「たんかん座異聞」
映画をはじめとする映像作品などの感想を
サイト製作者の興味のおもむくまま追加しています。
(御注意!ネタバレ有です)

〜の番外編です〜
 
KINTOKI  
時代: 2003
監督: 佐伯直寛
時間: 約一時間


1)はじめに
種村季弘(注記01)出演。ヴィデオ撮影による約一時間程の作品。


2)物語

 永年人間界に生き続ける歳を重ねた謎の男。そしてその男に金を借り、首が回らなくなった男性。彼が出逢う多くの不思議な出来事と人々を綴ってゆく・・・。


3)感想

 監督さん、製作者さんには申し訳ありませんが、一言で申し上げるならば本作「KINTOKI」は演劇関係者さんが趣味で造った内輪向け作品。かような事情により、本来、金子を差し出し拝見するが故に頃合を見ながらも忌憚なく作品の感想を述べる拙サイトとしては採り上げるべき一本ではありません。事実、拙サイト管理人は有料で拝見した訳ではなく、たまたまある事情により全編通す機会に恵まれたに過ぎません。

 とはいうものの、記述させて戴く以上、拙サイトとしては此処がお奨め、という点がございます。それは。

 今の種村季弘が出演しているという事。

 くっそー、それだけかい、とは仰らないで下さいまし。ゆくゆくは、発見がありましたら追記させて戴こうかな、と考えておりますデス。何かの機会に「せっかくだから」といって観るにはいいかもしれません。

 物語自体は正直いって何を描きたいのかよく判りませんでした。勉強不足ですみません。また、画面そのものはシュールというよりは単に説明が不足しているかの如き描写が多数見受けられる印象です。
 主演の大久保鷹(注記02)は状況劇場で舞台に登った御方。そしていまひとかた、歳を経た謎の男を演ずる種村季弘は独逸文学者であられますが、広範な著述活動を展開なさっておられる御仁。即ちアノ頃のアノ路線の御方々の同窓会の如き作品であると捉えて差し支えないでしょう。ですので当然関係者でない一般の者はおいてきぼりですし、御仁方々への思い入れが少ないと申しましょうか無い向きは蚊帳の外です。

 という事で。これらを踏まえ、なおかつ興味のもてる御仁にはお奨めできるやもしれません。

蛇足的付記:即ち、関係者御方々とは、澁澤龍彦らを筆頭とするソノ流れの御仁達という事で、幻想文学や状況劇場、寺山修司と天井桟敷といったアノ頃のサブカルチャーの筋を指すと捉えて戴ければ宜しいかと存じます。
 尚、今日、そういった御方々がさりげなく集うバーがございましてそれはこちら、赤坂の「despera(注記03)。勿論基本は都会のショット・バーですがウヰスキーのシングル・モルトの専門店。文学はもとよりモルトに興味の或る向きには御奨めのお店です。文学系なので御値段はかなり良心的です(というより、此方で高値と感じる御仁にはモルトは既に薦められない)。


4)必要ないと思いますが一応の注記

01)独逸文学者。 およそ広範な著述活動をなさっておられます。氏に関わる詳細は別冊幻想文学13「怪人タネラムネラ・種村季弘の箱」(アトリエOCTA発行)を御参照願えれば幸いです。それにしても数というのは順繰りですのであまり拘る事ではないのですが”13”とは。本作「KINTOKI」に関する記述は監督であられる佐伯直寛の文章、147頁に見られます。あくまで余談ですが、こちらによれば氏はTVへの出演は避けてきた御仁だそうです。
02)怪優。唐十郎の状況劇場にて幾多の舞台を踏む。現在では劇団唐組を中心に活動中。
03)ショットバー「despera」。赤坂・一ツ木通り、一階が牛丼の吉野家さんのビルの三階に居を構える。オーナーにしてマスターは伝説の流れ編集者こと”つちのこ”編集者渡邉一考氏。



記述:2003-05-22
追記:2003-05-31