カシオペア座RZのO−C

(第1回、変光星祭り報告、より)

 

 第1回食変光星祭りをきっかけに、スタッフの間で95/10/21から96/1/31までのRZCasのデータを集計する事となりました。

 会場で観測されたデータと、その後に送られてきたデータ以外に、NIFTYやbintest(E−mail)のなかで、この期間に報告されたRZCasのデータを元にO−Cを求めました。

 しかし、この様な数ヶ月程度の短い期間では、O−Cの変化の様子がとらえにくい事から、私の行った光電管観測と関野氏のデータを加えました。祭りのデータは減光時の観測だけなので(残念ですが)省きました。

 

本題に入る前に、O−Cについて簡単な説明をします。

 周期的に変光する変光星は、その極小時刻が予報出来ます。元期という始めの極小時刻に周期と周期回数の積を加えて予報します。この関係は極小推算式という式で現されています。

極小=E0+PxE

(E0は元期、Pは周期、Eは周期回数)

 この式(極小推算式)で周期回数Eに整数を代入すれば、E番目の極小は、これを周期P倍し、元期E0を加えた時刻に起きることが予報出来ます。ここでは、周期は日単位、E0はユリウス日で与えられるので、ユリウス日で予報されます。

 

 O−CのOは観測で求められた極小時刻(日心時)です。Cは極小推算式から求めた極小予報時刻です。この差がO−Cです。さらに、横軸を周期回数としてグラフにしたものがO−Cのグラフです。このグラフを用いれば、傾きから周期のズレがわかります。

(予報のための周期と実際の周期の一致/不一致がわかります。)また、Y軸との接点は元期のズレを示しています。この様にして、周期や元期を改定する事ができます。

それでは本題に戻ります。

 

RZCasの極小予報にはGCVS4のデータを使用しました。

元期=2443200.3063

周期=1.195247

RZCasのO−Cの表とグラフを以下に示します。

No

Date

O

E

C

O-C

観測者

1

11/23/90

2448219.1565

4199

2448219.1485

0.0080

Nga

2

12/7/91

2448598.0502

4516

2448598.0418

0.0084

Nga

3

1/20/93

2449008.0222

4859

2449008.0115

0.0107

Nga

4

10/28/93

2449288.9130

5094

2449288.8945

0.0185

Sny

5

11/4/93

2449296.0780

5100

2449296.0660

0.0120

Yad,Hsk,Sny

6

11/16/93

2449308.0330

5110

2449308.0185

0.0145

Yad,Tny

7

12/7/94

2449694.1030

5433

2449694.0833

0.0197

Nmt

8

10/21/95

2450012.0400

5699

2450012.0190

0.0210

小野(西はりま)

9

10/21/95

2450012.0404

5699

2450012.0190

0.0214

Nga & 池内

10

10/21/95

2450012.0428

5699

2450012.0190

0.0238

藤井(倉敷市)

11

10/27/95

2450018.0157

5704

2450017.9952

0.0205

bintestより

12

10/27/95

2450018.0171

5704

2450017.9952

0.0219

Mhh

13

11/2/95

2450023.9920

5709

2450023.9714

0.0206

bintestより

14

11/3/95

2450025.1862

5710

2450025.1667

0.0195

Mkn

15

11/3/95

2450025.1904

5710

2450025.1667

0.0237

東海大

16

11/3/95

2450025.1913

5710

2450025.1667

0.0246

Sny

17

11/9/95

2450031.1640

5715

2450031.1429

0.0211

Sny

18

11/9/95

2450031.1685

5715

2450031.1429

0.0256

東海大

19

11/15/95

2450037.1393

5720

2450037.1191

0.0201

bintestより

20

11/15/95

2450037.1477

5720

2450037.1191

0.0286

Mkn

21

11/27/95

2450049.0928

5730

2450049.0716

0.0212

Mkn

22

12/21/95

2450073.0015

5750

2450072.9766

0.0249

伊藤(JAPOA)

23

12/27/95

2450078.9773

5755

2450078.9528

0.0245

Mkn

24

1/9/96

2450092.1248

5766

2450092.1005

0.0243

Mkn

 

  

 

グラフをみると、祭り当日以降は多くの観測がありO−Cもバラツキが目立ちます。観測装置や方法の違いなどが影響しているのでしょうか。極小の決定には日本変光星研究会のeclminを使用しました。それにしても、総じて某かの関数に近似出来そうな事はわかります。

 これまでの話しではこのO−Cを直線(1次関数)に近似するのですが、今回は光電観測も多く、眼視観測もベテランが多いので、なるべく観測点を通過するように、2次関数に近似してみました。以下の様になりました。

 

 2次近似されたO−C曲線は下の式です。

(O−C)=4x10^-9E^2−2.96x10^-5E+0.0613

これから、極小推算式を修正したところ下の様になりました。

元期=2443200.3676

周期=1.1952174+4x10^-9x周期回数

 2次近似したために、周期が毎周期ごとに増加する形になっています。これから、新しい極小推算式が下の式です。

2443200.3676+(1.1952174+4x10^-9xE)xE

 この新要素から、新たにO−Cを計算すると次ページの様な表とグラフになりました。

 

No

Date

O

E

C

O-C

観測者

1

11/23/90

2448219.1565

4199

2448219.1560

0.0005

Nga

2

12/7/91

2448598.0502

4516

2448598.0510

-0.0008

Nga

3

1/20/93

2449008.0222

4859

2449008.0234

-0.0012

Nga

4

10/28/93

2449288.9130

5094

2449288.9088

0.0042

Sny

5

11/4/93

2449296.0780

5100

2449296.0804

-0.0024

Yad,Hsk,Sny

6

11/16/93

2449308.0330

5110

2449308.0330

0.0000

Yad,Tny

7

12/7/94

2449694.1030

5433

2449694.1018

0.0012

Nmt

8

10/21/95

2450012.0400

5699

2450012.0415

-0.0015

小野(西はりま)

9

10/21/95

2450012.0404

5699

2450012.0415

-0.0011

Nga & 池内

10

10/21/95

2450012.0428

5699

2450012.0415

0.0013

藤井(倉敷市)

11

10/27/95

2450018.0157

5704

2450018.0178

-0.0021

bintestより

12

10/27/95

2450018.0171

5704

2450018.0178

-0.0007

Mhh

13

11/2/95

2450023.9920

5709

2450023.9941

-0.0021

bintestより

14

11/3/95

2450025.1862

5710

2450025.1894

-0.0032

Mkn

15

11/3/95

2450025.1904

5710

2450025.1894

0.0010

東海大

16

11/3/95

2450025.1913

5710

2450025.1894

0.0019

Sny

17

11/9/95

2450031.1640

5715

2450031.1657

-0.0017

Sny

18

11/9/95

2450031.1685

5715

2450031.1657

0.0028

東海大

19

11/15/95

2450037.1393

5720

2450037.1420

-0.0027

bintestより

20

11/15/95

2450037.1477

5720

2450037.1420

0.0057

Mkn

21

11/27/95

2450049.0928

5730

2450049.0946

-0.0018

Mkn

22

12/21/95

2450073.0015

5750

2450072.9999

0.0016

伊藤(JAPOA)

23

12/27/95

2450078.9773

5755

2450078.9762

0.0011

Mkn

24

1/9/96

2450092.1248

5766

2450092.1241

0.0007

Mkn

 

 このように、O−CはX軸に重なるようになりました。この新しい要素で極小予報を行って観測した方が食の中心を狙って観測出来ることでしょう。

 


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