転調の把握のしかた

ジャズでは曲中で頻繁に転調します。
つまり、曲中で♯や♭の数が変わってくるので、
楽譜の最初に書いてある調号の音階を漠然と弾いていると混乱の元です。
今回はその把握のしかたについて説明します。

もちろん、いきなり転調している場合もありますが、
普通は手順を踏んで転調されます。

この手順は、実は簡単で、
前回説明した機能別のコード(Tonic, Sub-dominant, Dominant)の並び方すぐわかります。

「V7(Dominant)」
或いは
「IIm7(或いはIIm7♭5)」→「V7」 (Sub-dominant→Dominant)
(このコード進行のことを Two-Five と呼びます!)
が出てきた時点で
既に「V7」の4度上のKey(調)に転調しています。


元の調のV7でない7thコードが出てきたら「転調」と思ってほぼ間違いないです。
これだけです。ハイ!
重要なのは「Two-Five」です。

今回はこれにて終了!

1つだけ例を挙げてみます。

上のコード進行の転調を解読できますか?

答えは下の通りです。頻繁に転調していますね。

読むのが大変かもしれませんが、
「Two-Five」で転調される要領はわかったかと思います。
ついでに、以下も読んで下さい。
確かに、「Two-Fiveを突っ込めば任意に転調できる」のですが、
実はエレガントに転調させる作曲のイロハがあります。

○楽譜の「イ」の部分、
 「Em(T.)」に行くフェイントを掛けますが、素直に行かないで
 同じルートを持つ「Em7(次の調のS.D.)」に進んでいます。
○楽譜の「ロ」の部分、
 「A(T.)」に行くフェイントを掛けますが、素直に行かないで
 同じルートを持つ「A7(次の調のD.)」に進んでいます。
○楽譜の「ハ」の部分、
 コードトーン(楽譜の音符)を見ると、とてもよく似ています。
 偽物を作っておいて、それが「実は次の調のS.D.」というネタです。

このように、全く関係ないKeyにいきなり進むことは少なく、
コードの構成音が似ているコードに「Two-Five」を絡めて
穏やかに転調させるケースの方が多いです。
このぐらいなら、耳がついていけるのではないでしょうか?
(指がついていけるかは別です←私の場合)

ところで、
実は上の例、バッハの「G線上のアリア」の一部分です。
ですがJazzの転調のやり方と全く同じ手法です。
バッハさんは「エレガントな転調」がやりたいがために、
♯や♭を持ち出したんですね。・・・ああ、面倒くさい。余計なことを・・・
でも、この面倒くささの先に美しい世界があるみたいです。
もちろんジャズも。


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