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2003年11月9日更新

●「海ふかく』(1906、ウィリアム・ホープ・ホジスン、国書刊行会)怪奇談に近い。by 木戸英判さんNew

●「創造の第一日」(1961?、ゲオルギー・グレーヴィッチ、SFマガジン 1961年2月号、『宇宙翔けるもの』早川書房/ハヤカワ・SF・シリーズ、『世界SF全集〔33〕世界のSF(短篇集)ソ連東欧篇』早川書房/世界SF全集、『未来ショック』芳賀書店/ハガSFシリーズ)

●「Itself!」(1963、未訳、ヴァン・ヴォクト、Scientific American 1963/1, Gamma No.1 1963)1968 The Far-Out Worlds of A.E. van Vogt (Collection)に収録 by 木戸英判さんNew

●『深海冒険号』 (Fathoms Under、1956、ジョン・ブレイン、翻訳:小西茂木、講談社 少年少女世界科学冒険全集 8)
 内容不明

●『海底大戦争』(1960、映画)
 内容不明

●「鉄腕アトム」**(1963-66、TV)
 #22「海蛇島」、#24「海底王国」、#63「人工氷山」(人工氷山に爆弾を仕掛けて洪水を起こそうとする陰謀)、#74「地球探検」(地底探査)、#84「イルカ文明」(海底の先住文明ドーフィン族の迫害)、#145「アトム深海を行く」(深海に沈んだ水爆搭載機を捜索)、#174「海底大運河」(日本の真下に海底運河?)、#193「地球最大の冒険」(黒点増加による地球温暖化)

=>鉄腕アトム・サブタイトル

●「深海レインジャー部隊」("Sons of the Ocean Deeps"、Bryce Waltonウォルトン作、中尾明 訳、SF名作シリーズ26、1967〜72偕成社)
 内容不明。

●「The Force That Through the Circuit Drives the Current」(1976、未訳、ゼラズニィ、Ed:Carol & Frederik Pohl Science Fiction Discoveries)# 1983 Unicorn Variations (Collection)に収録 by 木戸英判さんNew

●「ウェーブライダー(Wave Rider)」 (1979、ロイ・トーゲンスン、Chrysalis、翻訳:中村 融、S-Fマガジン、1990/9)
 世界最速の帆走船・人工知能ヨット<ウェーブライダー>でスピード記録に挑む男は、パーフェクト巨大風波に挑み、伝説と化す。
by 少年少女海洋冒険物語(sayalautさん)

●「電子帆船ジェットウインド」(1981、A Ravel of Water、ジェフリー・ジェンキンズ)
 内容不明

●「クラッシャージョウ」(1983、日本サンライズ、配給=富士映画)
=>クラッシャージョウ(BANDAI CHANNEL)

●「ささなみのアケロン」(1985、湯田伸子、サンストロベリ−全1巻/サンコミックス)
 コミックス、短編集。内容不明。
=>ささなみのアケロン

●「アップルシード」(1987、士郎正宗、青心社)
 世界同時多発戦争が勃発、総合管理局が世界を統一し、全面武器禁止、貿易経済の管理が行われる。総集編でヒレ推進の潜水艇が登場する。
デュナン・ナッツ:主人公の女性、父カールに特殊部隊の徹底的な訓練を受ける。元SWAP
ブリアレオス:デュナンの恋人でサイボーグ。元SWAP
ヒトミ:総合管理局、創られた人バイオロイド。立法院の指示でモルモットを集めている。
宮本義経:ヒトミの友達のランドメイト整備工
シフォン:ヒトミの同僚。オアフ島出身。
アテナ:女性行政総監
ニケ:女性参長(アテナの秘書役)
アレス:
FBI:バイオロイドを対象とする機関
アルゲス:FBI突撃隊主動班長
ECES:行政院特殊犯罪撲滅学校
立法院
オリュンポス:総合管理局の置かれているギリシア北辺の中央都市。
ガイア:立法院のセオリストが使っている大規模コンピュータ
総合管理局長

