「カラーフィルムで撮った写真から測光をしてみよう」の実験

(2002/3/17)

2001年11月19日と言えば!ご存知!獅子座流星群の日でした。私は自宅(マンション)ベランダにて観望をしました。その際に標準レンズで固定撮影を行いました。カメラはオリンパスOM−1、レンズはf50(F4)で1分露出の固定撮影です。フィルムはKonicaCENTURIA100でフィルターは付けていません。要は何本かのパックに入って売られているフィルムで写真を撮りました。何枚か撮影した写真の中からオリオン座の写っている写真を使って測光を行ってみましたので報告します。

このように神奈川県南部は曇っていました。その中で星がたくさん写っている写真が上の物です。このプリント(写真)をスキャナーで読み取ってステライメージでFITSに変換したのち、測光ソフトのFITSPHOTで測光しました(ステライメージでのFITSへの変換は三重県の中島さんに依頼しました)。

横軸をヒッパルカス等級(V等級)、縦軸を測光値にしてグラフを作成しました。最も明るかったαOriの等級をヒッパルカス等級と一致させました。

色指数の違いを4種類の記号でわけました。実際の等級差が6等あったとしても、今回の写真測光では1.5から3等の差しかありません。全体的には暗い星は暗く測光されています。また、きれいな直線とはならずに2つの直線に近似されるようでした。カラーフィルムでは一つの直線にならないのかも知れません。あるいは、カラープリントとの複合的な理由かも知れません。測定系の都合から明るく写っている星だけを測光する事から、フィルムやプリントの特性によって明るく写った星のみを測光したことによって、実際の差等級よりも差がわかりにくいようです。スキャナー取り込みの設定を変える事で特性の変化もあるかも知れませんが、きちんとした測光には不向きだと思います。しかし、食変光星の極小時刻観測のような振幅を議論しない物には有効だと思います。

それでは、白黒写真ではどうなるのでしょうか?今度はトライXを使ってガイド撮影したオリオン座の写真で同様な測定をしてみました。

写真は標準レンズとトライXを使ってノーフィルターで撮影したオリオン座です。紙面の都合から上半分だけにしてあります。撮影日時などのデータは不明ですがブラッドフィールド彗星の撮影を富士山2号目駐車場で行った時のものです。例によってプリントした物をスキャナーでBMPファイルに取り込んでステライメージでFITSに変換したものを測光ソフトのFITSPHOTで測光しました(ステライメージでのFITSへの変換は三重県の中島さんに依頼しました)。以下は測光結果です。

ID   V mag B-V 測光値   ID   V mag B-V 測光値
HIP025281 V 3.35 -0.24 0.00   HIP024817   5.34 0.41 0.88
HIP026594 V 4.50 -0.10 0.13   HIP025453   6.41 -0.02 1.00
HIP025813   4.20 -0.14 0.16   HIP025011 V 6.49 -0.09 1.18
HIP025041   5.78 -0.11 0.58   HIP024971   6.62 0.15 1.33
HIP026126   5.32 0.05 0.62   HIP024349   6.08 0.42 1.34
HIP026487   5.87 -0.06 0.68   HIP027962   6.80 0.01 1.35
HIP023983   5.43 0.25 0.72   HIP027302   7.85 0.90 1.57
HIP025223   5.69 -0.21 0.78   HIP026518   6.72 1.18 1.78

VmagとB−Vはヒッパルカスアウトプットカタログから引用しました。測光値はHIP025281からの差等級です。これをグラフにします。

今度は直線になりました。しかし、カラー写真と同じように実際の等級差よりも少なく測光されています。よって、写真全体から上図のようなグラフを作って実際の等級に換算しなければならない事がわかります。プリントすると、この様な現象になるのかも知れません。やはり、写真測光では従来通りにネガを測定するのが良いでしょう。


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