武 器 百 科

古今東西の武器を紹介

●刀・剣

●長柄武器(槍・矛など)

●打撃武器(棍棒・斧など)

●特殊武器

●飛び道具(弓・手裏剣など)

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刀・ 剣

刀とは片側だけ刃があるもの。剣とは両刃直刀のもの。ただし例外もある。
刀は主に東洋で普及し特に日本で目覚ましい発展を遂げた。
それに対し剣は西洋を中心に発展した。ローマ時代〜中世前半くらいまでの剣は重装甲の鎧に対抗するために、分厚く重い刃物というよりは鈍器のようなものだったが、中世以降は金属加工技術の発展により細く丈夫で切れ味鋭い剣が作られるようになる。16世紀以降になると大型の剣は廃れ、フェンシングで見慣れているような細く軽い剣が主流となる。

グラディウス
片手用両刃剣。反り無。刃渡り50〜70cm。
西洋の短剣の祖。ラテン語で「剣」の意味。古代ローマ兵の標準装備で片手に盾を持ちながら扱った。
もっぱら斬るより突いて使用。

ブロードソード
片手用で先端部のみ両刃剣。反り無。刃渡り70〜80cm。
17世紀頃登場。軽めで刺突にも有効だが、馬で走りながら斬りつけるのにも適している為、騎兵の補助武器として使用された。柄に手を保護するナックルガードのついたものが多い。刃に装飾用彫刻を施したものも有り。

バスタードソード
片手でも両手でも扱える両刃剣。反り無。刃渡り120〜140cm。
15〜16世紀・スイスで生まれた。バスタードとは「私生児」の意味。刺突型のラテン系剣と斬撃型のゲルマン系剣の特徴を合わせ持つため、雑種・混血の剣という意味でこう呼ばれた。

レイピア
片手用両刃剣。反り無。刃渡り80〜100cm。ナックルガード付きがほとんど。
鎧を着た騎士同志の戦いが少なくなった17世紀頃登場。相当細身の刃を持ち、刺突に特化した形態となっている。貴族の携帯用護身武器および決闘用武器として普及。

マン・ゴーシュ
刃渡り30〜40cm。
敵の剣を受け止めてへし折る機能を持たせた特殊な短剣。刃の根元に敵の剣を受け止めて払う鍔や刃をはさみ込むマタやくぼみなどをそなえている。マン・ゴーシュとはフランス語で「左手」の意味。左手にこれを持ち相手の剣を防ぎながら右手の剣で攻撃した。別に右手でも使用は可能である。

サーベル
片手用。両刃直刀・片刃曲刀両方有り。全長70〜120cm。
スラブ系ハンガリー人が作ったとされる。騎兵が片手でも扱えるよう作られた。日本の軍隊や警察でも採用されるなど、世界各地で浸透。地域ごとに様々なバリエーションが作られている。

ファルシオン
片手用。片刃。棟はまっすぐだが刃は湾曲。剣先にいくほど幅広。全長70〜80cm。
11世紀・北欧で生まれた。敵を鎧ごと断ち切ることを目的に作られたかなりの重量を持つ剣。

ククリ
片手用。片刃。「く」の字に曲がった重く幅広の刃。全長60cm。
密林の草木を薙ぎ払うナタとして生まれた。ネパールのグルカ族が使用していたことからグルカナイフと呼ばれる。

シャムシール
片手用。片刃。三日月状に湾曲した刃。全長80〜90cm。
ペルシャ生まれ。アラビアンナイトなどにも登場。「ライオンの尾」の意味。元々直刀だったが、しだいに斬り合いに適した形状に変化していった。

ショーテル
片手用。両刃。敵に向かい鈎爪状に大きく湾曲した刃。全長75cm。
エチオピア生まれ。敵の盾を回り込んで刺突できるよう考えられた独特の形状をしている。

ジャマダハル
片手用。両刃。刃渡り30〜70cm。インド特有の接近戦用短剣。広く平たい刃を持ち、並行に並んだ2本の横木を握りパンチをくりだすように突き出して使用。

太刀
両手・片手用。片刃。反り有。全長90〜100cm。
元々は貴族の佩剣だったが、後に武士たちも使用。南北朝時代では刀身が180cmの長大なものも使われた。
衣冠束帯でも身に付けられるよう下緒を使い刃を下向きにして左腰に吊るした(佩いた)。

打刀
両手・片手用。片刃。反り有。刃渡り60〜70cm。
室町時代以降主流となった一般的な日本刀。全体的に太刀に比べ小さめのサイズである。
刃を上にして帯の間に差して携帯する。

小太刀
両手・片手用。片刃。反り有。全長30〜60cm。
脇差・腰刀。大刀の補助武器として鎌倉時代以降普及。江戸時代には大小二本差しは武士のステータスであった。
小太刀を使った流派も生まれ大いに栄えた。また町人も持てたので侠客の武器や護身用としても普及した。

