6年ぶりに仙台を訪ねてきました。 仙台にはR-2000住宅の先覚的な仲間の北洲ハウジングという優秀なビルダーが以前から存在しています。 しかし、担当の常務が退社し、数年前にRコントロールパネルを始めたのでR-2000住宅を放棄したと勝手に憶測し、訪ねる気を失っただけでなくリンク先から外してきました。4年前、東京で片方厚夫会長にお会いした時も時節の挨拶だけで別れました。第一線から引退されたと早とちりしていました。 したがって今回も、北洲ハウジングを訪ねる計画はなし。だが、東北最大といわれる河北TBC利府住宅展示場の同社のモデルハウスの素晴らしさに触れ、さらに車で移動中の道すがら富谷町に建築中の本社ビルを見てびっくりしました。 そして、あわてて今週から同社をリンク先に加えたという次第です。 まず、同社のホームページの中の「カナコの建築観察日記」を開いて見て下さい。 なんと約4000坪の敷地内に208のランバーと大断面集成材のヘビーティンバーで延べ1230坪という日本最大の木構造オフイスビルを建築中。 2階建で一部3階建と書いてありますが、見た印象では総3階建に感じます。ともかくものすごいボリューム。 ここにハウジングと建材事業の本社機能を集中するほかに、顧客は住まいに関するあらゆる体験ができ、情報が得られ、実物展示の中から資材や部品が自在に選べる総合体験・情報展示館になります。 今年の5月に着工して完成は来年5月。 ヘビーティンバーの体育館などは各地に建てられていますが、オフイスビルでは日本で最初の巨大建築物。 ツーバィエイトのスタッドとTJIの根太とタルキ、集成材による大断面の柱と梁の世界。 私が常日頃唱えている剛木構造の未来像そのもの。 枠組壁工法と剛金物木軸工法との合体。 そこいらの古い意識の在来羽子板ボルト&筋違い&木摺りの貧弱資源時代盲信服従主義で思考停止の皆さん。是非この現場を訪ねて下さい。あなたの垢だらけの意識のあさはかさが嫌というほど身につまされますよ。 住林や一条工務店や在来フランチャイズチェーンの本部や在来分譲業者の技術屋さん。あなた方のやっていることは消費者への裏切行為ですよ。そのことが、この現場を見れば一目で自覚出来ます。出来ないようだったら商売替えした方がいいですよ!! とまあ、こんな興奮状態。 そして、二年前に完成した河北TBC展示場の同社のモデルハウスでも大興奮。 北洲ハウジングには顧問設計士として著名な牧子芳正氏が商品開発を指導しています。 しかし、かつて同社のモデルハウスを訪れた時は、さほど印象に残るものがなかった。東京のビルダーの方があらゆる面で優れているというふうに感じました。このため、タカをくくってモデルのドアを押しました。 細かい説明は省きます。 この10年来、延べでいくつのモデルハウスを見たことでしょう。その中で飛び抜けていて、涙が出るほど感動させられたのがこの牧子氏の作品。 エコロジーで、しっとりとしていて、重量感があって、しかも心が休まる美しさ。単なる建築家の思いつきや遊びではない。ドイツの建築を徹底的に研究し、しかもそれを立派な商品に仕立て上げています。 中でも驚いたのが壁下地材「ルナファーザー」の見事な使いこなし。 ルナファーザーについては、松岡浩正氏より耳にタコが出来るほど聞かされてきました。しかし、その施工精度が悪かったので使いたいという気が起こらなかった。いかに健康素材であっても高額物件用の資材ではないとの先入観が…。 しかし、牧子氏は見事なまでに完全にルナファーザーを使いこなしています。素貼状態でもジョイント部分がほとんど気づかない。その上をペイントすれば漆喰壁かと見まがうほど。濃い単色で仕上げたインテリアはお見事とうなるしかありません。 牧子氏のおかげで私はルナファーザーのフアンになることが出来ました。 そして、このモデルの壁のK値(熱貫流率)を計算してさらにびっくり。 206の外壁に16kgのグラスウールを140mmびっしり詰め、その外側に32kgのグラスウール30mmをダブルに入れています。 R-2000住宅のV地域におけるK値が0.34Wなのに対して同社のそれははるかに上回り、私の計算では0.26W。 つまり、R-2000住宅の基準を上回る住宅が堂々と標準仕様として売られています。 デザインが良くてこの性能。 心の底から「おそれいりました」。 ところが、これで腰を抜かしていては駄目。 先週私のホームページにリンクしたツーベアホームの外壁のK値はなんと0.17W。この目でしかと実物を確かめてきました。 そしてQ値で表現するなら1.2W。 単なるデモハウスではありません。標準仕様として昨年は40棟の販売実績があります。 私が「Q値の先進国は北海道ではなくて仙台だ!」と叫びたくなる理由がお分かりいただけるはず。 さて、その仙台で嫌な現場を目撃しました。 宮城県の昨年の販売実績は1位がハイム、2位がセキスイハウス、3位がミサワで4位が地元のスモリ。 そのスモリの体験館のスタジアムを訪ねました。 傑作なのは風速30mの風雨洞実験装置を持っていることです。初めて経験は楽しめました。 震度7の耐震実験装置もあります。しかしこれは素人の工事屋が作ったもので、揺れ方が単調で震度7というには少しおこがましい装置。子供だましのきらい。 工法は木軸の柱の中心に溝を掘り7.5mmの構造用合板を挿入し、片面に55mmのスチレンボードを貼ったもの。説明した営業マンは「在来の筋違の5倍の強度があります」と言ったがこれはとんでもない間違い。7.5mmの構造用合板だと壁倍率はせいぜい2.5倍。それなのに5倍と言い張るのにうさんくささを覚えました。 そして、大問題は夏場と冬場の体験館。在来木造、ツーバィフォー、鉄骨造の壁にグラスウールを防湿層を設けずに充填し、わざと腐らせ「グラスウールはこんなに危険です」と松井修三氏そっくりの他社誹謗を繰り広げていることです。年間300棟ちかくこなしている会社としてはあるまじき犯罪行為。 これに対してグラスウール工業会もツーバィフォー協会も何も抗議していない。アメリカだと訴訟を起こして最低3億円の賠償金を払わせることが出来ます。 ところが、松井氏の暴挙に対してカネカ宛に私は抗議の内容証明を送ったがグラスウール工業会は動かなかった。このため、松井氏は社会的な認知を得たものと勘違いしてその後も一向に反省の色がない。 メーカーハウスの暴挙に対してセキスイハウスが立ち上がり、ついに佐藤編集長を逮捕に追い込みました。私も個人として可能な限りの協力をさせてもらいました。 グラスウール工業会とツーバィフォー協会殿。 消費者のためにスモリ告訴に踏み込むべきです。虚偽が世の中を堂々とまかり通ることを許してはなりません。うさんくささを追求出来ないのは、あなた方がうさんくささを持っているからだと消費者は見なし、軽蔑しますよ。 |