、モデルとしてもご活躍中とか。
03)吉岡毅志(よしおかたけし)・「ウルトラマンガイア」主人公・高山我夢役でおなじみの俳優さん。アクション、合成はお手の物、といったところでしょうか。親しみを持てるキャラクターも魅力的です。


4)おまけ・開場までとそのいろいろ

 主演男優である吉岡 毅志(よしおか たけし)さんはウルトラマンガイアの主人公・高山我夢役で人気です。ということで昨今の例に漏れず、アツイ御姉様方が大集合です。実際、積極的に応援したいという御気持ちは良く判りますし、実際有形的にも努力なさっているのでしょう。それもやはり皆で芸事を応援するという意味で賛成です。

 さて、今回は文化庁によるメディア芸術祭という公の催しです。勿論、会場は公営の美術館です。ということでややお堅い雰囲気の場所で行われていました。個人の趣味をとやかく申し上げるのはあまり好きではありませんが、そういった会場、イベントであるという事は理解するのが筋というものでしょう。良い席を求めてそこそこ早くから並ぶというのも程度問題といえます。さて、かような場所で大声で歓談するというのは如何なものでしょうか。しかも放談している御方々が女性のグループでその内容が例えばヤオイ系で一世を風靡した作品についてだったり、録画予約を忘れたアニメのダビング依頼だったりでしたら、これはどうかといった印象ですが。

 公のイベントですので大半の方が静かに係の方の指示に従ってきれいに並んでいらっしゃります。並ぶ場所は狭いですし、人は多い、当然詰めて並ぶ事になります。多くの御仁が係りの方の指示に従い並んでいる中、大声でそういった話をしているグループさんが押しなべてまったく詰めていないで場所を取っているというのは辛いものがあります。しかも、前後の人にぶつかりそうな程身体を動かしながら歓談しておられます。これは如何なものか。勿論、現在、そして将来のお客さんでもあるお子様連れも会場には見えています。かの方々の目にはこういった向きはどのように見えるのでしょうか。

 いや、こういった事は全く理解出来ないのとしたらとても残念です。

 ここはヤオイ限定の同人誌即売会ではないでしょうに。一口に応援といってもそれなりの仕方があるでしょうし、それが読めるというのが洗練・成長というものだと思っておりましたけれども。
  自戒を込めて、歳がいってもお子さん方と一緒に作品を楽しもうとする人々が広く認知されるの邪魔するような振舞いはしたくないものです。


4)チラシ(ポスター)

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記述:2003-03-13