赤いX線源のEA型食連星 V1011 Her

永井和男(VSOLJ)・中島和宏(VSOLJ)
(2008/11/29-12/1 連星系・変光星・低温度星研究会)

・V1011 Herは長野県の高見沢さんによって発見されたEA型の食連星です。
・1994年〜1998年の写真観測よって発見され1999年2月2日のVSNET 1764によりTmzV30として報告されました。
・2000年3月31日のIBVS 4870(Name List 75版)でV1011 Herとなりました。
・これとは別にROSATの観測(1990)によってX線が検出されており、1RXS J182931.3+223426となっています。
・その他の特徴はB-Vが+1.15と赤く、EA型としては比較的珍しい系です。

変光周期(ASAS-3とSuperWASP)

・発見以降、ASAS-3が稼働し光度曲線や周期が得られています。
・SuperWASPによりROSAT sourceの周期が求められています(arXiv:astro-ph/0702631v1 23Feb2007)。
・中島は2002/6/12から2003/11/17まで、39夜の測光観測を行った。我々はこの観測から独自に変光周期を求めた。

ASAS-3のデータを使った光度曲線

ASAS-3の測光データを使って光度曲線を作成しました。
この比較から我々が求めた周期の正しい事がわかります。

中島の観測

・中島の観測(V band)から光度曲線を作成した。
・副極小の前後(Phase 0.3〜0.7)が明るくなっている。

ROSATの画像

V1011 HerをROASTのX線イメージで見てみると、他と比べて際立ったintensityは持っていない。
ROSATカタログの値も0.06cts/s程度となっている。

赤いアルゴル型連星

EA型の食連星には赤い系が少ない。
V1011 HerはB-Vが+1.15もある。

連星のモデル

V bandの光度曲線が得られたのでWDcodeを用いて予備的な解析を行った。成分星を低温度星としてモデルを当てはめた。その結果、連星は分離型となった。測光だけなので質量比は求められなかった。
副極小の前後が明るくなる特徴があるので伴星の主星面側が明るくなる物と考えた。

光度曲線

光度曲線はフィットしていないが概ねこの様なモデルと思われる。

<参考文献>
[vsnet 1764] TmzV (Takamizawa variables) list updated, 2 Feb 1999  
The 75th Name-List of Variable Stars, IBVS 4870, 31 March 2000 
The ROSAT All-Sky Survey Bright Source Catalogue (1RXS) Astronomy and Astrophysics 349, 389-405 (1999)
The All Sky Automated Survey , http://www.astrouw.edu.pl/asas/
SuperWASP, arXiv:astro-ph/0702631v1, 23 Feb 2007
General Catalogue of Variable Stars, http://www.sai.msu.su/groups/cluster/gcvs/


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