●「ドス・アギラス号の冒険」(1991、椎名誠 作、たむらしげる 画、偕成社)
 ボクス船長と歴史学者・群島生物学者のコロンバス博士は、ドス・アギラス号(三羽の鷲の意味)で冒険の旅に出る。風を吸い込んで背後に激しく吹き出す<<オムの回転帆>>を動力とし、揺れをなくす螺旋舵、くいつきアンカーを装備し、4人の武装船員を率いている。
 目的地は南オクトパス諸島のヌル海峡に面するガブリエール島。秘境中の秘境として名高いその島の奥地に隠された翼のある卵「飛び玉」を探しに向かう。その行く手にはトパス海域の竜巻「怒れる海牛」、東ヌル海の高さ500mの隆起噴流「竜の衝立」などが立ちはだかる・・・。
 波乗り魚、あばれ手長藻、エンリケ・ベラの星まねし、舞魚、噴射イカ、ともしび貝などの海洋生物、ドリル・バード、さしわたし1800mの巨大な鳥などが登場する。
(その他の乗組員)
機関長:ドノバン
専任見張り役:ミルトソン
一等航海士兼船員コック:すり足マック
海釣り人:フック

●「地球(アース)−「箱舟の惑星」」(1993、折原みと、講談社X文庫)
 

●『タイタニック '80』(1994、柴田昌弘大都社「樹氷館」収録、白泉社「盗まれたハネムーン」:絶版:にも収録)
 一癖もふた癖もあるメンバーが集まってタイタニックを引き上げる。ストーリーとして、物語のウソのつきかた、風呂敷の広げ方がうまい作家さんです。(by 乾杏子さん)
 本文より引用「深海作業艇<ネプチューン>…/乗員2名/潜行限度5千m/水流ジェットで運動性にすぐれ/6本のマジックハンドと2基のレーザーを備え/最大4時間の海中作業ができる」。

=>Book1,Inc

●「ハイドロスフィア」(1996、米劇場未公開作。2001、DVD発売)
 2130年、人類の運命は最後の航海に出る。生と死の臨界点、絶海でのハイテク戦闘を突破しろ!主演は「ストリート・オブ・ファイヤー」「光る眼」のマイケル・パレ、「時計じかけのオレンジ」のマルコム・マクダウェル。

=>ハイドロスフィア

●「タイタニック」(1997、映画)
 ディカプリオの大ヒット映画。アカデミー賞11部門受賞。キャメロン監督。<タイタニック>の探索シーンでは、ロシアの6,000潜水調査船<ミールI&II>とその母船(<Akademik Mstislav Keldysh>、船の長さ122m、排水量5,500トン)、そして、<ミール>から発進する無人探査機ROV<DUNKIN>という、深海調査ではお馴染みの機器がリアルに活躍する点で画期的。

●「「しんかい6500」木星に行く」(1998、ショート・ショート)

●「Typhon's Children」(1999、Toni Anzetti、Del Rey)
 異星の海洋SF。内容不明

●「K&P」(1999、岡田貴久子、理論社)
=>野上暁さんの書評
=>書評本の虫より)

●「アンダー・プレッシャー」(2000、ビデオ、SPO Entertainment)
 秘宝を狙ってのパニック・アクション。水深30mの海底に沈没したフェリーからの脱出、小型潜航艇と潜水艦の追跡シーンが後半に登場。

●「Summer Snow」(2000、TVドラマ、堂本剛、広末涼子主演)
 夏でも見ることができる雪「マリンスノー」をいつか見てみたいという若者たちの物語

●「アルゴノーツ−伝説の冒険者たち」(2000、監督/ニック・ウィング、出演/ジェイスン・ロンドン、デニス・ホッパー、フランク・ランジェラ)
『アリス・イン・ワンダーランド』の監督が贈る海洋SF。神話時代。秘宝を求めるアルゴ探検隊の冒険を描く。半獣半人のケンタウロス、海神ポセイドン、ガイコツ戦士らクリーチャーも見もの。

