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佐為人のレビュー |
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メンデルスゾーン・ベートーベンヴァイオリン協奏曲
何を隠そう、叙珠にはまるきっかけとなったCD。
ジャケット写真を見て一目ぼれ。いわゆるジャケ買いというやつですね(*^^*)
メンデルスゾーンV協についてはらべんだーがーでんでも熱く語っていますが、
すごく好きな曲です。超有名な第一楽章冒頭のあのメロディに始まり、第二楽章
第三楽章ともに”完璧な協奏曲”と呼ばれるにふさわしいクオリティだと思います。
同じ曲を演じてもシャープな印象のハイフェッツの演奏に比べジョシュの演奏は
甘いですね。とろけそうに甘い。イツァーク・パールマンのはその中間といった
ところでしょうか。私はもちろんジョシュのが好きです!(*^^*)娘はパールマン
のが良いといってましたけどね。
ジョシュの音色は確かに甘いんですけど、決して女々しくはない。バーンと行く
ところは行くと云うか、メリハリが利いていて好きなんです。フレーズの切れ目とかも
キュッという感じで切っていて、雄々しい感じがします。甘いのに雄々しい。
変なこと言ってる?私。ジョシュ作のカデンツァも大好きです。
曲にあってると思うし、ジョシュが高く評価されているところの”思想性”にも通ずる
新しい個性をキラリと光らせていて素敵だと思います。
ベートーベンのV協は初演時高評価は得られず、憂き目を見た作品ですが、
前出のメンデルスゾーンが指揮をし、偉大なヴァイオリニストのヨアヒムがソリストを
務めて初めて世に認められるようになったのだということです。カデンツァは
ベートーベンのオリジナルのものはなく、ヨアヒムやクライスラーの書いたものが
一般的には用いられているそうです。しかし我らがジョシュはこのベートーベンの
V協においてもカデンツァを自作しています。ジョシュが言うにはこのV協は長い作品
であるためカデンツァもそれなりに大きなものが必要になってくるわけで、その点に
おいて大変気を使ったそうです。
ジョシュは将来は作曲家になりたいそうです。カデンツァに関してはブラームスの
V協以来ずっと自作のものを入れるようになっていますが、ジョシュが思い描いて
いるのはもっと大きな作品なのだそうです。
近い将来”ジョシュア・ベルのヴァイオリン協奏曲”をジョシュがソリストもしくは
指揮者を務めて演奏される日が来るのを心待ちにしています。
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このジャケットは海外版でタイトルは”Poem”(詩曲)となってます |
ツィゴイネルワイゼン〜ヴァイオリン名曲集〜
もし私が誰かにジョシュのCDを薦めるとしたら真っ先にこのCDを薦めます。
私が最初に買ったジョシュのCD二枚のうちでもこちらのCDは小品集ですが、
ヴァイオリン名曲集と云うだけあってどの曲も技巧が凝らしてあって、ヴィルトゥオーソ
であるジョシュの真価がいかんなく発揮されていると思います。ヴァイオリンソロが
浮き立つように作られている曲が多く、ヴァイオリン好きにはたまらない一枚です。
しかもバックはフルオーケストラが演じているのでなんとも豪華な造りになっています。
まず惹かれるのはその音色です。私はそれまで本物の素晴らしいヴァイオリンの
音色というものを聴いたことがなかったんです。それは何度も聴きたいと思う音でした。
最初はほんとに運転中のBGMみたいな感じで軽く流してました。でも、あるとき
ふとその音が耳に憑いたんですね。「ん?なんなんだ?この音は?」みたいな。
「もう一回じっくり聴いてみよう」となって、「ちょっとすごいじゃんこれ」になって、しまい
にはその音の虜になっていたと云うわけです。
「序奏とロンド・カプリチオーソ」ですが、この曲はサン・サーンスがサラサーテに
献呈した曲でサラサーテも好んで演奏しました。詳しくはこちら(五嶋みどりさん解説)
「タイスの瞑想曲」これについてはもう何も云うことがないくらい有名な曲ですよね。
誰でも一度は耳にしたことがあるはず。えもいわれぬ美しいメロディです。
ツィゴイネル〜についてはいずれ「らべんだーがーでん」で詳しく語るので省きます。
「詩曲」小品と呼ぶには戸惑うくらい長い曲で初めはとっつきにくいですが、なんども
聴いているうちはまります。詩曲と云うタイトルがピッタリのロマンティックでそれでいて
まるで宇宙空間にいるような不思議な気分にさせられる曲です。
「サン=サーンスの「ワルツ形式の練習曲」によるカプリース(イザイ)」カプリース=
奇想曲と云うだけあって冒頭から聴き手の度肝を抜くようなメロディの展開があります。
