2007年10月29日(月)  瀬田一
タイトル:知ってる裏 知らない裏 学食のあのメニュー / 只今準備中
昼休み、学食に向かうと食券の券売機の前に北山さんがいた。
時間がちょっと遅いので、券売機に他に並んでいる人はいない。

「あれ?北山さん、珍しいね」
「瀬田…」

北山さんはおれの方をチラリと見た後、券売機に向き直って100円を投入。

そして、

たぬき きつね たぬき たぬき きつね たぬき きつね

の順で(高速だったから見間違いかもしれないけど、多分その順)ボタンを押した…!
そしてまた、100円玉を2枚投入。

機械の動く音がして、食券が1枚出てきた。おつりは無し。

「いいいいまの…なに?」
「……学食の裏メニュー。たぬききつね蕎麦。300円」

北山さんの面倒くさそうな回答。
つか、

「裏メニューなんてあったんだ!?え?なにどーやんの?」
「……めんどいな。一回しか言わない。100円入れてー」
「うんうん」
たぬ・き・たぬ・たぬ・き・たぬ・き。で100円二枚入れる」
「??????」

「たぬき」「たぬき」言っていたようにしか聞こえませんが。
もう一回聞こうにも、北山さんは既に行ってしまったので、仕方なくたぬき蕎麦(300円)を買った。



カウンターでおばちゃんに食券を渡しながら、

「おばちゃん…」

おばちゃんにそっと耳打ちする。
先にカウンターに来ていた北山さんが怪訝そうにこっちを見た。

「おばちゃん。今日はピンクのレースがついたやつ履いてるでしょ?
「あら、ヤダ。せーかいv」

当たった。おばちゃんは顔を赤くして嬉し恥ずかしといった感じ。
おばちゃんの今日の靴下を当てると、ゆで卵が一個サービスされるという、隠しサービスがこの学食にはある。

先にたぬききつね蕎麦を受け取った北山さんが、去り際
「ど変態」
と呟いていたけど、おれ…何かした…?

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2007年10月30日(火)  高科佐希
タイトル:人それぞれの思いで… 只今準備中/見てはいけないモノ
遂に(?)前日です。仮装大会まで。私はまだ迷っています。
何故ならこのイベントは参加任意なので。制服が浮くのか、仮装が浮くのか…予測不能です。
そんな中で準備をされている方もいらっしゃります。

1人目。山手君。衣裳作成に燃えています。
本人曰く、文化祭での衣裳をグレードアップさせるらしいです。
(製作期間がかなり限られているので、新しく作れるのはせいぜい1〜2着だそうで…)

2人目。実夏ちゃん。妄想で萌えています。
興奮しすぎて倒れないように、早めの妄想をしておくのだそうです。

3人目(?)。演劇部の方。衣裳製作と貸し出し。
なるみちゃん曰く、衣裳を貸して欲しいと言ってくる人が毎日2〜3人いるらしいです。

4人目(?)。女性の方。
コスプレ衣裳探しに奔走中。何処から流れたかは分かりませんが、
コスプレをして意中の相手と写真を撮ると結ばれる確率アップと言う噂が。
カップルの場合は末永く幸せになるそうで。
女性に限らず、男性の方もちらほら噂を間に受けているみたい。
ミステリー好きな人は検証しそうだな……


そして私はと言えば……新谷さんや美尋ちゃんを筆頭にお菓子作りに来ています。
他にメンバーは石原さんに冬子さん、他数人。
冬子さんは嫌そうな顔をしていたけれど…多分石原さんがいるからなのかな?

タイチ君からカボチャプリンの作り方のレシピを聞いたから、それを作るとの事。
でも何でお菓子作り?

「たまにはこんなのも良いでしょ?お祭だし、振る舞いくらいはね」

確かに。こんな事をするのはたまには良いかもしれません。
それから作業は始まりました。ハロウィンだからと言っても、カボチャの色は緑色。
漸く完成したプリンはとても美味しそうに仕上がりました。

「早く修ちゃんに食べてもらいたいなぁ〜」

と、新谷さん。何だか嬉しそう。皆誰かにあげるのかな?
どんな人にあげるのでしょう?私は誰にあげようかな。でもこれじゃあバレンタイン?
家に帰ってから、買っておいた小さなカボチャ(ちゃんと橙色のを)でカボチャお化けを作りました。
明日教室に飾ろうと思います。

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2007年10月31日(水)  如月実夏
タイトル:噂をすれば。 前半 見てはいけないモノ/さぁ!イベントだ!!
さてさてハロウィン企画「大コスプレ大会!!
私の見せ所はもちろん衣装!!
今年は山ちゃんに手伝ってもらおうと思ったらなにやら忙しそうだった…しょうがない、1人で頑張りました。