●「スター・ウォーズ:エピソード1」(2000)
 惑星ナブーの水陸両棲種族グンガン族の都、水中都市オータ・グンガに向かうため、潜水艇で怪物サンド・アクア・モンスター(巨大ウナギ型)、コロ・クロー・フィッシュ、オピー・シー・キラー(多足甲殻類)の潜む水中シーンあり。

●「ゴルゴ13シリーズ第413話」(さいとうたかお、ビッグコミック、2001.12.25)
 JAMSTECによるH-IIロケットエンジンの海底探索のエピソードが紹介されている。

●「パンサラサの惑星」(2001, 明日菜、オンライン小説)
 何世代もの恒星間飛行の末、<イヴァロ号>でただ一人生き残った乗組員イェンとナビゲーターロボットのテンクーは、伝説の<パンサラサ>を探しに地球に到着する。
 普通の高校1年生の桜井恭子の持つパンダのぬいぐるみ<もみじおろし>が突然意味不明の言葉を話し出す。恭子はオカルト研究会に相談に行き、入部するハメになる。<もみじおろし>は本とTVで猛烈に勉強し、ついに自分が<パンサラサ>を探しに地球にやってきたことを話し出す。
 登場人物をメモっておかないと混乱するかも。

イェン:恒星間飛行してきたただ一人の生き残りの少女
テンクー:<イヴァロ号>自身?:
シェト:<イヴァロ号>を送り出した星の管理局長
イォラ:シェトの部下

オカルト研究会
 桜井恭子:主人公(コード名:シャルトリューズ・ジョーヌ、通称シャル)
 吉武一三:部長(同じく、シーバスリーガル)
 草野新:オレンジ頭の副部長(同じく、ブッカーズ)
 ミルドレッド・シノハラ:弓道部員だがオカルト研究会に入り浸っている(同じく、ティアマリア、通称ティア)

生徒会
 諏訪部克之:会長でミルドレッド(ティア)に気がある
 相馬春花:会長に気がある
 島田透;書記

 これ以上のあらすじは読んでからのお楽しみですが、「パンゲア」をご存知の方でも「パンサラサ」は知らない方が多いかも。本作品はその「パンサラサ」をモチーフにした貴重な地球・海洋SF作品です。
=>パンサラサの惑星(明日菜さんのサイト)

(行方不明)●「Rain Maker」(ひろ、オンライン小説)
 ひろさんのサイト"昼寝部屋"より。深海調査艇<あおぞら>が登場するオリジナル作品。*

●「MOONLIGHT MILE」(2002-03、太田垣康男、小学館BIG COMICS)
 NASDAの宇宙飛行士を目指す青年の話みたい。第2巻でNASDAが二足歩行ロボットのテストを海中で行っているらしい。

●「希望ホヤ」(2002、石黒達昌、SFM_2002)New
 医者でも科学者でもない人間が病気を治す新たな方法を見つけることはできないのだろうか? 小児癌に苦しむ娘を見守りながら、そう考えた一人の父親がいた。様々な文献を漁った挙句、現代医学では対応できない事を知った父親は、娘の絵本に登場する「希望の浜」と同じ名を持つ島へ行く。そこは観光対象となるものは何もなかったが、入荷時のみの料理として「希望ホヤのワイン煮」という奇妙なものがあった。それこそ、絶大な抗癌作用を持つ特殊なホヤだったのだが・・・。父親は自分の娘の命を最優先する決断をする・・・。
 海洋SFというよりは、海洋天然物化学SF作品。(by sayalautさん)

