アルゴル型食連星TX UMaの極小予報

(日変研「変光星」No201より 1999/2)

TXUMaは1925年に分光連星として発見されました。6年後の1931年に食連星である事がわかりました。その時の測光観測からアルゴル型に分類されました。1935年には周期変化が気付かれています。1946、1947年に光電測光が行われ、典型的アルゴル型である事が確認されました。その後も多くの人によって観測され、短周期アルゴルに分類されています。この春にTXUMaを観測してみませんか!。明るいのですがVSOLJではあまり観測がありません。周期は3.06日、変光範囲は7.1〜8.8等です。変光の様子は図−1の様になっています。

減光が早く1時間程で1.3等も減光します。連星は半分離型で部分食です。皆既は無いので、すぐに増光が始まって、再び1時間程かかって平常光度に戻ります。

周期変化を図−2(O−C)で見てみましょう。

この図の要素はGCVS4を使いました。VSOLJの観測で(はっきりとした)極小観測が行われているのは図−2中の4点です(右からNga,Mwa,Tom,Sny)。最近のO−Cは増加方向です。

半分離型の食連星では質量移動が起こる事が知られています。また、この質量移動によってDiskが作られる場合がある事も知られています。Lubow & Shuの(弾道)軌道計算から、raとqのグラフからDiskの有無を知る目安があります。図−3参照。(ra:連星の距離を1とした時の主星半径)(q:主星と伴星の質量比)

この図の見方は、ωmin以下ならば、gas streamは主星には衝突せずに、移動した質量はclassical accretion diskの供給を行う。ωdより上ならば、gas streamは直接主星に衝突するかtransient diskを作ります。transient diskは出来ても直ぐに主星に落ちてしまう。ωdとωminの間ならば、classical accretion diskとimpact regionの両方で、gas streamはdiskと主星に衝突します。TX UMaはωdより僅か上方にあります。

分光観測からTXUMaのtransient diskのモデルが作成されています。図−4参照。

次にKrakow(98年版)の要素で今年の(主極小の)予報をしましたので、以下に示します。Hipparcosの光度を使って観測用星図を作成しました。広視野の望遠鏡が必要と思います。口径の大きな双眼鏡がベストでしょうか。さて、予報はどれほどずれているでしょうか?観測してみませんか?

REFERENCES
 The Astrophysical Journal,414:830-845,1993 September 10
CIRCUMSTELLAR MATERIAL IN TX URSAE MAJORIS
Geary E.Albright and Mercedes T.Richards
Department of Astronomy,University of Virginia

The Astronomical Journal,Volume 89,Number 1
A PHOTOMETRIC STUDY OF TX URSAE MAJORIS
Kyu-Dong Oh and Kwan-yu Chen
Department of Astronomy,University of Florida


ホームへ戻ります