忍者刀
片手・両手用。片刃。反り無。全長60cm。
忍者が使用。打刀より短めで狭い場所での戦いを想定し、主に切るよりも突いて使用。
戦闘に使う以外、大きな鍔を踏み台にして壁を乗り越えたり、鞘をシュノーケル替りに使えたり多機能である。


長 柄 武 器

長い柄の先に穂先を取り付けて使う武器。最古のものは石器時代棒の先端に石の穂先を取り付けた狩猟用の槍である。
槍は長いリーチを生かし遠い距離から攻撃できる点、操作方法もシンプルであるという点で洋の東西を問わずたちまち戦場の主役となり、司令官から雑兵までが手にした。騎乗しての戦闘法、歩兵による集団戦法など用法も発展。また刺突だけでなく状況に応じて斬ったり叩いたりできる穂先を持つ武器も次々に生まれた。ただ機能が増えれば、その分操作法は複雑となり、誰もが扱えるという利点は無くなった。

スピアー
長い柄に刺突用の刃をつけた槍。1.2〜2mくらいのショートスピアーと2〜3mのロングスピアーがある。
単純な作りで殺傷力に優れ、誰にでも扱えるため、戦場でその威力を発揮した。

ランス
全長3〜4mの長槍。尖った先端から根もとに向かって三角すい状にひろがる。
持ち手部はバンプレートという傘状の鍔で保護されている。
中世騎馬戦用に開発された槍。これを脇に抱え馬ごと突進していく戦法は「ランスチャージ」と呼ばれ破壊力抜群。

ハルバード
槍状の先端に斧が取り付けられ、反対側に鈎爪がある。
13世紀のスイスで生まれた。語源はドイツ語の「ハルム(棒)」と「ベルテ(斧)」を合わせたもの。突き・切り・引っかけ・叩くという4つの使い方が可能。長柄武器の完成形と言われるが、その重量のため、使用には相当の修練が必要である。

パイク
全長6m。
15世紀、スイス軍が使用した対騎馬用の長槍。突進してくる騎兵に対し集団で槍衾をつくり迎撃するという使用法。スイス軍の名を一躍有名にした武器


長い柄の先に20〜40cmの両刃の穂先を装着。
紀元前の中国で使用。武器としての歴史は槍より古いと言われる。後に穂先が様々な形に変化していった。


20cm足らずの穂先を長い柄と垂直に装着。
古代中国の戦車戦で使用。敵戦車の乗員を引っかけてひきずり落とすという使い方。

薙刀
1.2〜1.5mの柄の先に70〜100cmの反りのついた刀身がついている。
日本独自の武器。平安〜戦国時代序盤までは日本の長柄武器の主役であったが、やがて槍が主流となると廃れていった。江戸時代には女性用の護身武器となり、現在も武道として残っている。

素槍
スピアーといっしょだが穂先の形がバリエーションに富む。
戦国時代から日本の戦場でも槍が主役となった。素槍は刺突専用の穂先を持った最もシンプルな槍で「笹型槍」「菊池槍」などが有名。

十文字槍
戦国時代の日本で使われた。穂先に枝のある槍。両側に枝のあるものも、片側しかないものも総称して十文字槍と言う。
本来の刺突以外に「引き斬る」機能を追加。刺突をかわされても引きながら相手の首筋などを斬る。または相手の鎧などに引っ掛け引き倒すこともある。


打 撃 武 器

打ち、叩くことにより相手を倒す武器。武器の原点であり最も古いものは原始人がひろった棍棒だろう。
打撃でダメージを与えるためには一定以上の重量が必要なため、打撃武器は刃物に比べると扱いにくい。
そのため一時は淘汰されていったが、やがて刃物を受け付けない金属製の鎧が普及してくると鎧もろともダメージを与えることが可能な打撃武器が見直される。

バトルアックス
戦闘用に作られた斧。もっぱら片刃。大きさは30〜150cm。両手用、片手用有。

メイス
棍棒の先端の打撃部を別のパーツにしたもの。
蛮人の武器として蔑まれていた棍棒だが、中世鎧の進化により見直された。打撃部を重くすることで振ったときの勢いを強め、破壊力を上げる工夫が施されている。

モーニングスター
柄の先に球、楕円、円柱状の鉄塊を有し表面に無数のトゲをつけている。全長50〜80cm。
中世ドイツで誕生。メイスの一種。金属製の鎧相手に威力を発揮し欧州全域に広まっていった。後に同形の鉄球を鎖につけて振り回す武器も作られた。

ウォーハンマー
鎚型。突起の片側が嘴形になっているがこの部分は「ウォーピック」と言われる。
構造・用途的にメイスに近い対鎧騎士用武器。元々は2m近い柄を持っていたが、やがて騎乗用の短い柄のものが発明されこちらが主流となる