●「レン・ヤップ號の最後の夜明け」(林巧、SFマガジン2003.11)
 「裸螺(らら)」と呼ばれ、何代にもわたる記憶を持つ巻き貝が棲息するセ・ベラン湾。多くの孤児が裸螺を捕って生計を立てている。裸螺は捕られるときに"ふえ"を吹き死ぬ前に"うた"を歌う。このセ・ベラン湾には10年に一度、レン・ヤップ號がやってきて、親たちが子供を湾に残して船に乗り込んでいく。湾の自警団ではレン・ヤップ號を敵と見なすか友好使節と見なすかで論争が繰り広げられていた。ある夜、再びレン・ヤップ號がやってきて・・・。

●「グインサーガ」(栗本薫、早川書房)
 大河小説。『クラーケン』登場。
=>グインサーガ外伝
=>すぐわかるグイン・サーガ

●「夢見る惑星」(佐藤史生、小学館、プチフラワーコミックス、全四巻)
=>夢見る惑星(はいねさんの書評)

●「表面張力」(ジェームズ・ブリッシュ)

●「コケの島」(ヴェルヌ)(「幻島の謎 : 北極奇談 (7)」(1972、近野不二男著、社会思想社、東京堂書店の現代教養文庫、ノンフィクション)で紹介されているが翻訳はないかも)
 北極海の氷山島を扱った長編。いかにもヴェルヌらしく、アラスカだかの岬と思えた場所が漂流をはじめ、漂流とサヴァイヴァルが展開って話ですね。(by 永瀬唯さん)

●『RUR』(チャペック)
 ロボットの原材料が海底の原生生物ってのは有名ですけど、厳密には海洋SFとはいえないでしょう。(by 永瀬唯さん)

●「アトランティス創造」 Chelovek, Sozdayushchij Atlantidu ワレンチン・ジュラヴリョーワ(V. Zhuravleva)、ハヤカワSFシリーズ「現代ソビエトSF短編集 3」に収録、1974/4/15)
 古き「良き」(ほんとはちっとも良くなかったのですが)ソ連SF。コンセプト自体は、「STNG」に(船長の兄弟がからんだプロジェクトとしてお話だけ)出てくるのとそっくり。(by 永瀬唯さん)
 アトランティスを地中海に探し求める男が、最初の人工島にはアトランティスと名付けたいと思いながら、何も見つけられなかった話。(by Sayalautさん)

●「自殺潜水艦突撃せよ」(矢野 徹、角川文庫)
 強行救助潜水艦<ボンフレット>

●「生存の図式」(ジェイムズ・ホワイト作)
 沈没船SF。
=>復刊ドットコム

●「オイル・タンカー炎上す」』(ブライアン・キャリスン、ハヤカワNV)
 作者は『無頼船長トラップ』シリーズで有名な海洋冒険モノのオーソリティ。
 イギリスの港に停泊中のタンカーが、嵐で構造崩壊し爆発するまでを克明に描いた異色のフィクションです(実際にあったタンカー事故を調査して書き上げたとか)。
 登場人物が織り成すドラマは全くなく、ただひたすらにタンカーの構造を解説し、それが経年劣化から崩壊して行く過程を克明に描写しています。船に関する物理的なドラマ以外なにもありませんが、『渇きの海』などと共通するハードSF風味のインパクトにグイグイ引っ張られると思います。
 高校時代に読んだのですが、創作においても役に立ってくれています(by エスねこさん)
=>amazon
●「イノセンス」(原作:士郎正宗、脚本・監督:押井 守、映画)
 1995年映画「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」の続編。2032年の日本。前作で草薙素子”少佐”がネットワークの海に身を投じて以降の物語。水中サイボーグがバトーをプラント船に運ぶ。そこはロクス・ソルス社のガイノイド(少女型アンドロイド)に違法のゴーストダビングを行っていた秘密の施設。ロクス・ソルス社は愛玩用アンドロイド、ガイノイドの開発と生産で急成長したロボットメーカー。極東最大の情報集約型都市“択捉経済特区”に本社を置く。
=>公式サイト