私の衣装は定番魔女っ子です。
それでも普通じゃ面白くないから前イベントで使ったセーラー服を改造してみました☆一応全部手作りですよ?
あれ…制服に魔女っ子…何かを意識したわけじゃないんんだから!!別にこの後格好よくギターとか弾くわけじゃないんだから!
その証明にじゃーん☆猫耳つけちゃうもんねー。

そんなこんなでとりあえずネコミミ抜きで校舎内をうろついてたんです、コスプレのまんまで。
前日からのアピールは大事!まぁあわよくば賞欲しいもんなぁ…
何貰えるんだろう…あ、あのアニメのゲームとか欲しいなぁ。

どん。

見事に転びました。膝、痛…い。
何で最近はこう人にぶつかるかなぁ。背負い投げされない分いいけど。
「あ、スミマセン!」
「こっちこそ!怪我しなかった?」
や、優しい人だ!
その人は多分先輩(雰囲気で判断)でやっぱりコスプレ。
でもその人のコスプレは至ってシンプルの定番幽霊スタイル(黒髪&白ワンピース)
「ごめんね、ぼーっとしてたみたいで」
手を差し伸べてくれるその人は幽霊コスだけと天使様だよ!
「こっちこそ全然気付かなくて、」
「膝、擦り剥いてる。痛いでしょう?」
足を見ると本当に擦り剥いて血がにじんでました。
「いや大丈夫です!コレくらいの怪我ならあのときに比べれば…!」
そうそうダイブとか。
「…?」
「いや、なんでもないデス。」

「そういえば先輩…はやっぱり明日に向けての衣装ですか?」
結局保健室までまでついてきてくれるらしい先輩(仮/でも訂正しないからいいのかな?)
もうあまり生徒がいなくて暗い校舎内はやっぱりちょっぴり怖いデスネ。
「明日?なんかあったっけ?」
あれ?あの行事はここ最近毎日噂になってるのにな、
それに衣装。知らないのにその格好?
「じゃあその格好は?」
「え、これ?」
あれ?本格的に話がずれてきてる??

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2007年10月31日(水)  如月実夏
タイトル:噂をすれば。 後半 見てはいけないモノ/さぁ!イベントだ!!
「はい、到着」
「わざわざ付いてきて貰っちゃってありがとうございました」
「いーの、私がよそ見してたのが悪かったんだし」
「それは私もデスヨ。」
保健室には誰もいなくって、先輩が手際よく消毒してくれました。
美人さんだし、なんでも出来るし(予想!)凄いいい人!!

「じゃあ、私行くね?」
そういってにっこり笑う先輩。もう1度ありがとうございましたと頭を下げた時。


…見間違いだと思ったんです。というか、思いたかったデス。


「……先輩?」
「隠してたワケじゃないんだけどね。」
ハネが、先輩の背中から…。しかも
「先輩、ホンモノっすか?」
「んー、そうかな」
ニコニコと笑う先輩。いや、そこは冗談だといってクダサイ。
さっきまで目の前にいた先輩は幽霊スタイルじゃなくてホンモノの幽霊様だったのです!!
あわわわわ。開いた口が塞がらない。ようやく出た言葉が、
「出てくる季節間違ってますって…!!」

突っ込むところが間違ってるよ自分。

そんなリアクションにただただ笑うだけの幽霊様
「面白いコだわ…じゃあ、バイバイ!」
イキナリそういうとせんぱい…幽霊様はふわりと浮いて一瞬で消えてしまいました。

そして取り残された私…。
あー、まだイマイチ事態が飲み込めません…な、何があったの!?
やっぱりというかなんというか。こういうときにはつき物デスヨ。

また意識が遠のく感じがしました☆

起きたときには何故か教室の机に突っ伏していて気絶してたのも10分足らず。
コレはまさかのゆ、夢オチ?
そのとき、カサッと何かが落ちる音が。
「飴?」
そこにはでっかいペロペロキャンディーが落っこちてました。あのよく漫画で見るようなヤツです、ぐるぐる模様の。
しかもその飴の包み紙(透明の)に何か書いてありました。

『ハッピーハロウィン!また何処か出会えたらその時は、』
その横にちっちゃい羽の絵。
あれ、だって羽って…。
全てをようやく理解したとき、

ぎゃああああああ!!!

