食変光星のO-Cを求めてみよう(9)

(2009/04/20 : 日本変光星研究会・会誌「変光星258号」より)

光度曲線から極小時刻を求めるには幾つかの方法があります。 前回は食変光星極小時刻決定プログラム「eclmin.exe」を用いた方法を紹介しました。 今回はKW法(Kwee and Van Woerden method)の説明をします。

KW法の概念は

まずT1の時刻で矢印に示した左右等距離の等級 m3 と m9 から 冦=m9-m3 を求めます。同様にして他の測定点の 冦 を求めて下記を算出します。

s(T1)≡Σ(冦k)2

T1の部分を変えてゆき、この s(Tn) が最小となる所が 極小 です。

この方法は食変光星の解析によく使われている方法です。 KW 法の詳細は http://ads.nao.ac.jp/full/1956BAN....12..327K にあります。

また、KW 法を使って極小時刻を求める時に便利なソフトがあります。 AVE というフリーソフトで http://usuarios.lycos.es/rbarbera/AVE/AveInternational.htm からダウンロードできます。

AVEの使い方はメモ帳などを使ってプレーンテキストのファイルを作ります。ファイルには一行にXの値とYの値を書き込みます。Xはユリウス日、Yは等級がよいでしょう。

前回解説したGEOHEL.BATを使用していればAVEのデータファイルが自動的に作成されています。

AVE_DAT0.DJM : 地心ユリウス日と光度のファイル。光度曲線解析ソフトAVE用のファイルです。
AVE_DAT1.DJM : 日心ユリウス日と光度のファイル。光度曲線解析ソフトAVE用のファイルです。

日心補正済みのファイル(AVE_DAT1.DJM)を使うとよいでしょう。

プレーンテキストのファイルは拡張子をDJMにします。AVEを起動してDJMファイルをオープンします。 すると光度曲線が表示されます。リボンを見ると極小を表した赤い矢印のボタンがあります。 これをクリックしマウスを光度曲線上に移動させ右クリックします。そしてFirst PointとLast Pointを指定します。 設定した時刻は赤い点線で表示されています。

再び、右クリックしFind Oneを選択すると別なウインドウが開いて極小時刻が表示されます。この時カッコ内はエラーになります。

このように非常に簡単にKW法で極小時刻が求められます。

次回は最終回の予定です。O-C曲線から周期や元期の補正する方法を解説します。


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