| ■「CO2を削減する家」それがR2000住宅です (1) |
| ネットフォーラムで「R2000住宅の解説書」を出版して欲しいという要望をいただきました。私は今年から来年にかけて多分2、3冊の本を書くはずです。しかし残念ながらR2000住宅の解説書はその中に入っていません。 何回も書きますが、ツーバィフォー協会の前鎌田専務理事が三井ホームの前藤井常務にそそのかされ、協会のR2000住宅部会に諮ることなく一方的にカナダ政府との国際的な契約を破棄してしまいました。相手が善意で、無償で提供してくれていた技術供与契約を…。R2000住宅こそツーバィフォー協会が他工法に対して差別化出来る唯一の宝物だったのに……。 三井ホームはR2000住宅の気密性能が出せなかったのです。 それで自分の会社に役に立たない物は切ってしまえという奢った行動にでたのです。全国の真面目な地場ビルダーのことなど全然考えていません。「協会で金を使わせて研究し、その成果はまず三井ホームへ」というのがこれまでの一貫したスタンス。 三井ホームは、ツーバィフォー協会=三井ホーム協会だと思っています。公私混同しています。この傍若無人さを許している理事会社もだらしのないことおびただしいのですが…。 というわけで、日本にR2000住宅の推進母体がなくなりました。 ツーバィフォー協会は全く魅力のない協会になり下がりました。このため多くの会員社が辞めています。それを補うため「推薦状がなくても、また入会金を払わなくても今なら会員になれます」というバーゲンを始めています。つまり、ツーバィフォー協会の会員社は年会費さえ払えば誰でもなれるのです。会社の実績とか経験は全く問われていません。このことを消費者は知る必要があります。 「ツーバィフォー協会の正会員証は簡単にカネで買える証だから、正会員の看板が掛かっていても決して信用してはいけないよ」と。 協会員であるという名誉とプライドと社会的な信用を協会自身で放棄しはじめているのです。そして、理事会社でこれを止める勇気のある者が一人も現れません。ツーバィフォー協会は100円ショップかバッタ屋に成り下がりました。後は坂道を、加速をつけて下ってゆくことでしょう。 正会員証の値打ちがほとんど無くなってきているというのに、こんな大切な情報すら会員社に公開されていません。 三菱自動車と体質は全く変わりません。 このため、R2000住宅はそのポリシーを大切に考える真面目な会社の指針として、心の拠り所としてしか残っていません。 もちろん私も頑強にR2000住宅を守り続けます。チャンスがあればR2000住宅の解説書を書きたいと思います。書かなければならない時が、案外早くやってくるかもしれません。 しかし、R2000という言葉を守ることよりも、そのポリシーを守るために、視点を変えたアブローチが必要だと考えるようになってきています。 新しい視点とは何か。 それはCO2の削減。 京都議定書で日本のCO2の削減目標が6%と決まったのは1997年。 そして、次世代省エネ基準が発表されたのが2年後の1999年。 この次世代省エネ基準のマニアルの前文に「この基準は地球の温暖化防止を目的に制定された」と書かれています。 したがいまして、多くの人々は「次世代省エネ基準を守っておれば、地球の温暖化を防げる。当社の次世代省エネ基準住宅は地球の温暖化防止に役立っている。私どもはとてもいいことをしている」と本気で考えています。 ところが、東大の坂本雄三先生は「次世代省エネ基準は、京都議定書のことは全く配慮せずにつくった」と雑誌・建築技術の中で発表しています。 「次世代省エネ基準は、日本の壁や柱の寸法が9cmとか10.5cmと決まっているので、その壁一杯にグラスウールを入れるということを前提にして決めたものです。温暖化防止云々は、あとで付け足した装飾のための言葉にすぎません」 「温暖化防止が目的だったら、東京でもQ値(熱損失係数)2.0W以下、1.5Wというような数値、すなわち全室空調換気で年間の冷暖房費が4万円くらいでなければ温暖化防止になりません。京都議定書を全然考慮せずに基準を決めたので2.7Wという中途半端な数字になってしまったのです」 ツーバィフォー建築協会の事務局も、次世代省エネ基準が出来たのでR2000住宅は不必要になったと判断しました。だから三井ホームの不当な要求に屈したのです。 しかし、大切なのは次世代基準ではなく京都議定書です。CO2の削減です。多くの人が今でもこの問題を取り違えています。次世代省エネ基準をギリギリクリアーしている外断熱工法が、あたかも地球を救う工法であるかのように今でも騒ぎ立てています。 坂本先生は、京都議定書を守ろうとするならR2000住宅基準に準ずるQ値が必要だと間接的に言っています。 そして、この言葉を実態調査で裏付けたのが昨年この欄で紹介した東北大学の吉野博教授とお弟子さんの秋田県立大学長谷川兼一助教授です。 (今週の本音 2003年7月1週 第6回日加住宅R&Dワークショップ(3)を参照して下さい) しかし、この記述では内容がよく理解出来ないおそれが高いので、来週はこの実体調査をもとにCO2削減の問題点をもっと掘り下げて考えてみたいと思います。 |