悲鳴しか出てきませんでした。

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2007年10月31日(水)  北山冬子
タイトル:はじめの挨拶はやはり さぁ!イベントだ!!/未知との遭遇
何人コスプレしてくるかと思ったら、3限終りの休み時間の時点で7割強ってとこか。
今んとこ一番派手なのは山さんか……

「皆張り切ってるねぇ…」
そう言う石川ちゃんも『張り切ってる皆』のうちの一人だ。
真っ黒い魔女帽子に手作りっぽいローブ、黒猫のぬいぐるみなんか持っちゃって「きゃっ、瀬田君と目が合っちゃった!」とかやってる。あんな熟女マニアのどこがいい。
如月ちゃんとか高科ちゃんとか魔女はけっこう多い。

「ふゆこちゃんは口裂け女のコスプレだよね?」
「いや、このマスクは違うから!」
別に口裂けてないし。
ちょっと風邪がぶり返しただけだもん。


そして次のチャイムが鳴る。生徒、そして果ては先生までがコスプレをしているけど、うん……もう正直どうでもいい。鬼太郎のカッコはまぶしすぎます
その後4限の記憶はない(寝てた)。


そうして昼休みに突入してから放送室に行く。
生徒会の写真撮影の補助、ほんとはサボるつもりだったけど、なるみたちにあのDJ(わかるでしょ?機関銃の)に作ったお菓子渡すように頼まれちゃったし。
教室出る時にキャサリン木村の「ちょ…何みんな目ぇ怖いよ……何その服僕そんなの着な……うわー!」という声が聞こえたけど、うん、ご愁傷サマということで。


余談だけど、放送室に行くまでには様々な猛者に出会った。
ドラキュラとかミイラ男とか…
個人的なコスプレキングは際どいラムちゃんコスの
いや、あの、そのもっこりははんざ……いやなんでもないですなんでもない。
(ちなみにその彼は相川達教師陣に捕獲されてた。
「ああ、そこの口裂け女くんは北山か?」
口裂け女じゃないっつーの!)



『関係者以外立ち入り禁止!』の放送室に入ると新品のマイクの前にはDJ……が?
頭からすっぽり被った白い布で誰か分からないじゃん!
よくあるオバケのコスプレ……と言うよりはまあ仮装か。
ちっ、どんな時でも(同じく部員にでさえ)顔は見せないってわけね。

放送のスイッチが入る。

「さて、諸君はこの日のためにコツコツと準備をしてくれたことと思う。
合言葉は『Trick or Treat!』
良いハロウィンを」

あたしは、布を通してでも耳に心地好く響くDJの声が学校中に浸透していくのを端で眺めていた。

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2007年10月31日(木)  古谷秋成
タイトル:はたまた百鬼夜行か 未知との遭遇/青春はいつだってサバイバル
そろそろ風が冷たくなってきたなと思いながら、いつもの通学路をいつものように学校へ向かう。
が、たどり着いたいつもと同じはずの学校は何だか様子がおかしかった。


まず第一。
下駄箱前で三角帽子をかぶった魔女を目撃する。しかも複数。
……この学校はいつから魔女を養成するような場所に……?

そして次に、廊下にて。
猫耳の生えた誰かの後ろ姿を発見(恐ろしくて誰かは確認出来ず)。
……耳?突然変異?はたまた化け猫が校内に侵入?
あぁ、よく見れば尻尾まで生えてる!化け切れてない!


そして第三。
2‐B教室入り口にでかでかと貼られた、黒地にオレンジで書かれた幕。

「は……はっろうぇぇーん……?」
何だ、この泣き声みたいな言葉は。文化祭の時のまじないだろうか?

怪訝に思いながら教室のドアを開けると、中も何やら異様な雰囲気だった。
所々にコウモリの飾りやら顔のある南瓜やらが鎮座している。
状況が把握出来ない……文化祭再び?担任の異様なはりきりも再び?

「あ、古谷おはよう!トリックオア・トリーート!!」

にゅっ、とどこからか生えてきたのはぐるぐるに包帯で巻かれた誰か(恐らく声と大きさから察するにコータ)

鳥っ苦尾亜鶏ー吐って何だ。

の、呪いの言葉?コータに何かしただろうか…


「あ、もしかして古谷、今日がハロウィーンだって忘れてた?」
「歯呂宇ぃーん……?」
名前からして怪しげだ。怪しすぎる。

「古谷ー衣装忘れたってんなら余ってるわよ、ほらっフランケンとドラキュラどっちがいい?」

山手が満面の笑顔で布の固まりを二つ持ってやってくる。
片方は皮のようなものとベスト等、もう片方は黒マントに牙…


あぁ、今日って……魑魅魍魎まつり?