フレイル
長短2本の棒を鎖でつなぎ長い方を持ち短い方で打つ。
作物を脱穀する農具を紀元とし中世ヨーロッパで農民出身の兵が使った。後に騎兵用の短いタイプや短い方にトゲをつけたモーニングスタータイプも登場。

三節棍
3本の棒を鎖でつないだもの。
カンフー映画でおなじみ。鎖でふられた棒は遠心力で打撃力があがり動きも複雑化しかわしにくい。しかし操作には修練が必要である。

ヌンチャク
長さ36cmほどの2本の棒を16cmほどの紐でつなぐ
ブルース・リーが広めたヌンチャクであるが実は沖縄の武具である。ただその源流は中国の両節棍のようである。

トンファー
長さ45cm程の硬い木の棒で真ん中近くに親指よりやや太い握りが垂直についている。
沖縄の伝統的武具。大体両手に1本ずつ持って使う。回転させて打撃、止めて防御が基本。大変高度な技術がいる武器で琉球古武術では他の武具の技法を全てマスターした師範の武具とされている。

十手
棒に枝分かれした鈎型がついている。
戦国時には兜さえ叩き割る打撃武器とされたが、江戸時代には官吏の捕具として使われる。鈎で相手の剣を受け止め折るとも言われるが実際は難しかったと思われる。


飛 び 道 具

離れた場所から相手を攻撃できる飛び道具は投石を起源とする。
飛び道具には大別して、腕の筋力を使って投げる投擲武器と弓・鉄砲などの射撃武器がある。
一般に前者は手軽で安価、携帯しやすいが射程距離や威力では後者の方が上である。


長さ1.6m以上がロングボウ・長弓。それ以下はショートボウ・短弓。
石器時代から存在する万国共通の代表的な射程武器。日本では長弓、西洋では短弓が主に使われた。

クロスボウ
手で持つ部分(臂)それと交差する弓(翼)弦を引く装置(機)の3パーツで構成。臂の下部の引き金を引き矢を発射。
紀元前から東洋・西洋で使われた。弓よりもスキルを必要とせず、射程距離や威力もすぐれている。反面、動く相手には狙いをつけにくく、矢の装填にも時間がかかる為、野戦には向かず日本では普及しなかった。

ジャベリン
1m前後。木製の柄に鋭い穂先をつけたもの。
敵に向かって投げつける事を目的とした槍。元々狩猟用。

スリング
中央が膨らんだ長さ1m弱の革製の紐。中央に石を挟み旋回させ、手を離すと石が飛び出す。旧約聖書にも登場。

ブーメラン
くの字型の木を平たく削った物。
元々はオーストラリアの先住民の狩猟道具。戦闘で使う際のブーメランは手元に戻ってこない。

チャクラム
薄い鋼鉄製の輪。外側に鋭利な刃。
インドに古代から伝わる投擲武器。内側に人指し指を入れ指を軸に遠心力をつけて投げると回転しながら敵に切りかかる。

手裏剣
棒状・風車型
忍者の使う飛び道具として有名。武道として今日にも伝えられている。


特 殊 武 器

打撃武器的要素と射程武器的要素を併せ持つものや暗器など。

ウィップ(鞭)
短い柄の先に1〜3mの紐がついている
元々は家畜を追うためのもの。相手を直接打つ以外に体や武器に絡みつかせ無力化することもできる。

ボーラ
先端に小石のついたロープ。ロープが複数に枝分かれしてる事もある。
元々、北極圏のイヌイットや南米の先住民が使用した狩猟道具。旋回させて投げつけると石による打撃のみならずロープが相手の足に絡まり動きを止める事が出来る。大きめのサイズなら人間相手にも十分有効である。

流星錘
長い紐(3〜10m)の先に金属製の錘(おもり:球形・瓜型・多面体など)をつけたもの。
中国武術の暗器の一つ。紐を握ったまま錘を投擲、振り回し戦う。

鎖鎌
鎌の柄の下側もしくは刃部の先端に鎖をつけ、鎖の先端に分銅をつけたもの。
室町時代の日本で登場。分銅鎖を振り回し、相手に打撃もしくは体・武器に絡め動きを止め鎌の一撃で仕留める。
鎖鎌に使う鎌は農業用の鎌では無く打刀と同質程度の高級素材を用いている。

分銅鎖
30〜90cmの鎖の片端もしくは両端に様々な形の分銅をつけたもの。
日本。懐や袂・帯の下などに隠し持ち、刀を携帯できない時の護身用の隠し武器として使用。

寸鉄
掌に隠れる程の長さの鉄柱に指輪をカラクリ留めにしたもの。
日本の暗器。中指に指輪部を通し突く・打つ・受ける等多彩な技を発揮。威力は絶大で一撃で相手を戦闘不能にする。
両端を丸くした護身用と尖らせた刺殺用がある。


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