●「飢えた海」(1978、ウィルバー・スミス、1995文春文庫)西村屋選
 技術者が主人公で活躍する海洋SFは少ないが、本作品はその貴重な作品のひとつ。海洋冒険モノではあるが、現実には存在しない100万トン・ウルトラ・タンカーが登場するという点ではSFといえる。
。  主人公ニコラス(ニック)・バーグ39歳は、夏への扉の主人公ダニーと似た境遇。ダニーは良心的かつ革新的なロボット技術者として優良ベンチャー企業を起こしながら、恋人と共同経営者に裏切られて企業から放り出される。優秀な造船設計者でありサルベージ専門であるニックの場合も、小企業のサルベージ会社クリスティー・マリーン社を英海運業ビッグファイブに育て上げながら、美しい妻シャンテル・クリスティーの浮気相手の共同経営者ダンカン・アレクサンダーに会社から追われ、一隻(+建造中の1隻)のサルベージ・タグを所有するオーシャン・トウイッジ・アンド・サルベージ社の船長兼経営者に落ちぶれる。  ところがこのニックが設計したサルベージ・タグ<ウォーロック>と姉妹船<シー・ウィッチ>が凄い。型鋼と強化ガラスで造られた上部構造物、タンカー火災に耐える防火構造と毎時1500トンの放水銃、ミニ・ヘリポート、ディーゼル主機2基、可変ピッチ・プロペラ2軸、2万2000馬力、荒天中で28ノット。
 さて、クリスティー・マリーン社のアドヴェンチャー・クルーズ船<ゴールデン・アドヴェンチャラー>(船員235人、船客368人)が南極ウェッデル海で氷山と接触し、機関室に浸水、漂流状態となる。このままでは南極沿岸に座礁し、乗船者は南極という極寒の海に救命艇による脱出を余儀なくされる。<ウォーロック>は先行する老練な仏タグ・マン、ジュール・ルヴォワザン船長の<ラ・ムエット>を出し抜くという無謀な賭けに挑む・・・。
 サルベージ・タグと漂流船の船会社との駆け引きが面白い。サルベージ・タグにとっては漂流中の船を曳航する場合なら”救助なくして報酬なし”ロイズ・オープン方式が有利であり、失敗するリスクが高い座礁した船の救助なら日雇い契約を狙う。一方、船会社としては逆を狙う。いよいよ危険な状態になった場合は、船長が船会社の判断を仰ぐことなくサルベージ契約を結ぶことができる。
 <ゴールデン・アドヴェンチャラー>には24歳のマイアミ大海洋生態学特別研究員のサマンサ・シルヴァー博士が特別ガイドとして乗り込んでいた。サマンサと乗客を乗せた救命いかだは氷の断崖の崩落に巻き込まれ、氷海からただ一人ニックに救助される。
 ニックが設計した百万重量トンのウルトラ・タンカー<ゴールデン・ドーン>は、コンストリュクシオン・ナヴァル・アトランティック造船所で建造。全長1マイル半近く。船体の高さは五階建てのビルに匹敵。積載能力25万トンの自力航行可能なタンク・ポッドを四つ主船殻に結合し、4つの推進器、8つのボイラーと冷却器を有する。しかしダンカンはコスト削減のため、単一ボイラー、推進器も固定ピッチ1軸とした。最高経済速度22ノット。この<ゴールデン・ドーン>で2千から4万ppmもの高濃度カドミウム硫化物を含有する原油100万トンをペルシャ湾奥のエル・バラス油田から喜望峰、メキシコ湾ガルヴェストンまで運ぶこととなった。そこに巨大なハリケーン”ローナ”が・・・。