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2007年11月1日(木)  山手真海
タイトル:カップル?撮影に大忙しの
      佐希ちゃんを横目に(前編)
青春はいつだってサバイバル/
モップモップモップップ♪
男には〜
やらねばならぬ 時があるぅ〜♪

          By 真海


そう。
ハロウィン祭のことよ!


昨日は、学校をあげてのハロウィン祭。
アタシはそれ用の自作衣装を作ってたから平常心だったけど、
登校して来た教師・生徒の約60%(仮装してたコも含め)はぎょっとしてたわね。
だって…
「ここ、学校だよね!?」
なんて、
清々しい朝っぱらから物騒な会話が飛び交うような情景だったんだもの。

中でも、校内で遭遇したTOP3は、

第一位 カボチャ頭
第二位 魔女
第三位 猫ムスメ…?(猫耳着用スタイル)

以下、ドラキュラ・フランケン・墓石・布お化け・口裂け女…?etc.
たまにどっからか、
「だから、このマスクは仮装じゃないって!」
ていう叫び声が聴こえたけど。

ところで、なにがバトルかっていうと。
DJが甘い声音で呟いた『最強の称号』争奪戦本番!てことなのよね。
実夏ちゃんに振られちゃったアタシは、仕方なくひとりで猫の着ぐるみ着用…。
(いいの、ハロウィンだけどお化けじゃないけどッ)

…でもッ。
一日中っていっても、やっぱり限界ってものがあるのよね。

まず、体育。
窓から校庭を眺めてると、
サッカーボールを追ってたカボチャが頭の重みに耐えられず転倒するシーンが続出。
あと、隣のテニスコートでも、勢いよく打たれた球がカボチャの目に食い込んで大騒ぎになってたり。
アタシも…ふ、ふふ、頑張ったわよ、跳び箱。
尻尾が、尻尾がッ…!

次は、お昼。
体育の惨状が身に染みたらしく、カボチャ集団は潔く脱カボチャ帽。
次の悲惨ターゲットはドラキュラ。
あのキバ…邪魔らしくて、飲み物が口元からだだーっと…。
あと、本物の歯で噛む前にキバがあたっちゃうらしく、物が飲み込めないんですって。
もう、ドラキュラ陣は泣く泣く、
入れ歯をはずすおっさんみたいなしぐさでキバをはずしてたわね。
アタシも、気を抜くと着ぐるみの口元に染みが…ッ!

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2007年11月1日(木)  山手真海
タイトル:カップル?撮影に大忙しの
      佐希ちゃんを横目に(後編)
青春はいつだってサバイバル/
モップモップモップップ♪
最後は、掃除。
一番の被害は魔女っ子。
ほら…掃除すると、埃が舞うでしょ?
魔女っ子の衣装って全部黒色だから、みんな一気にみすぼらしい色に変わっちゃうわけ。
埃から逃げようとすると、帽子がハタキ代わりになってまた「もわっ」てなるし…。
みんな、泣く泣く更衣室へ走っていったわ。
かく言うアタシも…ええ、全身モップよ。
プライドも何もあったもんじゃないわ。


そんでもって、迎えた今日!
昨日の『1日仮装完遂者』がDJによって発表される記念すべきお昼。
昨日の今日で、まるで夢から覚めたみたいに平穏な高校風景に戻ってる校内にも驚いたけど、
いつもの爆音&高音ギターの「キュイ〜ン!」のあとに告げられたDJのセリフに一番度肝を抜かれたわ。

『…お昼の放送だ。
今日は残念なお知らせがある。
ハロウィン祭の「最強の称号」獲得者が、一人しかいなかったことだ。
と言うよりも、みんな「1日中、校内で」という言葉をはき違えていたようだな?
1日中っていうのは、31日の0時から23時59分までのことだ。
つまり、31日中ずっと校内で仮装をし続けた人間が勝者というわけだ!
残念だったな、みんな。
そういう訳で、「最強の称号」は俺がいただいていくが、文句はないよな?

