福岡県人会会報「東京と福岡」2005年12月号 /11頁..........作成:2005年12月16日/杉原健児

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なんでも広場

 師走・・そろそろ正月料理の準備もはじまることでしょう。
 物心ついた頃から食べてきた祖母や母の「雑煮」が日本の雑煮だと思っていましたが、なんと
同じ福岡県内でも地方によって違うのです。また、家庭によっても違うのです。今回の「なんで
も広場」は福岡各地方の雑煮をまた、郷土料理の“がめ煮”の作り方を“簡単”にご紹介いたし
ます。                                              (はしもと) 

雑煮
<北九州>
  餅:丸餅、湯のしまたは焼く
だし汁:清汁仕立。干しハゼ(遠賀川)、イリコ(豊
    前)、昆布
  具:さわら、マグロ、エビ、鳴戸、蒲鉾、カツオ
    菜、ミズナ
<福 岡>
  餅:丸餅、湯のしまたは焼く
だし汁:清汁仕立。焼きアゴ、焼きハゼ、カツオ、昆布
  具:塩かますまたはさわらか鯛、里芋、椎茸、蒲
    鉾、人参、カツオ菜
*博多商家での具は玄界灘の鰤に椎茸、豆腐、里芋、
 銀杏、カツオ菜。だし汁は焼きアゴ(とびうお)、
 カツオ、昆布、椎茸
*甘木・秋月ではゆで小豆を入れるところもある
<筑 豊>
  餅:丸餅、湯のし
だし汁:清汁仕立。カツオ、昆布、椎茸
  具:塩ぶりか鶏肉、蒲鉾、椎茸、蓮根、叩き牛蒡、
    カツオ菜
<筑 後>
  餅:丸餅、湯のしまたは焼く
だし汁:清汁仕立。するめ、昆布
  具:鶏肉、鰤、アラのいずれか。里芋、椎茸、
    蒲鉾、カツオ菜。だし汁に使ったするめ、昆
    布も細切りにして入れる。
*浮羽では納豆、三井ではハヤを焼いて味噌仕立てに
 するところもある。
*湯のしは椀の底にくっかない様に輪切りの生大根を
 敷く

チョイメモ:<縁起物>
  アラ・・・ 魚の王者
   鯛・・・ めでたい
  昆布・・・ よろこぶ
   鰤・・・ 出世魚(←ハマチ)
カツオ菜・・・ 勝つ男、歯ごたえがある。県内栽培
 栗配箸・・・ 栗の細い枝を削った、径1センチ大の箸。
      仕事の繰り回し、お金のやりくりがうま
      く行くように。
  柳箸・・・ 早春最初に新芽を出す。柳に雪折れなし、
      風折れなしで折れにくい。
(参考文献:福岡の郷土料理/楠喜久枝著)
がめ煮
 かつて博多湾にかめ(ガ
メ)がたくさんいてこの
がめを煮込んで食してい
たが、博多に鶏が入り庭
で飼うようになり、がめ
より「うまか」といって
残り物の材料まで煮込ん
でしまった飾り気のない
料理。黒田藩時代の戦陣
料理。

材料(4人前)
骨付鶏肉300g、里芋4ヶ、こんにゃく1丁、干しいた
け4枚、レンコン200g、たけのこ200g、ニンジン
1/2本、ゴボウ1/2本、絹サヤ6枚、しょうが1かけ、
煮汁〈干しいたけの戻し汁を含むだし汁または米のと
ぎ汁〉4カップ、酒大さじ2、醤油大さじ5、砂糖〈三
温糖〉大さじ3、塩小さじ1、油少々

作り方
@レンコンは乱切りにして酢水にさらす。ゴボウは乱
 切りにして水にさらす。干しいたけは水で戻して石
 突きを落とし半分に切る。こんにゃくは丸ごと茹で、
 手で一口大にちぎる。里芋は皮をむき一口大に切っ
 てぬめりはとらずに。
A厚手の鍋に油を熱し鶏肉を炒め、かぶるくらいのだ
 し汁、酒、砂糖、醤油を入れて鶏肉に味がしみこみ、
 照りが出るまで煮込んだら取り出す。
BAの鍋にゴボウ、レンコン、たけのこ、こんにゃく
 の順に入れて炒め、一度取り出す。熱湯で油分を抜
 く。鶏肉を煮込んだ煮汁と残りの煮汁を入れ、酒、
 砂糖、醤油、塩を入れて(はじめは薄味から。2、
 3回に分けて)強火で煮る。煮立ったら弱火にして
 落し蓋をして20〜30分間煮込む。
C全体が色づいたら里芋とニンジンを入れさらに煮汁
 がなくなるまで弱火で煮含める。「鍋返し」をして
 味を均一にし、煮すぎない様に注意する。
D器に別煮の鶏肉と混ぜて盛り合わせる。彩りに硬め
 に茹でた絹サヤの細切り、鶏の臭み消しにしょうが
 の千切りを散らす。
                        
            (以上 勢津子流がめ煮)

福岡県人会会報「東京と福岡」2005年12月号 /11頁