真田太平記は織田・徳川連合軍によって武田軍が滅ぼされるところから始まる。 真田家に従う草の者(忍び)の活躍を描きつつ、真田家の衰亡を描く。登場するのは真田昌幸、信幸、信繁(幸村)をはじめ壷谷又五郎、お江、向井佐平次、佐助おなじみ奥村弥五兵衛ら。 新潮文庫 全12巻 |
武田軍が高遠で戦うところから、織田信長が本能寺にて討ち取られるところまでを描く。高遠落城時奇跡的にも助かった向井佐平次とはどのような人物なのか。
武田滅亡の後、真田家の進退はどうなるのか、当主・昌幸は草の者を使って、日本の状況を探り、今後を決定していこうと思うが・・・
信長の死後、上信2州はにわかに騒がしくなる。北条、上杉、徳川などの間で、小国の真田家は上田に築城する事によって、乗り切ろうとしていた。
我が故郷も”小牧・長久手の戦い”によって登場。
一方、昌幸の好色が故に真田家にはいろいろの秘密があった。それらが今後どのように影響していくのか?
上州・沼田城をめぐり北条、徳川連合軍と開戦。数倍の戦力に対して奮戦する真田親子。曰く付きの少年・樋口角兵衛も活躍。
見事に上田、沼田を守り抜き、豊臣秀吉の仲介もあって一応は仲直りをする。だが、北条方はなかなか秀吉に屈せず、いよいよ小田原攻めが始まる。天下統一を成し遂げた秀吉だが、その後朝鮮出兵を準備。
いよいよ豊臣秀吉は朝鮮へ出兵。真田父子も名護屋へ。一方、甲賀・山中忍びと真田・草の者との間でいよいよ見えない戦いに入った。お江は甲賀へ潜入するが、生きて戻れるのであろうか?また、沼田城主となった長男・信幸にも女の子が産まれる。
朝鮮との講和も旨く行かず、秀吉の肉親達も相次いで失う。そんな折り、後の秀頼が誕生。これを機に諸大名の今後の行く末が混沌としていく。
秀吉の死後、真田家の本家、分家の立場が微妙になっていく。一方、向井佐平次が子佐助は草の者として働き始める。
いよいよ緊張が高まる大坂、伏見。不気味に戦備を整える会津・上杉と佐和山・石田。豊臣贔屓の父・昌幸と徳川贔屓の長男・信幸そして父に従う次男・幸村。家康の老獪なやり口に揺れる諸大名。家康東下が始まるといよいよ大坂、伏見で西軍が挙兵。始め有利かと思われた西軍も、福島正則始めとする東軍先鋒の攻撃に機先を取られる。さて、いよいよ関ヶ原にて・・・
そのころ真田家は徳川から離れ、上田へ戻り城の守りを固める。当然信幸は徳川に従う。家康の息子・秀忠率いる第2軍は中山道を木曽、美濃と上る行軍をする。およそ4万の軍勢を上田にて釘づけとし、関ヶ原の決戦に遅参せしめるが、石田三成率いる西軍は家康に敗れる。
一方、真田の草の者は上田の本家とは別に、関ヶ原決戦にすべてをかけて家康の首を狙ったが、その大半が討死に。壷谷又五郎も後一歩で戦死を遂げる。お江、弥五兵衛の活躍むなしく・・・・
負けた西軍に汲みした真田本家は本多忠勝と信幸の助命嘆願により何とか生き延びる。だが、紀州・九度山に押し込められ徳川に従うかのように見える。草の者の活動も地味となり、その動きははたととまった。しかし、お江と弥五兵衛の間では独自の計画を練り始める。
草の者独自の行動はお江の行動により、中止となる。お江と弥五兵衛といさかいが起こり弥五兵衛は関東方忍びにやられる。一方、二条城では清正、幸長、高台院らの奔走があって家康・秀頼の対面が行われる。それにより戦は回避されると思われるが、秀頼の成長に家康は瞠目する。二条城での対面後、清正、幸長など豊臣恩顧の大名の相次いでの急死によりますます大阪方に近寄る大名は減る。九度山に軟禁中の真田昌幸も再び世に出ることなく死去する。
家康の強引とも言える方法でいよいよ東西は手切れとなる。
手切れとなった関東と大阪だが、いよいよ真田幸村は九度山を脱出し大阪入城を果たす。だが豊臣方の臣、大野治長らの戦に対する考え様に少しばかり落胆する。独自の戦法で戦うため真田丸を築き、戦う。しかし、うやむやのうちに停戦、和睦となる。
和睦中、家康の取り計らいにより兄・信之と会見する。しかし、兄の勧めは無駄となり、物別れに終わる。一方、大坂城は外濠は愚か、内濠までも関東方に埋め立てられてしまう。家康の謀略にはまって大坂方はやはり家康と戦う事となる。真田幸村も草の者とともに出陣し、家康本陣を何度も急襲するが、ついに家康を倒す事ならず、向井佐平次とともに討死にする。ここについに豊臣家は滅亡する。
夏の陣後、家康の斡旋で上田に戻った真田信之は領地の内政に励む。家康の死後、将軍・秀忠は真田家を取り潰そうと暗躍するが、草の者の生き残り・お江の協力もあり、無事きり抜ける。しかし、真田家はその後上田を追われ、松代へ国替えを言い渡される。国替えの日、領民たちのすすり泣きの中、松代へと旅だって行く。
(完)
真田騒動
信濃大名記:関が原以降松代への国替えまで。
碁盤の首
錯乱:直木賞受賞作。松代以降の信幸の活躍。
真田騒動:表題作。家老・恩田木工民親の活躍を描く。
この父その子