さあ、気を取り直して、今日も芸術の秋にふさわしい名曲を入れていこう。
リクエストは1年の…』


…ある意味、最強な奴だわ最優秀DJ…。

ま、敗れた仮装軍団(アタシ含め)は泣く泣く、
瀬田や佐希ちゃん達が作ったお菓子をお腹いっぱいいただいて、
1日遅れのハロウィン気分を満喫しましたとさ…☆(涙)

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2007年11月2日(金)  高科佐希
タイトル:意外な人が大活躍? モップモップモップップ♪/あの人の涙
今日は体育館の清掃当番。モップがけをせっせとやっています。
“最強になれなくて残念だったね会”を開くから何時もより早くやっています。
でも、まだ愛のプレゼントが残っているので残念と言うには早いような…

そこで始まったのが…モップ早がけ競争でした。
タイムが1番早かった人は、タイムが1番遅かった人に1つ命令出来ると言うそうです。
丁度体育館の掃除をしていたのは私以外に

古谷君、川山君、友子さん、山手君、木村君、実夏ちゃん、虎君、田辺さん

です。
ルールは簡単です。1人ずつタイムを測って競うのです。
誰かが持ってきたストップウォッチ。
元々やる気のない私と古谷君がタイムを測る係に強制的に任命されました。

「総武に負けないわよ〜!!」
「山手からあの席を奪う為だー!!!」


そんな叫び声も聞こえましたが、6人まで測り終えた時点での順位。

1位、田辺さん 2位、山手君 3位、川山君 4位、実夏ちゃん 5位、木村君 6位、虎君

山手君と川山君のデッドヒートって一体……少し可哀相です。
現時点で命令できるのは田辺さん、言う事を聞かないといけないのは虎君です。
2〜5位の皆さんは胸を撫で降ろしていると思いきや、
山手君は笑顔で川山君は凄くしょんぼりしていました。

最後の1人、友子さん。この方に掛かっています。

「よーい、はじ…」

すっかり慣れてしまった模様の古谷君。最後の掛け声を掛け終えそうになった時。

びゅわん

猛スピードで友子さんが走ってくるではありませんか。そしてゴール。凄くすがすがしい顔をしています。
「ま、負けたわ……」
「うちの犬みたいに見えたお陰よ。何時も追っかけまわしているからね」

さりげなく鍛えているなんて……でも、でも…

「友子さん、フライングなので最下位です…

古谷君が掛け声を掛け終える前に走り出したと言う事なので…
結果田辺さんの命令を友子さんが聞く事となりました。
実夏ちゃんが友子さんにペットの名前を聞いていました。そのペットの名前は…

モップよ。モップみたいだから」

友子さんのネーミングセンスに乾杯した人は何人いるのでしょう?

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2007年11月2日(金)  渡辺なるみ
タイトル:人生に三度だけの男の涙。 あの人の涙/学食戦争
今日は昨日のハロウィンの片付け。
授業が始まるまでにやれるだけやっとかなくちゃいけないから、早朝出勤なの。
…楽しかったなぁ、コスプレ…
なんていうの……?魑魅魍魎ってヤツ?

わたしは、ミイラ女をしたの。
最初は魔女っ娘とかしようかなーって普通に考えてたんだけど、演劇部の衣装が全部借りられちゃってたから、急遽変更。
かといって衣装を制作する時間も予算も技術もなかったから。賢くない?
たっぷり包帯を買ってきたつもりだったんだけど、片足分足りなくて…。
実は早朝に保健室に忍び込んで、こっそり借りました。
借りただけ借りただけ。今朝、また返しておいたからね。


昨日とは打って変わって、登校してくるみんなはいつも通り。
そんな中、後ろの扉が控えめにカラリ…と開いたの。
現れたのは。

「キャサリン…いつまでウィッグ被ってるの?」
いち早く気付いたコータくんが、いち早く疑問を述べる。

そう。昨日みんなの好意で本物のキャサリンへと変身した春ちゃん。
魔女やカボチャに紛れて、星条旗がモチーフのミニスカワンピに金髪ウィッグ、付けまつげに厚化粧と、完璧完全にあれはキャサリンだった。男だね、春ちゃん。
でも、なんで今日もまだ?

春ちゃんは、きッ!とコータ君を睨んで、みんなの注目を浴びながらすたすたと自分の席に座ったの。
鞄を乱暴にぽいっと放り出して、机に突っ伏してる。

「キャシー…」
「キャサリン…もしかして…」
事情を察したらしい数人が集まってくる。

木・村・春・稀・だ・か・ら!!いつになったら覚えるんだよ!」

わっと叫んで再び伏せる春ちゃん。
遠巻きに眺めているクラスのみんなを尻目に、井口くんが進み出たの。ゆ、勇者。
「まぁ、まずウィッグとれば?」
わしっ!と井口くんが金髪を引っつかんで、取ろうとすると。

ギャー痛い痛い痛い痛い!

悲鳴。そして、取れない。


「取れないんだよ!くっついてんの!
 瞬間接着剤で!!!


沈黙。

髪の痛みからか、心の痛みからか、春ちゃんの目には涙がキラリ…してました。



追記:朝のHRでびっくりした関原先生が、慌てて接着剤はがしを買ってきてくれたの。よかったね……

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