●「終末の海 Mysterous Ark」(片理 誠、徳間書店、2005.3.31)
 大崩壊−欧州で勃発した何かによって、防御システムが次々と発動し、世界各地の主要都市は全滅。主人公の家族は数十の家族とともに<第二十七翔竜丸>で脱出。南太平洋上に浮かぶ海上基地フロート・ナインを目指す。フロート・ナインには軌道エレベータがあり、そこから軌道リングまで上がってシャトルで月面都市に脱出しようというのだ。しかし、<第二十七翔竜丸>(総トン数5百弱)は核戦争が招いた異常気象で座礁し、3年が経った。白血病で乗船者は11人。
   箱船(7万トン以上)
圭太(12歳、主人公、エンジニア、ケイ君)、夕矢(8歳、圭太の弟)、京田康之(18才、筆頭株主の息子、スキンヘッド)、真田リサ(康之の相手)、鈴掛英人(18才、ヒデさん、エンジニア)、京田美阿(13才、英人の妹、ミィ姉)、里美(リーダー、中年女性)、陽子(中年女性)、明(発熱)、静香、姫子

●「月からの手紙」(2006、やまだようしろう、オンライン作品)
 どこが科学館に勤務されている天文学に詳しい方のオリジナルSF作品。章に添えられたイラストは奥様の手になるもののようです。
 月面(アリスタルコス)の発光現象、水星より内側に存在が予言されているヴァルカノイド小惑星帯、などをモチーフとした作品。
 直径8キロと見積もられる小天体DOD-4013が南緯0.2度、東経67.5度のインド洋上空、315kmで爆発。もし爆発しなければ、インド洋に落下して白亜紀末期並みのカタストロフィーとなるところだった。なぜDOD-4013が事前に探知できなかったか。また、どうしてDOD-4013はインド洋上空で爆発したのか、実はその前に月の「雨の海」にある虹の入江基地である異変が生じていた・・・・。

 まず天王星や海王星の発見、さらに水星の近日点の移動を説明するため、水星よりも内側を廻る惑星ヴァルカンの探索のエピソードが面白い。
 また、月が離れていくことと地球の自転が遅くなる問題、さらには地球中心核の回転速度の変化、うるう秒の挿入の話から月の火山活動あるいは発光現象の観測エピソードが絡み、それがどんどんと複雑なストーリーに発展していく。

 時間の流れが一方向ではなく、なんども過去に遡ったりして、一人称で語られる人物もどんどん変わっていくので、時間軸の流れと登場人物リストを作りながら読み取っていかないとなにがなんやら分からなくなるのですが、そこんところを克服すれば、大変面白い作品です。いや、ほんと、凄い。

