1.はじめに
EB型食連星のうみへび座AV(AV Hya)の観測をして、まとめを行いましたので報告させていただきます。98年3月2日から99年2月16日までに6夜の観測を行い574回の測光を行いました。その結果、4つの主極小と1つの副極小を観測し、全周期の観測ができました。観測から次の事がわかりました。光度曲線はGCVSのとおり、EB型である事が確認できた。周期変化は14000サイクル付近で1回起こっている。現在のO−Cは−0.0512となっている。GCVSではKE型とされているがSD型のようである。
2.AV Hyaと、その観測
AV Hyaは、レグルスから南西方向に9度離れた所にある10等台のEB型食連星です。AAVSOでもプログラム星となっていて、極小時刻のデータは集めやすい星です。ペーパーも幾つか出ていますが、観測報告が多く、モデル解析の論文は少ないです。残念ながら、モデル解析の論文は入手できませんでした。GCVS第4版の要素は、赤経9h32m25s、赤緯+5°32.6'(1950年分点)、周期0.6834062日、元期2436673.673、変光範囲10.20−10.77(V等級)、タイプ EB/KE となっています。観測は10cm反射赤道儀を用い、冷却CCD(ST−5)にオプティックス社のVフィルターを取り付けて行いました。測光には自作の自動アパーチャ・フォトメトリー・ソフトを使いました。比較星にはSAO117781を使用しました(星図参照)。比較星は8.7等(v等級)で、スペクトルタイプはK0です。重星となっていましたが分離されず、一個の星として使用しました。変光はしていない様です。

3.周期変化
AAVSOとクラコウの(O−Cの)観測値からO−Cグラフを作成し、今回の観測結果をプロットしました。周期変化は14000サイクル付近で1回起きていました。その後は無く、周期は一定の様です。現在のO−Cは−0.0512になっています。

4.光度曲線
98年3月14日の観測はスキャッタが多く、光度曲線からは除きました。よって、5夜の観測から光度曲線を作成しました。周期と元期はGCVSの値を、そのまま使用しています。形はEB型で、副極小は浅く、主極小は深く鋭いです。変光範囲はGCVSの要素と同じ位ですが、全体に0.1等程度暗く観測されています。これは、比較星等級を8.7等としてグラフを作成した為です。

5.連星モデル
連星モデルの解析は、始めに北村法で解を得て、その値を中心にWD解析を行いました。WD解析にはBinaryMaker2を使用しました。カタログではKE型となっていた為、高温の接触系を当てはめようとしましたが、接触タイプではフィットしなかった。そこで、先に北村法で得たSD型となる値の方から光度と軌道傾斜角だけを変更し、フィットする系を探しました。その際、主星を晩期星、伴星を早期星としました。ここではそれを報告する事とします。O−Cの考察をしていませんが、KE型では無くSD型の様です。結果は以下の様になりました。
q = 0.28
r1= 0.495
r2= 0.250
l1= 0.0842
l2= 0.9158
i = 61

観測値とモデルの比較をしたものが左図です。観測値は現在の(周期の)O−C値だけ補正したのち相対光度にしました。光度曲線にスキャッタが多い為、食外の中心付近で相対光度が1となる様にしてあります。副極小の深さが、やや不一致です。Mode2での自動解析ソフトを作成してから再計算してみます。

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