「懐かシネマンガ」
懐かしいアニメや漫画や映画やらの感想など。
(御注意!ネタバレ有です)
 
ひがみちゃん・Jam  
作者: ぬまじりよしみ
時代: 1980〜
発行他:

白泉社(花とゆめCOMICS)



1)はじめに

 東京郊外の小田巻大学を舞台にした学生達の日々を軽快に描く学園ギャグ漫画。榎本加奈子主演でTVドラマ化される「ただいま満室」の原作を後に描くことになる、ぬまじりよしみの初期作品。全3巻。



2)物語
 今日も客のまばらな早朝の下り電車内で、混みあう上り電車内の女子学生を羨ましく眺める私立小田巻大学の学生達。
 主人公の(とても女子大生には見えないけど実はそうな)「ひがみ」、彼女の友達でしっかりものの「則ちゃん」、ちゃっかりものの「まな子」ちゃん、まっとうな「櫂ちゃん」。ひがみといつもつるんでいる好青年ぜんとした「きゃんきゃん」 、学生委員長にして近隣の喫茶店店主「委員長」、そしてそのまた彼らとつるんでいる楽しい人たちの学園生活の一こま一こまをギャグ・タッチに一話完結型で描きます。

3)感想

 本作はいわゆる少女漫画誌に掲載されていた作品で、お笑い、ギャグ漫画です。

 全編に渡って、何も考えず気楽に読めるのが心地よい作品です。今となってはやや懐かしい感のある画風ですが、過度に少女漫画していないのが良い方に向いたのでしょう。当時は都心にあった学校が郊外へ移りだした頃でもあり、 それなりに時流に乗った設定であった記憶があります。また、郊外の学校という設定を巧みに取り入れた話が多く、主人公達の動く範囲が都会である作品達と一味違うものとなりました。

 本作の真骨頂は大学生活の面白可笑しい部分のみを抽出しギャグとして描いていることです。未だ”大学”というものを経験していない高校生ですとかから見て、さぞや楽しい場所なのだろうなーと想像されると思しき風情がとても良く描かれています。勿論恋愛話もありますが、生々しすぎないようにオブラートに包んであるか如くなのはなかなかなさじ加減に感じたものです。
 ギャグは全般に軽めでヘビーなものが一切ありませんので、ひっかるところなく、一気に読みきれるでしょう。(注記01)

  何かの機会があって、特に目指すものがなく、気楽に楽しみたいなという時に、あるいは一服の清涼剤が欲しいなという折には、適した作品といえるでしょう。


4)必要ないと思いますが一応の注記

01) ところどころでアニメや特撮をネタにしたギャグが散りばめられているというのもある種、この時代の作品の特徴であるかもしれません。当時はTVアニメなどが注目を集め、SFやらの情報が入手しやすくなりだした頃でもありました。TVの深夜枠が拡大され、実験的な番組が組まれ、あるいは懐かしいTV番組の再放送などが盛んに行われだした時代でもあります。

→おまけ:同書のサイン(22KB)。



記述:2002-11-24