=>掲載サイト
【登場人物】
・アンドレイ・ベローフ:国際天文学連合、太陽系小天体監視委員会議長-7,31
・マリー・メイアーズ:国連、宇宙空間平和利用委員会-7,31
タチアナ(ターニャ)・キリーヴァ:カザン大学3年生。ドウベル・ヴィジョンという人工視力装置を着用-9,22
シーマ・シャハク:35歳、バークレー校所属、イスラエルのテクニオン工科大学の出身。心理学と精神医学で博士号を取得後、ベルリン心理学研究所に在籍中、「虹の入江基地」の医療センターで隊員の精神分析と心理カウンセリングを担当。宇宙船など閉鎖空間における心理過程を研究。2033年度のアクシュータ賞(心理学部門)を受賞。現在は電波天文学に関心を持ち、1977年の「WOW Signal」が月面からの電波が人工衛星マイラー・バルーンに反射したという説を発表。ドクター・アンの要請によりムーン・クリッパーL-19で月に。-12,13,14,25,26,27,29
ジョイス・ヨー:2010年、北京生まれ。イギリスのレスディング大学の大学院を終了後、2034年からイギリス王立統合軍事研究所で国際テロの分析と対抗措置を研究。2037年からはイギリスのテロ対策特殊部隊「SAS」に移籍、イギリス王立統合軍事研究所の研究グループで大規模な監視カメラをネットワーク化し、高速で画像照合を行う技術を開発。今年に入り、テロ対策用のテレプレゼンス・ロボット技術の研究に取り組んでいる。中央政治局委員の楊紫瓊を叔母に持つ。-16,29
・アリューヌ・トゥーレ:パリ大学医学部。アメリカのハーバード大学医学部で逆ドウベル過程、つまり脳から映像情報を取り出す技術を学び、重度の統合失調症に対する心理療法にこの技術を用いている。-16
ハーヴェイ・ウッドワード:USAプラネットの科学担当記者-18,19,22
・エヴリン・パヴロヴナ・モスカリョーワ:東欧からの留学生、ニューヨーク大学で美術史を専攻-18
マイケル(マイク)・チャン博士:台北生まれ。小学校に入る頃に両親の仕事の関係でカナダに移住。ウェスタン・オンタリオ大学の数学科の大学院生、ジョージア州立大学の準教授の職を得て円周率計算を研究。-10,19,20,21,22
チャド・ベイリー:国立エネルギー研究科学技術計算センターで数列内の何らかの秩序を発見するプログラムを開発。-10,19,20
クラウディア・コーニック:ベイリーの助手/学生。ショートヘアのブロンド女性-20
・芹沢達治:放射能や細菌、化学物質などを使ったテロ事件の初動捜査を行う警視庁「NBCテロ捜査隊」に所属。化学、英語とフランス語に堪能で、リヨンのインターポール犯罪情報局に出向中。-15
バリー・マクファーレン博士:セーターの男。ロスアラモス国立研究所で、チャン博士のコンピューター利用を支援していたサポート・サイエンティスト。30代半ばくらいで、厚手の、深い緑のセーターにジーンズ姿。-10,20,21,30
・レイ・ホルト:マクファーレンの上司である科学技術部長-10,30
・レベッカ・コクラン:英王立統合軍事研究所の反サイバーテロ部長。4年半以上にわたり「アナンタ」を追跡-11,22
・アンドレイ・ペシチャストノフ中佐:ロシア共和国保安部テロ対策局局長-22
孔奧寧(ドクター・アン):「雨の海基地」の医療部門の責任者。40台半ばのはずだか、どう見ても10歳以上若く見える。-13,27,29
コアング・トゥトゥラム・リガバ:エチオピア中部のオロミア州の農家の出身。マカレ大学地球物理学科。黒人青年。背は高いほうではないが、がっちりした体格で額は広く、やや丸顔で目尻がさがった温厚そうで気品のある顔立ち。日本に留学経験あり-24,28
美濃良治:原因不明の拘束型心筋症。車椅子と人工知能の音声を利用。地震早期警報システムを開発した日本のミノセック社の創始者を叔父に持つ。母は美濃幸衣子。ミニバラを趣味とする-24,26,27,28
李肇星:李船長。「嫦娥10号」で月面『虹の入江』着陸。-16,32
・徐甬祥:月探査計画の最高責任者である中国科学院の院長
ジェイムズ(ジム)・ヴィンセント・タイラー:「虹の入江基地」で地質調査を担当。イギリス陸軍所属。額には細かい皺と大きな抜糸跡があった。頬にはわずかに髭が残る。中東とアフリカで3度ほど戦闘に加わる。深刻なアルコール依存症を経験。妻をアフリカで亡くし、ひとり娘ジュリアはオクスフォード大学で天体物理学を学んでいる。-25,32
・マイク・オーウェン:アメリカ大統領-23
・エレノア・ハンセン:次期大統領候補である共和党のアラバマ州知事。
クリス・クロフォード:米大統領科学補佐官。人口知能の専門家。ジョンズホプキンス大学脳神経学科で、脳の学習・自己組織化過程の数学モデルの研究を行っていた。-23