しかもワルツ形式で練習曲でもあるのですね。奇想曲って難しいと言われますよね。
でもジョシュはそんな難しい曲でも難なくこなしてしまいます。
「ツィガーヌ(演奏会用狂詩曲)」この曲はカデンツァから始まっています。
しかもそのカデンツァが曲の半分の5分近くを占めているんです。実は私がジョシュの
美音にはまったのはこの曲がきっかけです。この長いカデンツァの部分の音色を聴い
て「おお!?」と思ったのが始まりなのです。それにしても”狂詩曲”って、すごい
タイトルですよね(^^;) |
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シベリウス・ゴルドマルクヴァイオリン協奏曲
次に購入したのは確かこのCDだったと思います。北欧フィンランドの生んだ
大作曲家シベリウスとハンガリー出身のゴルドマルクのヴァイオリン協奏曲でした。
シベリウスのV協については「らべんだーがーでん」(以下らべ庭とします)にて熱く
語っているので簡単に済ませますが、この曲を聴くときは出来るならば防音設備の
整った部屋で大音量にして聴いていただきたい。目を閉じると浮かんできます。
北欧の豊かな自然と、冬の厳しい吹雪の大地が。その地に根を下ろし、
つつましやかにしかしたくましく生きる人々の営みが。
全体的にヴァイオリンが出張ってますのでジョシュの美音が堪能できます。
補足ですが、第一楽章の冒頭部分に関してシベリウスは「極寒の澄み切った
北の空を、悠然と滑空する鷲のように」と述べているそうです。
ジョシュは大空を滑空する鷲を心に抱きながらこの曲を演奏しているのでしょうか。
彼がヴァイオリンを奏でながらかがんだり伸びたりする姿を想像してワクワクして
しまいます。
ゴルドマルクについてネットで調べました。こちら
作曲家としてモーツァルトやバッハなどに比べれば著名であったとはいえないですが
この協奏曲を聴く限りその力量には確かなものが感じられます。
得意分野は歌曲や合唱曲で、有名なものもあるようです。
導入部の重厚なオーケストラの演奏より始まる第一楽章ですが、中盤のメロディは
甘くロマンティックです。第二楽章もとても美しいメロディで切なさが胸に迫ってきます。
超絶技巧もいいけれどこういうしっとりした作品も充分に聴かせてくれるジョシュって
素敵です。それを奏でているときの彼の表情が頭に浮かんでくるようです。
そして一転、第三楽章ではアップテンポの一見舞曲のようにも聴こえるメロディに
始まり中盤にはかなり長いヴァイオリンのカデンツァが入ります。カデンツァが終わると
また舞曲風の旋律に戻りそれを繰り返しながらフィナーレへと続いていきます。
初演時に大絶賛され人気を博したこの曲ですが最近ではあまり演奏されなくなった
らしいです。それを発掘して日のあたる場所へ持ってきたジョシュってやっぱり偉大
です。
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Romance of the Violin
いつも新しいことにチャレンジし続けているジョシュが、ヴァイオリン曲ではなくオペラやピアノ曲などから選んだポピュラーな曲をヴァイオリン曲としてアレンジして吹き込んだ一枚。
ジョシュ自身が「このアルバムは一般向けです」と言っているように、この一枚はクラシックファンのみならず多くの人に受け入れられるであろう一枚です。
ジョシュがコンサート後のパーティなどでお客さんにどの曲がいちばん良かったかと尋ねると、必ずしも超大作ではなく、たいていメロディが美しい印象的な曲を選ばれるのだそうです。
それならばそういう曲ばかりを集めたアルバムを作ろう、それもヴァイオリン曲に限定せず色々な分野から選曲しようと言うのがこのアルバムのポリシーです。
ジョシュは「ピアノ曲に関してエチュードはもちろんヴァイオリンには不向きだがノクターンに関してはその限りではない、むしろヴァイオリンの方が上手く行く場合もある」と述べています。この辺のところにジョシュのヴァイオリン演奏に対する自信とか心意気とかを感じます。
そのジョシュの自信がうぬぼれではないと云うことはこのCDを聴いてもらえればわかると思います。
特に”ショパンのノクターン20番(遺作)”についてはまるで初めからヴァイオリンのために作られた曲かと思うほどです。
途中で変調があって主題に戻ったときのジョシュが奏でるギブソンの音色と言ったら!これはピアノでは出せないと思います。たぶん。聴いてもらえればわかります。
私が一押しなのはそれですが、ジョシュ自身はマスネの”エレジー〜おお過ぎ去りし日の甘美な春よ”だそうです。これってもしかして7年間付き合った彼女のこと言ってる?(^^;)ジョシュってば見かけによらず(?)純情です。
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