食変光星 UV Leo の極小予報

(これは日本変光星研究会「変光星」に掲載した記事です)

今回から、食変光星の極小予報を掲載します。内容は予報と星図を中心にし、実際に皆様の観測につながるものを目標にします。UV Leoは、しし座にある小型望遠鏡で観測出来る食変光星です。 1934年にHoffmeisterによって最初の報告がされました。その後、Gaposchkin(1946)、Perek(1952)、Wellmann(1954)、McCluskey(1966)らの観測から、平均された光度曲線が完成されました。観測が進むにつれて、光度曲線の歪みが指摘されました。1965年にはPopperによって、星の表面での冷たい部分による光度曲線の歪みが提案されました。1993年にPopperはRSCVnタイプの彩層活動が光度曲線に大きく影響している事をレポートしています。Marina&Paul(1996)によりUVLeoの光度曲線の歪みは、伴星の高緯度地帯に周囲より965K低い領域が有ると言うモデルが考えられました。両星は、太陽より少し大きな恒星です。M1=1.13、M2=1.09、R1=1.081、R2=1.186、T1=5916K、T2=5861K (太陽質量、太陽半径が単位です)。スペクトル型はG0V+G2Vですが、伴星は、RSCVn型に類似し、HR図では主系列から少し離れた所に位置し、G2の末期とされています。

ところで、この光度曲線の歪みを解決する為に恒星表面にスポットを配置するアイデアは1947年にKronがARLacの研究で導入しました。1979年にHallがRSCVnの光度曲線歪みを説明する為にスポットモデルが使われました。EatonとHallも1979年にRZCVn、SZPsc、RTLacに中緯度帯に寿命の長いスポットを配置する研究をしています。スポットの経度は位相から見積もるが、緯度と温度などは不確実性があります。沢山の観測と多くのモデルを研究しなければ決定されないので難しい研究となります。

変光要素はGCVSでは以下の様になっています。

元期 = 2438440.72633

周期 = 0.60008478

変光範囲= 8.90−9.56(V)

タイプ = EA/DW

クラコウ(98)での要素は以下の様になっています。

元期 = 2447615.4318

周期 = 0.60008641

範囲=9.50(A1=0.68、A2=0.60)(B)

食継続時間=2.4時間 皆既継続時間=0.2時間

主極小と副極小の深さの差は0.1以下の様で、主極小は短い皆既食です。VSOLJデータベースには過去に2名の方が観測されていました(Kat、Nga)。本当に2名なのか?ちょっと疑問です。横軸をユリウス日にしたO−C曲線を作成してみました。

これからすると、クラコウ星表を使って予報をする方が適切と判断します。

 

クラコウ星表(98)を使った、3月〜6月の極小予報を表にしました。

予報には副極小も載しました。副極小も主極小と同じ程度の減光をするからです。眼視でも十分に観測が可能なのです。更にクラコウ星表では、皆既食が有るとされてます。では、どの様な変光をするのか。WDコードを使って光度シミュレーションしてみましょう。以下のモデルで光度シミュレーションを行いました。

軌道傾斜角=82.63、質量比=0.965、Ω1=4.6306、Ω2=4.2584、主星極温度=5920、伴星極温度=5821、以下の3つは両星同じ値です、重力係数=0.32、反射係数=0.56、周縁減光係数=0.5です。

位相角=90°では、以下の様な形状となります。

光度曲線は以下の様な形です。主極小と副極小が同じ程度の深さで有る事がわかります。

UV Leoの光度曲線

位相が0付近を拡大したものが下の図です。

さて、皆既食に見えますでしょうか?。皆さんの観測からも、皆既が検出出来ると良いですね。

REFERENCES

THE ASTRONOMICAL JOURNAL Vol 111,No 5 May 1996

A PHOTOMETRIC ANALYSIS AND SPOT MODEL OF THE DETACHED ECLIPSING BINARY UV LEONIS , MARINA C.G.FREDERIK AND B.ETZEL

UV Leoの極小予報(クラコウ98にて)


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