【年表】
2031年2月20日:シーマの最初の月訪問
2031年4月11日22時02分:ジム・タイラー中佐が事故により死亡
2031年11月:シーマが「雨の海」の一角に位置している「虹の入江基地」で心理カウンセリングを担当。李肇星中佐に出会う。
2034年4月:イラン核輸出危機を李肇星中佐が阻止
2036年:マシンQ完成
2037年6月:「地球物理研究ジャーナル電子版」号に"The Next 50 Years of Climate Changes"が公表。
2038年5月18日:パリ市内アンペール通りの地下55m生物兵器の貯蔵所で銃撃戦
2038年6月7日、訓練中のジョイス・ヨーのもとに、母親が交通事故で入院との知らせが入り、ロンドン市内ロイヤルパーク病院向かいのアーネスト銀行で銃撃戦。良治と出会う。
2039年1月1日0時0分0秒:直前にも「うるう秒」、23時59分60秒が挿入された。
2039年3月:チャン博士が円周率の論文掲載。月の北極近くに設置された月面天測望遠鏡が、月の自転に奇妙な変動を検出
2039年8月2日:マイク(チャン博士)がチャド・ベイリーの研究を再開
2040年2月:月震の震源が上昇し、かつアリスタルコス台地に移動しつつあることが観測される。
2040年5月8日火曜日9時30分:クリス・クリフォードがCAPの「今後の人口調整策を含みますか」の問いにYes
2040年9月14日:ハーヴェイ記者、匿名の手紙によりアリゾナのユーマ砂漠の下180mに作られた「対バイオ兵器研究所」への核テロ?を報じる。
2040年10月23日:良治が地球を発つ。
2040年11月に入る頃:チャン博士の研究が完成間近。クラウディア・コーニックから呼び出し。
2040年11月13日:シーマがWOW!シグナルについて学会発表。
2040年11月19日12時00分:チャン博士がマシンQ。
2040年11月19日の夜半過ぎ:コーカサス天文台に旅客機が衝突
2040年11月20日午前2時頃:マクファーレン博士からの電話、罠
2040年11月21日:チャン博士の捜索依頼
2040年11月23日:アトランタ・デイリー・ネットワークがチャン博士の失踪事件を報じる。
2040年11月29日の正午:チャン博士がハーヴェイ記者に会う。
2040年11月30日:チャン博士の車が貯水池で発見される。
2040年12月4日19時08分:ハーヴェイ記者の同僚8人がエレベータ墜落事故
2040年12月5日:バリーの同僚レナード・モリスが自動車の転落事故
2040年12月16日15時48分:シーマが「虹の入り江基地」を再訪。
2040年12月16日22時55分頃:アリスタルコスの地下20kmでマグニチュード5.1の月震が発生。
2040年12月17日21時25分:良治がアリスタルコスで事故に遭遇。
2040年12月18日:バリー・マクファーレン博士とレイ・ホルトは、ロスアラモス国立研究所の地下に設置されたマシンQからCAPというプログラムを削除
2040年12月20日14時53分27秒:地球上空爆発の1.4秒前にアリスタルコスで発光現象
2040年12月20日世界時14時53分:DOD-4013がインド洋上空で爆発して大流星群が降り注ぐ。

●「交響詩篇エウレカセブン」(全6巻、漫画:片岡人生、近藤一馬、原作:BONES、角川コミック・エース、2005.7-2006.12)
 地表面は「スカブ・コーラル」で覆われ、地殻内から噴出する透明な「トラパー」が低地に溜まり、リフレクション・ボードで滑空できる世界。空には謎の「スカイフィッシュ」が飛んでいる。スカブから「LFO」と呼ばれる人型機動マシンが発掘され、利用されている。
 この星の歴史上、高濃度トラパーの異常発生とスカブ・コーラルの活性化を伴う「コーラリアン」(死の光/生命の卵)がたびたび出現する。かつて「サマー・オブ・ラブ」という史上最悪の大災害によって、塔をつなぐ通信・交通が大混乱した。
 初めて発見されたLFOタイプゼロ、ニルヴァーシュ、その後、人型コーラリアンであるエウレカ、CDコンパクドライブ、アミタドライブを装備したニルヴァーシュは「セブン・スウェル」(王の光)

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